1994年8月25日発売
井上成美(せいび)井上成美(せいび)
昭和五十年暮、帝国海軍きっての知性といわれた最後の海軍大将井上成美が逝った。彼は終始無謀な対米戦回避を主張、兵学校長時代には英語教育廃止論をしりぞけた。敗戦前夜は一億玉砕を避けるべく終戦工作に身命を賭し、戦後は近所の子供たちに英語を教えながら清貧の生活を貫いた。狂熱の時代に、合理性を保ち続けた〈意志〉の人生の生涯。
山本五十六山本五十六
戦争に反対しながらも、自ら対米戦争の口火を切り、世界を震撼させた連合鑑隊司令長官山本五十六。今日なお人々の胸中に鮮烈な印象をとどめる天才提督の赤裸々な人間像、その栄光と悲劇を、膨大な資料と存命者の口述をもとに余すところなく描き、激動の昭和史を浮彫りにした、必読の記録文学。
クイ-ン(下)クイ-ン(下)
白人農園主と黒人奴隷が愛しあって生れた「白い黒人」、美しいクイーン。奴隷の身から自由になった時、流転の運命が彼女を待ち構えていた…。ヘイリーが、愛情を込めて描く実の祖母の人生と、奴隷たちの“その後”。
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