1990年2月発売
あたし、矢野久美子。16歳。いま、同級生の浩司クンとつき合ってるの。すっごく優しいの。けど、あたしの前に、大学生の雄馬さんが現れて、気持ちがビミョーに変化してきちゃった。バレンタインの本命チョコ、いったいドッチに渡せばいいの?その雄馬さんには、あたしの知らないヒミツがあって…。
関八州取締役の渋谷和四郎は、酒の上の些細なことから上役を斬り、江戸を出奔した。旅先で生きるために博奕打ちの用心棒になり、親分の娘に惚れられる。和四郎に殺された上役の妹おそのは、兄の仇を討つべく和四郎の後を追うが、彼女もまた和四郎に想いを寄せていた。-サムライを捨てて旅鴉になった和四郎の前に展開する恋と剣の長編時代娯楽。
栗田ひかるです!わたし、いま片想いしてるの。好きな人は、葵高校の1年生、早川涼くん。でも、彼とわたしの歳の差4つ。4つっていったって、高校生の涼くんが、小学6年生のわたしにふりむいてくれるわけないし。ぐすっ、望みなしかな…ってあきらめていたら、親友の美里と由紀が、白魔術で変身して涼くんにアタックよっ!つよーいお言葉。で、半信半疑その白魔術に挑戦してみたら、モワモワモワ。いきなり白い煙がたちのぼってきたぁ。
こんな毎日、もうたくさんだ!来る日も来る日もモンスターに追われ、ビクビクおびえながら暮らすなんて、冗談じゃない。ボクは決心した。どんなことをしてもこの世界から抜けだし、伝説の楽園とやらに行ってみせる。そのために世界をつなぐ巨大な塔にはいらなければならない。遠い昔にはこの塔を利用して、世界どうし行き来もあったらしいけど、今では塔の扉を開く方法すらわからない。でも塔の最頂部にこそ、楽園が存在するのだ。この先、さまざまな試練が行く手をはばむことだろう。そして波乱万丈の旅が幕を開けた。
わしは三蔵なんだな。ひょんなことからゴクウ、悟浄、八戒がわしの弟子になるんだな。わしは愛車に乗って、弟子たちをしたがえ、ありがたいお経をとりに西へ西へと天竺をめざすんだな。道中、牛魔王の手下と闘ったり、女の里でムフフしたり、涙あり笑いありバトルありと息をもつかせぬおもしろさなんだな。舞台は中国をはじめシベリア、ハワイ、日本と移動する一大スペクタクルなんだな。とにかくそろったメンバーが冒険の旅へと出発するんだな。わしたちの活躍に乞うご期待!
マーク・ブラッドフォード中佐率いるアメリカ海軍VXE-6は、勇躍南極大陸へとハーキュリーズC130の翼をつらねた。任務は越冬のための資材・糧食の供給と研究開発の支援。しかし、一寸先も見えない雪嵐をついて到着した彼らを待っていたのは、かつての平和な白い処女地ではなく、恐るべき野望を企む狂気の亡霊たちだった。その企てを阻み、美しい南極を守るべく、ブラッドフォードが空に舞う。壮大な極地に展開する会心の航空小説。
20世紀も終わりに近いある秋の日の夕方-遠い宇宙の彼方から発せられた謎の怪光線が日本全土に降り注いだ…。その直後、日本中の墓地や病院の死体安置所から美女の死体だけが次々と甦り、手当り次第に男たちを凌辱しはじめた…。怪力無双、淫乱極致の美女の群-これは謎の怪光線のせいなのか?同じ頃、本編最大の主人公である小仏逸美(葬儀社勤務)もまた、自分が運んでいた美女の死体に股間のモノ(末使用)を淫靡に弄られながら恐怖に打ち震えていた…。新感覚スラプスティック・ホラー(爆笑保証)登場。
鎌倉の観光地“腹切りやぐら”で頭部のないバラバラ死体が発見された。同じ頃、恩師の葬儀で鎌倉に滞在していた考古学者の津南は、師の遺品を整理しているうち、偶然のことから地下洞窟への入口を発見した。内部は、古都には似つかわしくない最新の情報器機に埋もれた部屋が…。惨殺仕体がその部屋の秘密と結びついた時、古都は不気味な謀略戦の戦場に…。長篇サスペンス。
はるかな過去からみずみずしく甦える悔恨の粒子。そうありえたかもしれぬ生を夢見、そうでしかありえなかった生を慈しむ、「愛」に純粋な女たちのこぼち落とすひたむきな心情を描く恋愛小説集。
あるとき、ひとりの男がいた。男は熊を一とうつれていた。どこからきたのか、男はいおうとしなかったし、なんという名まえなのか、だれにもわからなかった。人びとは、ただ〈熊おじさん〉とよんだー絵と文章の同時進行による独自の表現スタイルで知られるチムニクが24歳の時発表した、瑞々しい感性のきらめく処女作。
体は小さいけれど、きかんぼうの少年ヤンと、無骨で口は悪いが、心根の優しい作男のナッツは大の仲良し。あるとき、足の不自由な野生の子馬と出会ったことから、大変な事件にまきこまれていまいます。-大らかでユーモアあふれるストーリーの底に、人と自然への深い愛情と洞察を秘めた、ドイツ児童文学の名作。
北国育ちの魏の水軍は、船酔い続出で戦力が低下していたため、曹操も連環の計を受け入れてしまった。孔明の奇蹟を待っていた呉の周瑜は、生暖かい東南風が吹くや否やただちに充分用意されていた作戦を発動した。陸上には要所に各軍団を展開、水上には船足の速い大小の船艇を進ませた。この船団こそ、燃えやすい柴や油をかけた干し草、煙硝などを満載した焼打ち艦隊だった。八十余万の魏軍は一夜にして3分の1に減った。これが赤軍の戦だった。