1991年発売
嵐の夜、マンションの11階から姿を消した男が、13分後、走る電車に飛びこんで死ぬ。しかし全力疾走しても辿りつけない距離で、その首には絞殺の痕もついていた。男は殺されるために謎の移動をしたのか? 奇想天外にして巧妙なトリックを秘めた4つの事件に名探偵・御手洗潔が挑む短編集第1弾。 嵐の夜、マンションの11階から姿を消した男が、13分後、走る電車に飛びこんで死ぬ。しかし全力疾走しても辿りつけない距離で、その首には絞殺の痕もついていた。男は殺されるために謎の移動をしたのか?奇想天外とみえるトリックを秘めた4つの事件に名探偵御手洗潔が挑む名作。 数字錠 疾走する死者 紫電改研究保存会 ギリシャの犬 新・御手洗潔の志 島田荘司
40余年の時の流れに塗り込められた驚異の秘密の謎解きに、一人の“日本人”が巻き込まれた。-リオデジャネイロ、ニューヨーク、東京、パリ、そしてベルリンと、世界の大都市を結んで展開する国際的謀略事件が、一転また一転、意外極まる結末へ。壮大かつ緻密な仕掛けの、長編ミステリー・ロマン。
京都の色町に育った気鋭の弁護士藤波清香は離婚歴あり、一児あり、恋人ありの元気印の女。その清香のもとに、凍結受精卵による体外受精で生まれた子に親の財産の相続権はあるのか、という難問がもちこまれた。飛行機事故で不慮の死をとげた両親が残した巨億の遺産。ときには芸妓姿で情報をとる清香の艶姿。
悪夢か、宿命か。日米最終戦争への道。謎の超大物フィクサーが仕掛けたアメリカへの切札。それは世界金融システムの同時破壊だった。日米同盟半世紀の暗部を照らし出す衝撃のリアル・ノベル。
太平洋戦争が終わって数年、焼け跡の広場で少年たちは三角ベースで遊んでいた。ラジオは「尋ね人」や「リンゴの唄」を流し、ポケットには宝物のような英字ビスケットが入っていた…誰の心にも残る、あの、なつかしい日々をつづった自伝的長篇小説。
父親の死が近づいているのに女優のゆり子は番組に出演しなければならない。録画撮りが始まって、彼女はスタジオのあちこちに時計があることに初めて気づく(時計)。停年の翌日から家の前を掃き出した貞冶が知る町の顔、妻の声(朝の竹箒)。息子のような若い男に恋心を覚えた京子の戸惑い(二足のハイヒール)。日常に溶けこんだ“物”たちを通して浮かびあがる男と女、オトナと子供の様々な人生。
突然ひらめいた旋律を追い掛けていたぼくの右脚に、スリップした車のバンパーがぶつかってきた。それがぼくと静香との出会いだった。それから2年、ぼく達はとても仲の良い夫婦として暮らしていた。でも、魅惑的で謎めいた少女ルルがぼく達の前に現われた時から、少しずつ何かが変わりはじめた。とろけるような音楽、倒錯した性、そしてドラッグ…。新感覚トライアングルLOVE STORY。
中津藩下級武士の次男に生れた福沢諭吉は幼少から合理精神の持ち主。長じて蘭学に通じ、英語を学んで、世界に目を開いて行く。咸臨丸で渡米したことは、身分と自由についての考え方に強い確信を持たせた。著書「西洋事情」はベストセラーに。時は動乱の幕末、上野の山に砲声を聞きながら、慶応義塾は開講する。若者たちとともに、新しい日本を目指して!