1990年発売
千苑はフツーの高校2年生。でもB・Fの航がタレントだから、フツーのカップルにはない悩みごとが、イロイロあるのよね。たとえば、おっかけの女の子たち。航めあてに校門で待ってるのだけど、その前を彼と一緒に下校するなんて、ちょっとできないでしょ。「気にすんなよ」と航は言ってくれるけど、17歳のオトメ心を何と思ってるのよ。大好評『ツイン・ハート』シリーズ第4作。
「ともだち」から「すき」へ。苺子の心の中で、朝くんはいつのまにか大切な存在になっていたの。でも、彼の心は、同じ新聞部の夏実に傾いてしまって、苺子は伝えられない想いをかかえて、せつなくつらい…。夏から秋へ流れていく時の中で、恋敵の桜子と仲よしになったり、先輩華子の恋人の高久部長に心が揺れたりして、苺子がたどりついた結末は。『イヴたちへの伝言』完結編。
彩女の彼氏は数学の長沢先生。もちろん学校にはナイショのおつきあい。親友の結花や鳥海緒は心配するけれど、オトナの彼氏を持っているのが彩女には嬉しい。でも、ある日先生から高価でオトナっぽいプレゼントをもらって、ちょっぴり気が重くなる。彩女は本当は可愛いものが好きなのだ。そんな時、彩女はたまたま訪れた病院で、意外な人と再会し…。好評、学園恋愛ジャンクション第4弾。
実のパパに会いたかった。ママは「あなたのパパは妖精の王様よ」って言うけれど、そんな…。高2のあたしは恋の占い師、人呼んでロマンチック・モリカ。本名は成瀬森香。情に厚いマドカの応援で、あたしはようやく戸籍のパパ・中島さんに会うことができた。ところが中島さんは、戸籍だけで実のパパではなかった。そんなとき、六本木で菫色の瞳の君に出会った。なにか、運命を運じるわ!
せつなく、うれしい、ラブ・ストーリー。ニヒルにかまえた、黒い笑いの物語。心がポカポカ、なつかしいメルヘンたち。想像力が銀河をめぐる、SFファンタジー。たった2〜3ページのなかに、あらゆる世界がつめこまれた、ショート・ショートたち。雑誌『COBALT』に寄せられた読者の傑作、78編を集大成。
県立松原高校に入学した島崎美香。迷わず野球部に入った。もちろん、女子マネとしてだけどね。というのも美香の父さん、この野球部では伝説の大先輩。母さんとのなれそめも、父のホームランが縁だったらしいの。でも今の野球部ときたら主将の浅田以外は「?」の人ばかり。同期の裕太にしても、ソフトボール部の白川瞳におネツみたいだし…。「めざせ甲子園!」美香の活躍が始まった。
刑務所から出所した日向政一を待ちかまえていたのは、美青年花村千次。美術商の父をヤクザに殺されたため、ニューヨークから帰国。百万円の手付金で日向こと“ヒグマ”に「殺し屋」入門。標的は巨大組織三星会組長。日向は殺し屋レッスンの第一章として、なぜか花村を自分の愛人美樹のマンションに連れてゆくー。ユーモラスに展開する異色のハードボイルド長編小説。
田尾庸平、33歳。身長163センチ、体重75キロ、出っ歯、出っ腹、短足、ガニ股、典型的原日本人的体型。無芸大食、小さな広告代理店のCMディレクター。無類のグルメ・アイディアマンで、次々と企画を連発。その結果、大手の太陽新聞社の事業部社員にスカウトされて…。サラリーマン田尾庸平の、痛快ぶりを描くグルメ出世小説。
1969年、ニューヨーク。五年間勤めた東京の大手広告代理店を辞めた“ぼく”は何の目的もないまま、後を追ってきた恋人の里美とふたりで、この地で暮し始めた。ベトナム戦争とサイケデリック・アートの時代のニューヨークがぼくたちに教えてくれたこと、それは…。青春の迷いとあせりの中、恋人とともに過ごした日々をセンシティブに描く、文庫書下ろし都会派小説。
ぼくはあなたの声を聴いて自分が男だってことが恥しくなりましたー。女性の子宮の中を泳ぐ精子のような気分をなんとか様式美のなかに収めたい…この野心のもとに生まれた、表題作「ドンナ・アンナ」他、「観光客」「聖アカヒト伝」「ある解剖学者の話」の四つの短編を収録。独自の言語感覚で、常に新しい小説世界を構築している著者が描く、マニエリスティックな愛の物語。
離れては寄りそい、寄りそってはまた離れる男女の心の絆ー時には喧嘩し、時には和解し、結婚という長い道程を二人は歩んでいく。遥かな、遠い道程ー。メイプル夫妻という一組の夫婦を主人公に、新婚時代から始まって、20数年後に破局が訪れるまでの二人の心の揺れを繊細に描いた17編の短編集。著者アップダイク自身の結婚生活をもっとも忠実に反映した自伝的作品である。
モスクワ駐在のCIA工作担当官フランクリンの若い妻アンは、夫の本国勤務を渇望している。そんな折り英国外務事務次官の息子ブリンクマンが、MI-6の新米工作員として当地に赴任してきた。フランクリンの再度の単身帰国に疑惑を抱いた野心家ブリンクマンは、アンに接近しCIAの情報=ソ連党中央委員の政治亡命=と彼女の心まで手にしたが…。CIA対MI-6の大作戦。
雪のニューヨーク、衝撃的な記事を書くことで著名な、女性ライターが姿を消した。ブティックを経営するニーヴは、その作家のコートがすべて残されていることからこの失踪に不審を抱き、元市警本部長の父に相談する。一方、彼に逮捕されたマフィアのボスが、復讐のため、ニーヴに対する殺人指令を出したらしい…。米ファッション業界が抱える様々な問題を扱ったサスペンス長編。