1991年3月1日発売
息抜きがてらビターソーンと二人きりの時を過ごそうと、セーラはアイアソン埠頭の家を訪れた。だが、例によって事はうまく運ばない。高価な骨董品、ビルバオ鏡が留守宅に置き去りにされていたのを皮切りに、遂には殺人事件までが大発生。しかも、あろうことか第一容疑者と目されたのは…。北部の自然を背景に展開するシリーズ第4弾。
わたしの名はディライラ。職業、私立探偵。その日わたしは、見知らぬホテルの一室で目をさました。ベッドには男の刺殺体が転がっている。なぜこんな羽目に陥ったのだろう?パニックをこらえつつ、わたしはその日の行動に思いを馳せた…。六か月前、眼前で殺されていった夫の記憶に悩まされながら、ひとり窮地に立ちむかう女探偵。カリフォルニアに展開する新シリーズ第一弾。
おれはウェーバー・グレグストン。映画監督はもうしてない。でも親友のフィルはホラー映画のシリーズをあてて、監督としちゃ絶好調。その男が、新作の完成直前にライフル自殺しちまった。やつはおれにビデオ・テープを残してた。なかには、小さい頃に亡くしたおれの母親の、飛行機事故で死ぬ最後の数分間が映ってて…。『月の骨』『炎の眠り』を超える、キャロルの到達点。
世界各国に進出しているチャイニーズ・マフィアが日本国内に勢力を結集し、巨大な闇の組織をつくり上げようとしていた。この情報を得たアメリカCIAは、特殊作戦部の日本人メンバー室戸要にその動きを阻止させようと極秘指令を出した。香港での武器密売の闇ルート壊滅作戦に成功していた室戸は、久し振りに日本の土を踏み再び熾烈な戦いへと突入していくのだ。室戸の行方に立ちふさがるのはチャイニーズ・マフィアの恐怖の殺し屋たち…。-自衛隊特殊部隊くずれの一匹狼が国際謀略戦を戦い抜くハード・アクション。
古都金沢の兼六園が一面雪に覆われた朝、口に一輪の黒百合をくわえた女性の刺殺死体が発見された。身許はすぐに割れた、加賀友禅老舗の一人娘篠子だった。派手な交友関係に加え店の蔵から重要美術品が紛失、続いて第二の殺人と事件は混迷の度を深める。要請を受けて乗り出した警察庁の宮之原昌幸警部、美人婦警を相棒に緻密な推理で核心に迫る。
いぬ語ねこ語を自在に操る犬猫先生こと大苗吾郎は、鎌光学園の教え子でモッペルこと小山田基夫の家に同居している。9月8日の満月の夜、すすきを採りに源氏山へ行ったモッペルは、西の空に飛び去った明るい炎の玉を見た。報告を受けた犬猫先生が現場に急行してみると、そこでさらに奇怪なできごとに出くわす。-巨匠が放つ異色SFミステリー。
おれ、怪盗七面鳥。聞いたことがないって?そりゃまだ怪人二十面相ほど有名じゃないが約束しよう、そのうち必ず有名になってみせる。パトロンがとんでもない男でとんでもない盗みの相談ばっかり持って来る。やれ某国お妃のファッション・プランを盗めとか、香港の百万ドルの夜景を盗めとか…。儲けになるなら何でも盗って見せるぜ、これホント。
郷田英策は冒険事業での目覚しい成功ぶりから“情報維新の坂本竜馬”とも呼ばれている。その英策の前に高校時代喧嘩で傷を負わせた木津正元が現われた。木津は倒産会社の資産を食い物にする「整理屋」稼業。英策の父の会社が倒産した時も後暗い金をくすねていたらしい。その罪滅しだと言って木津は危い会社の情報を洩らし英策に用心しろと忠告する…。
若く有能な科学者ペイトン・ウェストレイクは、画期的な人工皮膚の完成を間近にひかえていた。恋人にプロポーズもし、彼の人生は輝いてみえた。そんなとき、たまたま入手した賄賂の証拠となるメモから、すべてが暗転する。メモを取り返しにきたギャングに助手を殺され、ペイトンも研究所ごと爆破されてしまう。拷問と火傷で顔と手を失ったペイトンは、まだ未完成の人口皮膚で巧妙に変装し、彼の人生を踏みにじったギャング一味に着々と復讐し始める…。
一匹狼のパイロット、フィッツジェラルドのもとに、イラン政府との不正取引に応じた実業家から依頼があった。仕事の内容はハーキュリーズC130輸送機を隠密裡にイランへ運ぶこと。承諾したフィッツジェラルドは3人の仲間を集め、緻密な作戦を開始する。が、取引にからむさまざまな男たちの欲と野望が招くのは、二重、三重の裏切りの罠だった。英国航空小説の鬼才が放つ大型サスペンス。
ストリッパー専門の芸能プロ社長、佐川が失踪した。かつての恋人である佐川の妻から捜索を依頼されたプロ格闘家の二階堂猛が、まず女ぐせの悪い佐川の性格に目をつけたのは、ごく自然の成り行きだった。その結果、佐川が手をつけた踊り子たちの中で、ケイ南だけが写真などいっさいの手街りを処分して消息を断っているのが判明した。その矢先、秋田で一件の殺人事件が発生した。凶器は猟銃、所有者は佐川だった。否応なしに事件にのめり込んでいく二階堂-。彼の鉄拳と推理が暴き出すものは。書下ろし長篇ミステリー。
一九四七年の春。東京軍事裁判の資料調査を委嘱されていた呉景雄は、仕事の息苦しさから辞職を願い出、空路シンガポールへ帰国の途についた。やがて飛行機は広州上空を通過、眼下に点在する島々が彼の眼に映じた。思えば十五年前、彼はそこで白磁のような膚をもつ海賊の女頭目と夢幻の日々を過ごしたのだった。動乱の歴史の中にはかなく潰えた桃源の地を回想する表題作ほか、秀作四篇を収録。
白衣の下で疼く花芯、美沙子の細く白い指が密やかに息づく処女地にそっと触れたとき、未だ開かれたことのない花唇が甘いため息を洩らす。望みどおりドクターの硬く熱り立つ剛直を受け挿れた美沙子は、もう男なしでは生きていけない。
恋人のために守りとおしたバージンを、老獪な大物政治家と病院長に無残に散らされた看護婦・優香子。薄暗い地下室で両手を縛られ、無慈悲な凌辱に涙する美人処女。復讐を誓う優香子は、院長令嬢・ゆかりに親娘相姦の罠を仕掛ける。疼く花芯をしとどに濡らし、ゆかりと優香子の“女”が目を覚ます。