1996年11月20日発売
女だてらに丁半勝負に興じるお伝の美貌の陰には、夫・浪之助への新妻の如き愛が息づいていた。時は明治初年、薬も加持祈祷も効のない夫の業病治療のため、彼女は利根川の村から東京の名医へと人力車を走らせる。前途に凄惨な運命が待ちうけているとも知らずに…。希代の毒婦として処刑されることになる高橋お伝の生涯と女心の振幅を、戯作的雰囲気と濃密なエロティシズムの中に描いた情緒派の代表作。
山高帽に針のような口髭、鹿革の手袋に細身の杖、フランス好みの洋服に身を包み、突如登場する怪紳士は、元国際スパイと噂も高い外務省嘱託で探偵・右京慎策。変幻自在の行動と推理で、警視庁随一の腕利き吾来警部を相手に、時には挑発、時には助力、文明開化が惹き起こす難事件を次々に解く。単行本未収録二編を加えた「ハイカラ右京シリーズ」決定版。
中央停車場の工事現場で働く青年、自由恋愛を夢見て東京へ出てきた娘、ステーションホテルを舞台に女に声をかけ結婚詐欺を繰り返す男、化粧室で変身し男を誘って小遣い稼ぎをする女教師…東京駅に繰り拡げられる人間たちのドラマを、鉄道と町の発展を背景に描き、著者の新境地を示す短篇連作。
『新たなる希望』より3年-帝国軍の大反撃が始まった!映画“スター・ウォーズ三部作”公開当時には見えなかった新事実が次々に明かされる!究極の新訳版シリーズ登場!!ジョージ・ルーカス書き下ろし新序文を掲載。遠い昔、はるか銀河の彼方で…反乱軍の苦悩は続いていた。デス・スターの破壊に成功したものの、銀河帝国の総攻撃に追い立てられてソロたちはヤヴィン基地をやむなく撤退、逃避行を余儀なくされた。帝国の追撃をかわしながら反乱軍の勇士たちは、氷の惑星ホスに新たな秘密基地を建設する。一方。シスの暗黒卿ことダース・ヴェイダーは、ルーク・スカイウォーカーの捜索に執念を燃やし、無数の探査メカを宇宙各地にくまなく放った-。デス・スターを破壊した「ヤヴィンの戦い」から3年後、帝国軍は氷の惑星の反乱軍基地を探し当て、さらなる猛攻を開始したのだ。新訳版で復活する、映画第2作の原作小説。
ジョージ・ルーカス書き下ろし新序文を掲載。遠い昔、はるか銀河の彼方で…ルーク・スカイウォーカーは故郷の惑星タトゥイーンに帰ってきた。悪漢ジャバ・ザ・ハットの手から盟友ハン・ソロを救出するためである。一方、ルークの知らぬ間に銀河帝国軍は初代デス・スターの威力をはるかに超える新たな軍事要塞の建設を開始した。この超要塞が完成すれば、銀河に再び自由をもたらそうと奮闘している少数の反乱軍などひとたまりもなく壊滅してしまうだろう。『帝国の逆襲』より1年後、ついに帝国軍と反乱軍とが雌雄を決する時がやってきた!映画3部作のフィナーレを飾る『ジェダイの復讐』の小説・新訳版-ここにはその後、広がり続けるスター・ウォーズ世界を構築するためのすべてが詰まっている。