1995年3月発売
エロティシズムの極限の形が、あるいは破滅への道であったとしても、一度踏み出した歩みを止めることはできない。愛と死の幻想の果てに行き着いた官能のステージで繰り広げられる情念のドラマが、いま始まる…。鬼才が描く性愛文学の極北。
大ベストセラーの痛快コミック・ミステリー。苦情処理係を務めるデパートで謎の連続爆破事件が起こり、疑いの目を向けられたマロセーヌ君。かくてはならじと捜査に乗り出すのだが…。
三星重工ビルで銃の乱射事件がおきた。重傷を負った三星の会長は、横浜K町署きっての美青年刑事、冬木章悟の父であった。「ホシは外国人だ。」会長の言葉をてがかりに、さっそく捜査に乗りだすK町署のマッチョ刑事・風巻徹と冬木。じつはこの二人、署でも公認の恋人同士。本牧埠頭に係留してあるクルーザーが二人の愛の巣だ。動揺する冬木を風巻はその逞しい腕の中で励まし、二人は危険ゾーンへと潜入。
加奈子が名門の横沢家に嫁いできてから五年の月日が流れていた。家柄が違うといって義父はいつまでも加奈子を認めようとしないが、夫、淳一と四歳になる愛らしい政伸がいれば、幸福だった。しかし、アメリカから淳一の妹、茜が帰国したその日から、加奈子の運命は少しずつ狂いはじめる。妻と夫のあいだに微妙に芽生える不信感と背徳の香。父を巻きこみ、息子を巻きこみ、遠い昔に男と出奔した母を巻きこみ、人の心の変化のなかで、加奈子は翻弄された。結婚とは、愛情とは、男と女とは、加奈子の想いは揺れる…。
女子プロレスナンバー1は誰の手に。近未来女子プロレスアニメーションメタルファイターMIKUを小説化。未来の女子プロレスはこうなっているかもしれない。
王者アクアマリンを倒すのは誰だ。ネオ女子プロレス界NO.1を決する壮絶バトルが今繰り広げられる。2061年の女子プロレスを想定した近未来シュミレーションノベル。
安政七年(1860)三月三日、雪にけむる江戸城桜田門外に轟いた一発の銃声と激しい斬りあいが、幕末の日本に大きな転機をもたらした。安政の大獄、無勅許の開国等で独断専行する井伊大老を暗殺したこの事件を機に、水戸藩におこって幕政改革をめざした尊王攘夷思想は、倒幕運動へと変わっていく。襲撃現場の指揮者・関鉄之介を主人公に、桜田事変の全貌を描ききった歴史小説の大作。
水戸の下級藩士の家に生まれた関鉄之介は、水戸学の薫陶を受け尊王攘夷思想にめざめた。時あたかも日米通商条約締結等をめぐって幕府に対立する水戸藩と尊王の志士に、幕府は苛烈な処分を加えた。鉄之介ら水戸・薩摩の脱藩士18人はあい謀って、桜田門外に井伊直弼をたおす。が、大老暗殺に呼応して薩摩藩が兵を進め朝廷を守護する計画は頓挫し、鉄之介は潜行逃亡の日々を重ねる…。
内山有紀26歳は女私立探偵。主な仕事は男女の素行調査だが、その持ち前の被虐的ともいうべき淫乱症がたたり、依頼人、調査人かまわず関係を結んでしまう…。快楽の虜となった調査人の口からおもわぬ情報が漏れたり、女性の依頼人相手にレズに目覚めたりで、女探偵は今夜も調査中。官能長編。
腐敗政治の悪を糾すため、魯智深、武松、史進らの好漢たちが、梁山泊に続々と集まり、ついに、あの宋江も梁山入りした。理不尽な花石綱への反抗により、張清、楽和、穆弘、裴宣、金大堅らさらに多くの好漢を糾合し、替天行道の旗のもと山寨の威勢は増す。そして、物語はいよいよ遼との戦いへと突入。まったく新しいエピソードと、いままで描かれたことのなかった好漢たちの、血湧き肉躍る活躍満載の未知の水滸伝。「水滸新伝」初の翻訳本。全170回、好漢108人の小伝つき。