1990年2月発売
初夏。傷ついた心をたずさえて、わたしはサンタマルゲリータへ帰ってきた。だが待ちうけていたのは、暗黒街の男からの呼び出し状。覚えのないこととてあとまわしにすると、敵は実力行使で召喚に及んだ。いままたここで、何かが動きはじめているのか…?イタリアの街に、山野に、地中海に展開する熾烈なアクション、『傷だらけの挽歌』の続編登場。
思いたってメキシコ旅行に出かけたエイミーとウィルマ。ありふれた旅路となるはずだったが、滞在なかばウィルマがホテルのバルコニーから墜ちて死んでしまう。居合わせたエイミーも、そのときの記憶を欠いたまま失踪。一体そこで何があったというのか?調査の依頼をうけた私立探偵ドッドは失踪人の身辺を探るが…。鬼才が放つ緊迫のサスペンス。
変幻の地。そこは、この世のものならぬ力に支配された場所。その中央に聳える〈超時間城〉こそは、史上最強の魔術師ジェレラクの根拠地である。この城に隠された強大な古の力を手にいれんと、足を踏み入れた者は数知れないが、一人として目的を遂げて帰還した者はなかった…。伝説の騎士ディルヴィシュと、宿敵ジェレラクとの対決の時が迫る。
20世紀最大のスパイ、キム・フィルビーが亡命先のソ連からイギリスに帰りたがっている。この知らせは英国情報部を当惑させた。いったい、なぜ?KGBの新たな策謀ではないのか?真相究明の任に当たった情報部員パウエルは、モスクワに赴いて本人に会う。伝説の霧の彼方にパウエルが見出した驚愕の真実とは?読後、何ぴともしばし茫然たらざるを得ないであろう。スパイ小説の名手オールビュリーがその本領を存分に発揮した傑作。
女の顔をはっきり眼にしたとたん、凍りついたように、その場に立ちすくんだ。女は、由紀ではなかった。一度も会ったことのない若い女性だった。全身が蒼ざめていて、一目で死んでいるのがわかった。(『今宵は死体と』より)-ごく身近に起こる事件の、さりげない恐しさを描く、第10回少説推理新人賞受賞作家が放つ、ニュー・ライト・ミステリーの傑作。
おとなりに住んでたサッカー少年、隆志くんがあたしのボーイフレンド。あたし?美里。食べること大好き少女。でもね、隆志くんがブラジルへ行っちゃってさみしいな。えっ、ウソ!あのカッコイイ野崎くんが、あたしに〓@76B6!とょっぴりト・キ・メ・キ。隆志くんはどうしてるのかなあ。
関八州取締役の渋谷和四郎は、酒の上の些細なことから上役を斬り、江戸を出奔した。旅先で生きるために博奕打ちの用心棒になり、親分の娘に惚れられる。和四郎に殺された上役の妹おそのは、兄の仇を討つべく和四郎の後を追うが、彼女もまた和四郎に想いを寄せていた。-サムライを捨てて旅鴉になった和四郎の前に展開する恋と剣の長編時代娯楽。
栗田ひかるです!わたし、いま片想いしてるの。好きな人は、葵高校の1年生、早川涼くん。でも、彼とわたしの歳の差4つ。4つっていったって、高校生の涼くんが、小学6年生のわたしにふりむいてくれるわけないし。ぐすっ、望みなしかな…ってあきらめていたら、親友の美里と由紀が、白魔術で変身して涼くんにアタックよっ!つよーいお言葉。で、半信半疑その白魔術に挑戦してみたら、モワモワモワ。いきなり白い煙がたちのぼってきたぁ。
こんな毎日、もうたくさんだ!来る日も来る日もモンスターに追われ、ビクビクおびえながら暮らすなんて、冗談じゃない。ボクは決心した。どんなことをしてもこの世界から抜けだし、伝説の楽園とやらに行ってみせる。そのために世界をつなぐ巨大な塔にはいらなければならない。遠い昔にはこの塔を利用して、世界どうし行き来もあったらしいけど、今では塔の扉を開く方法すらわからない。でも塔の最頂部にこそ、楽園が存在するのだ。この先、さまざまな試練が行く手をはばむことだろう。そして波乱万丈の旅が幕を開けた。
わしは三蔵なんだな。ひょんなことからゴクウ、悟浄、八戒がわしの弟子になるんだな。わしは愛車に乗って、弟子たちをしたがえ、ありがたいお経をとりに西へ西へと天竺をめざすんだな。道中、牛魔王の手下と闘ったり、女の里でムフフしたり、涙あり笑いありバトルありと息をもつかせぬおもしろさなんだな。舞台は中国をはじめシベリア、ハワイ、日本と移動する一大スペクタクルなんだな。とにかくそろったメンバーが冒険の旅へと出発するんだな。わしたちの活躍に乞うご期待!
マーク・ブラッドフォード中佐率いるアメリカ海軍VXE-6は、勇躍南極大陸へとハーキュリーズC130の翼をつらねた。任務は越冬のための資材・糧食の供給と研究開発の支援。しかし、一寸先も見えない雪嵐をついて到着した彼らを待っていたのは、かつての平和な白い処女地ではなく、恐るべき野望を企む狂気の亡霊たちだった。その企てを阻み、美しい南極を守るべく、ブラッドフォードが空に舞う。壮大な極地に展開する会心の航空小説。
20世紀も終わりに近いある秋の日の夕方-遠い宇宙の彼方から発せられた謎の怪光線が日本全土に降り注いだ…。その直後、日本中の墓地や病院の死体安置所から美女の死体だけが次々と甦り、手当り次第に男たちを凌辱しはじめた…。怪力無双、淫乱極致の美女の群-これは謎の怪光線のせいなのか?同じ頃、本編最大の主人公である小仏逸美(葬儀社勤務)もまた、自分が運んでいた美女の死体に股間のモノ(末使用)を淫靡に弄られながら恐怖に打ち震えていた…。新感覚スラプスティック・ホラー(爆笑保証)登場。