1991年10月発売
形勢は変わり、天子を名乗る曹操と、蜀の勢力拡大を恐れた孫権が手を結んだ。孔明、〓@70AA統、徐庶の三軍師は、関羽、張飛に守りを固めさせる。魏に攻め込むは、義兄弟の契りを結んだ趙雲、馬超。勢いに乗った劉備玄徳は、洛陽に向かい、ついに曹操の本拠地、許昌を臨む。迎え撃つは魏の精鋭、許〓@64AD、徐晃、張〓@67FE、張遼。ここに漢王朝の命運を賭けた一大決戦が繰り広げられる。三国志演義を題材にとった壮大な中国版if!幻の名著、周大荒著「反三国志演義」初の小説化。
ニューヨーク暮らしにうんざりしていたサイモン・モーリーは、九十年前に投函された青い手紙に秘められた謎を解くため〈過去〉--一八八二年のニューヨークへ旅立つ。鬼才の幻のファンタジー・ロマン。
ニューヨーク暮らしにうんざりしていたサイモン・モーリーは、九十年前に投函された青い手紙に秘められた謎を解くため〈過去〉--一八八二年のニューヨークへ旅立つ。鬼才の幻のファンタジー・ロマン。
老船長が空にしたアラク酒の壜の中にボトルシップを作るという話が突然、南の国の小さな湾に碇泊する三本マストのスクーナー船の話になってしまう…あざやかな手品のような逸品『壜(ラ・ボテリヤ)』、盗みに入られてもほうっておく邸の主人と、節度を守って盗む泥棒たちの奇妙な共棲とその破局…『優雅な泥棒たち』、夢の中の青年を探して、少女は時を超える旅に出かけた…美しいファンタジー『蒼い夢』、速度に取り憑かれた人間を笑い、秩序に取り憑かれた国家を諷刺する『生き急ぐ』『秩序の必要性』、死を待つばかりと思い定めた老人が、ひょんなことから生きる歓びを見出してしまう悲喜劇『汽車を乗り間違えて』、構想中の小説の登場人物が実際に現われてしまった…作家のイメージの発生現場を垣間見させる『トルコ人』等々、時間と空間を自由に往き来しながら、変幻自在なプリズムの光を結晶化したような現代ドイツ随一の短篇の名手、クルト・クーゼンベルクの世界。クールな透明感あふれる文体で描く、ふしぎで、おかしくて、皮肉な21篇。