1990年2月発売
彼は17歳。あたしよりひとつ上。そして…彼はアイドル。歌に映画に活躍している。ふとした間違い電話がきっかけではじまった恋。でも、アイドルとつきあうのって楽じゃない。いろんな邪魔が入ってくる。味方は、親友のさよこ。そのさよこと、今、あたしは新幹線に乗ってる。彼の東京ドーム・ライブを見るために…。しかし、彼の事務所には当日、会場を爆破する予告電話が入っていて…。
長い銀髪、青い瞳の美少女が、深夜に次々と美術館を襲う。いったい、その理由…は?一枚の絵をめぐるミステリー。『Seele』。光一郎の憬れの女性は四つ年上の女子大生。でも彼女には不倫相手が…。揺れ動く青春の心を描く。『プレミアム・プールの日々』。薫、恋人・鉄太郎、彼の親友・謙太ー3人で過ごす時間が薫の心に新鮮な息吹をふきこんでいく。『お子様ランチ・ロックソース』。
B・ホリディなんかブッ飛ばせ!19歳の美貌を含羞でくるんだ朝子のボーカルが古都の夜空を駆け抜ける-。大型新人の魅力満点ハード・ブギ作品。小説すばる新人賞受賞作。
父さんと2人暮らしの幹太の家に、見知らぬおばあさんがやって来た。掃除や洗濯はもちろん、おいしいご飯をつくってくれるし、いじめっ子のイノブタには熱いお灸をすえてくれるから、幹太は大歓迎。父さんが豊島園の遊園地に捨てて来ても、超能力ねこゴン太を連れてちゃんとご帰館。でも、優しくて賢いおばあさんをつけ狙う、とても悪いやつらが現れたんだ…。オリジナル文庫。
九月のある日、その男は新しいキャデラックに乗ってサンフランシスコへ向っていた。男の名はロック・ワグラム。アルメニア系の俳優だ。三十三歳になった今、ロックはどうしようもなく孤独で死んでしまいそうな気がしていた。死の怯えを振り払い、好きな女と結婚し、軍隊に入ろうと故郷へ向かっているのだ。人生と孤独と愛、そして家族の絆をハート・ウォーミングに描いた長編小説。
1959年のアメリカ。厳格な校風で鳴る東部の名門校に、新任の国語教師キーティングがやってきた。型破りなスタイルで熱っぽく詩を講じる彼に、生徒たちはとまどいながらも惹かれてゆく。クラスの有志は、キーティングが学生時代につくった秘密組織〈死せる詩人たちの会〉を復活させた。が、やがて思わぬ事件が…。自由を愛する精神と管理教育との対立を描く、感動の青春学園ドラマ。
英国秘密情報部員ダビナは、亡命したKGB大佐ササノフの尋問を任された。婚約者を美貌の妹に奪われた過去を持つダビナだが、誠実なササノフに惹かれ、二人は結ばれた。ササノフは残してきた家族の救出を条件に機密を明かすと約束する。救出作戦のためにソ連に潜入したダビナの周りに裏切者の影がー過酷な情報戦を生きる女性を描いた、新しいスパイ小説の誕生。シリーズ第1作。
ボリコウスキーはブルガリア情報機関DSの職員である。変装の名人で、演技力と語学力には自信がある。今回の任務は、米政府が開発した画期的なエネルギー源の研究成果を盗むことだったが、つい母国語で罵声をあげたのがもとで計画変更が重なり、無用の殺人を犯してしまった。彼を兄の仇とつけ狙う米情報部の男も、身近に迫っているようだ。追う者と追われる者が錯綜する緊迫の二週間。
武士道とは死ぬことと見つけたり-常住坐臥、死人となって生きる佐賀鍋島「葉隠」武士。死人ゆえに自由、死人ゆえに果敢、死人ゆえに晴れやかな主人公たちの、藩内外の、更には幕府相手の型破りの活躍。
武士道とは死ぬことと見つけたり-常住坐臥、死人となって生きる佐賀鍋島「葉隠」武士。斎藤杢之助、中野求馬、牛島万右衛門らの、死人ゆえに強烈、死人ゆえに爽やかな生きざま。藩の存亡をめぐって、老中・松平伊豆守信綱との対決が迫る…。
郡山からミス采女を迎え猿沢池で催された采女祭の翌日、モーテルで福島の女と郡山の男の無理心中事件が発生。心中した女性を祭の取材中に目撃していた若きタウン誌記者・陽子は、不審を感じ、女性の足跡を辿るが…。古都の四季に展開する連作ロマン・ミステリー。
アリソンは戦略家だった。四人目の夫を失くし、娘たちも独り立ちしたいま、親友のプラムとジュインと一緒に老後を楽しく暮らそうと計画を立てたのも彼女だった。だが、いざオレゴンの海岸沿いにある〈ねじれた家〉で共同生活を始めてみると、お互いあらが目立って気に障ることばかり。そして、そんな三人の老女たちの生活を陰から監視する若い男がいた…。男の名はトミー。ねじけた性格でみみっちい悪事を重ねてきた彼は、〈ねじれた家〉に住む老女の一人が、過去に殺人を犯しながら捕まらずにきたのを知っていた。そしていま、それをネタに脅迫しようと、チァンスをうかがっていたのである。相手は女でしかも年寄り。金は簡単に手に入るはずだった。ところが予想に反して相手が開き直ってきたことから、事態は思わぬ方向へ…。孤立した家を舞台に老人と若者の対決を息詰まる緊迫感で描いたMWA新人賞候補の心理サスペンスの秀作。
悠久の時のかなたに滅び去った強大な星間帝国がつくった究極の戦闘マシンーバーサーカー。生きとし生きけるものすべてを殺戮することのみをプログラムされたこの自動戦闘マシンは、創造者たる帝国の滅亡後もはてしなく自己複製と改良をつづけ、やがて人類星域に大挙して侵入してきた!かくして、多様な形態と恐るべき武器をそなえたバーサーカーと人類の壮絶な戦闘が、銀河系宇宙全域にわたってくりひろげられることになった。シリーズ第3巻。
閑静なリゾート地に見るもおぞましい疑似生物が出現し、住民をパニックに陥れた。ほぼ時を同じくして、惑星サラクシの超能力者シャーマンが地球から帰還後消息を絶ったという報告が入る。かれははるばる地球の超能力研究所を訪問しながら、わずか一時間ほどで逃げるように立ち去っていた。コムコンー2〈異常事件〉部の伝説の男マクシム・カンメラーの指令を受け、調査員トイヴォ・グルーモフは次々とわき起こる不可解な事件の捜査を開始した…。ソビエトSFの雄が『蟻塚の中のかぶと虫』に続き壮大なイマジネーションを展開する傑作長篇。