1994年11月25日発売
日本初の有人スペースプレーン・天翔の第一パイロツト・篠原は、第一回目のフライトで、壊れた人工衛星の回収を命じられる。第二パイロット・吉野の不注意で、危うく宇宙空間に放り出されそうになりながらも、無事に初フライトを成功させ帰還した篠原達だが、回収してきた衛星に重大な事実が判明する。何者かによって故意に破壊された形跡があるというのだ。いったい誰が、何のために、どうやって。謎が深まる中、天翔の第二回フライトのメンバーが発表された…。
子供の恐怖心を煽る「怖い童話」は、何故語り継がれてきたのか。-童話のなかに潜む残虐さと暴力、死と性のイメージを浮き彫りにし、人間にとっての恐怖の意味を探る、斬新なメルヘン論。
互いにそれと知らぬまま、莫大な遺産相続をめぐる奇妙な争いに巻き込まれてゆく従兄弟のジョルジュとフレッド。犯罪都市パリに繰り広げられる抗争は、アルプス山中の銃撃戦というクライマックスに向けて加速する。スピーディーな場面転換と全篇を彩るブラックユーモア。鬼才エシュノーズが放つスリリングな物語。
京都洛西、苔寺として知られている西芳寺の門前にある茶店の娘秦春香は、子犬の鳴き声が気になって外へ出た。竹林で鳴く子犬を追って行くと、そこに朱鷺色の和服を着た三十歳前後の女性が死んでいた。その女性と子犬は関係があるのか、警察は事件の解決に動きはじめたが、子犬は春香が引きとりモクベエと名づけた。ようやくモクベエの飼主を春香は探しだしたが、事件解明は進展せず、茶店の客の縁で宮之原警部の登場となった…。
フードゥーの呪い、怖るべし。グランド・キャニオンのようなでっかいエゴをもてあまし、非道の限りをつくす白人牧場主に天誅を下すべく、ループ・ガルー・キッドは秘伝のフードゥー教の呪いを発動させた。シュールなブラックユーモア、過激なパロディ…、現代アメリカ黒人文学最大の鬼才、イシュメール・リードが放つ、黒い笑いに満ち満ちたオカルト・ポップ・ウエスタン小説。