1995年10月15日発売
仇の子となり奥州藤原氏の栄華を開いた忍ぶ男の戦い。安倍が滅び、出羽の清原一族が治めることとなった奥六郡に藤原経清の妻結有は忘れ形見の清丸とともに留まっていた。清原の嫡子武貞の妻としてである。亡き兄と夫の志を胸に秘め敵方の一族として忍従の戦いを続ける母子の前に源義家が陸奥守として現われる。清原一族の確執が「後3年の役」の嵐を呼び起こす。(講談社文庫) 仇の子となり奥州藤原氏の栄華を開いた忍ぶ男の戦い。 安倍が滅び、出羽の清原一族が治めることとなった奥六郡に藤原経清の妻結有は忘れ形見の清丸とともに留まっていた。清原の嫡子武貞の妻としてである。亡き兄と夫の志を胸に秘め敵方の一族として忍従の戦いを続ける母子の前に源義家が陸奥守として現われる。清原一族の確執が「後3年の役」の嵐を呼び起こす。
妻公認の妾を敷地内のアパートに囲った男には既に三人の愛人が…。さらに新たにもう一人と、夢のような日々のはずが…。女の執念と男の妄想を描く表題作をはじめとして、現実より実感のある不思議な夢に取りこまれ、夢の世界を生き始める男。現実と夢の狭間に入りこんだ男たちの姿を描く異色短篇集。
切断された男女が合成され、両性具有者となって甦る。窓の外には荒涼たる世界の終焉の光景が広がっているばかりだ。『占星術殺人事件』を愛読する青年が書き残した戦慄の日記が示すものは何か。醜悪な現実世界に奇想と驚天動地のトリックの矢を放つ。ミステリーの新たな飛翔を決定づけた傑作。 切断した男女が合成され両性具有者となって蘇る。窓の外には荒涼たる世界の終焉の光景が広がっているばかりだ。『占星術殺人事件』を愛読する青年が書きのこした戦慄の日記がさし示すものは何か。醜悪な現実世界に奇想の作者が驚天動地のトリックの矢を放つ。ミステリの新たな飛翔を決定づけた傑作。
人は生得あさましいものであるが、南無阿弥陀仏と称えれば、必ず救われるー平易な言葉で教えを説き、近畿一帯に大勢力を振った英邁なる高僧は、私的にはどのような男であったか。争乱と災厄の世に、真宗王国を築き上げた、常人を超えた精気の人蓮如の真実を、宿命の娘たちの恐るべき眼で描く、話題の長編。
長野県の諏訪に古代より伝わる秘密宗教結社“ミシャグジ教団”の信者たちが、五十年に一度の大祭に結集し、十代の美少女を生けにえにする「闇の大祭」が近づいているという。そんな折、諏訪出身のレストランの主が一人娘を誘拐されてしまう。主は名探偵・滝連太郎に救出を依頼したが、殺人事件に発展した。
朝廷に背き、蝦夷(えみし)の側に身を投じて戦った父藤原経清、叔父平永衡の名を継いだ清衡は源義家の力を借りて乱を治め、藤原に姓を改めて平泉に黄金の都を築いた。堂塔を建て勅使を迎えて栄華を誇る孫の秀衡の許に源氏との宿縁が3たび影を落とす。壮大なスケールで描く、傑作歴史小説ついに完結! (講談社文庫) 朝廷に背き、蝦夷(えみし)の側に身を投じて戦った父藤原経清、叔父平永衡の名を継いだ清衡は源義家の力を借りて乱を治め、藤原に姓を改めて平泉に黄金の都を築いた。堂塔を建て勅使を迎えて栄華を誇る孫の秀衡の許に源氏との宿縁が3たび影を落とす。壮大なスケールで描く、傑作歴史小説ついに完結!
5万5千年前の地球で、レムール人の都市オレガリスの危機を救ったローダン一行は、謎の飛行物体ー黄金の紡錘の情報を得た。レムール人によれば、はるか東方、人跡未踏のトロニス地方に、黄金の紡錘が飛び立つ聖なる島があるという。黒き湖に守られたその島こそ、ゼロ時間デフォルメーターの時間旅行を妨害する敵基地にちがいない。ローダンは謎の島をめざし、プレビオたちの襲撃をしりぞけながら東へと向かったが…。
2139年「脳髄共和国」は、人類が全ての武力を破棄しなければ地球を破壊すると宣言したー22世紀の科学者たちが真の平和を求めて設立した脳髄共和国は20年の歳月ののち巨大な力をもった超国家となって月面に甦った。脅迫を肯んじない地球政府は必死の探索を続けたが、期限まで半年となった今も、その本部を特定できない。ついに国際刑事・中山弓ノ助が、共和国の計画を阻止すべく月に飛んだ。空前絶後の月世界冒険活劇。
地球を脅かす「脳髄共和国」の活動阻止の任を受け、単身月へ赴いた国際刑事の中山弓ノ助は、月面に残された手がかりを探るうちに、さまざまな味方を得る。月背面の探索に向かう彼らに同行した中山は、共和国の妨害をはねのけ、苦難の末、敵本拠地に潜入することに成功したのだが、そこで彼らが見た共和国の正体は驚くべきものだった。-月世界に繰り広げられる胸躍る冒険を、著者ならではの絶妙な語り口でえがくSF巨篇。
愛するベルの死の衝撃から立ち直れないアウトロー探偵バークの許へ、幼なじみのキャンディから突然連絡が入った。怪しげな秘密教団に囚われた彼女の娘を助け出してくれという。超一流の売春婦になったキャンディの変貌ぶりに驚きつつも、バークは教団に赴き、娘の救出は成功したかに思えた。が、彼の前に恐怖の殺し屋ウェズリイが立ちはだかった。ニューヨークの暗黒街で非情な獣たちが闘いの血を流す、シリーズ第四作。
第一銀河帝国の崩壊を予見した科学者セルダンは、自ら発展させた心理歴史学を実用的な学問として完成させるために、帝国の首都惑星トランターに留まる決意をした。だが、その行く手には数々の難問が待ち受けていた。セルダンの友人で、心理歴史学研究を蔭ながら保護する首相エトー・デマーゼルを失脚させようとする企み…凡庸だが平和主義者で、セルダンに好意的な皇帝クレオン一世の暗殺計画…いずれも、ひとつ間違えば帝国衰亡の速度を大幅に加速する事態になりかねず、セルダンは全力で問題に対処してゆく。だが皮肉にも、人民にとって不吉な予言を伝達するセルダン自身がトランター住民の怒りを買い、執拗な攻撃を受けることになってしまった。
美しく悲しすぎる運命を背負った人びとの群れ-。まさに古代はわれわれが忘れかけた魂のかなでるコンチェルトだった。古代最大の英雄・天武の子として生まれた大津皇子。文武武道に秀で、誰からも皇位継承者と認められていたこのプリンスに待っていた悲劇とは…。大津の義母持統は、黒幕藤原不比等から大津追い落しの秘策を授けられる。ひとりの女人の執念は、やがて飛鳥に血塗られた悲劇をもたらす。うずまく陰謀と野望と怨念-。逃げることのできないカラクリにはめられた大津の死。その裏には、大和を二分する大王家の知られざる宿命が隠されていた。今、闇に葬られた死の真相が、命をかけて愛した山辺皇女によって語られる。
昭和19年6月20日正午、日本帝国は遂に連合国に対し無条件降伏する。2年7カ月に及ぶ太平洋での激闘に終止符が打たれた。しかしこの瞬間、終わらぬ戦いに身を投じた男達がいた。旧日本海軍軍令部直属の第三四三潜水隊を率いた源田実以下約3000の隊員達である。この男達のヤバ島潜水艦隊は、ボルネオの北方の秘密基地に、水中高速潜水艦伊号900型を温存し、新たな戦いに鋭気を養っていた。源田は、終戦の前日に、一早く海軍内部のヤバ島関係資料を焼却し、完全な秘密を保った。そして、源田以下3000名の男達は、日本国より独立を宣言し、今後、第二日本帝国を名乗ることにした。源田を中心にこの男達が計画しているのは、秘密基地と伊900型潜を使い、日本の敗戦とともに始まったアジア各国の独立運動の支援だった。
日本連邦連合艦隊は南洋に展開する枢軸国艦隊を叩くべく特別編制を組み、サイゴンへと移動を開始した。その総数は戦艦8、空母6、重巡9、軽巡15、駆逐艦56。史上最大最強の単一作戦用艦隊であった。その頃、満州では龍/虎部隊がソ連/モンゴル機械化騎兵軍相手にゲリラ戦を繰り広げていた。一方、ロンメルはある男から夢の啓示再現フィルムを見せられ、世界の歴史は思わぬ方向に進むことになる…。そしていよいよ、南シナ海を舞台に昭和大戦の雌雄を決する“天一号作戦”が開始された。