2000年発売
元俳優で警備員のスコットは、映画会社から調査を依頼された。話題の新作映画の脚本家バートが共産主義者だと指摘する手紙が届いたため、密かに差出人を突きとめてくれという。が、製作発表パーティの夜、バートが他殺体で発見された。殺人と手紙の関連を探るスコットは、事件の裏に潜む醜悪な人間関係に突きあたる…赤狩り旋風が吹き荒れるハリウッドを舞台に、男たちの哀愁が浮かびあがる情感豊かなハードボイルド。
16世紀英国。幽閉中の王女エリザベスは、伯母が何者かに命を狙われていることを知り、密かに脱出した。が、駆けつけた直後、伯母は毒を盛られて殺されてしまう。哀しみのなか、男装して身分を隠したエリザベスは犯人を追うが、彼女の身辺にも危険な罠が!陰謀渦巻く時代、勇気と気品を兼ねそなえた若き日のエリザベス1世が、果敢に謎に挑む本格ミステリ。
猫はきらいだ。家は持たない。群れることもない。女性にはやさしい。若者には時にきびしい。人間には頼らない。そして困っているものはぜったいに見過ごせない。義侠心に厚く、自立して生きる犬のローヴァーが出会う、都会の片隅の、心に残る小さな出来事。
「射〓@6FA3@英雄伝」に続く武侠小説の至宝、“射〓@6FA3@三部作”待望の第二シリーズ!たとえ畜生道に堕ちようとも一途に愛を貫こうとする、楊過と小龍女。ふたりの行く手には-。
無重力空間をゆっくりと漂う死体。破損した無骨な作業服と散らばった血粒-その姿はまるで数十メートルの高度から墜落したかのようだった!?日本初の多目的宇宙ステーション『白鳳』で起きた不可解な死は、はたして事故なのか、事件なのか。従妹の森鷹舞衣とともに、『白鳳』を訪れていた鷲見崎凌は、謎の真相を探ることになる…。ハイテクノロジーが集積する場所で、人は何を思い描くのか。第1回日本SF新人賞を、選考会満場一致で受賞した本格SFミステリー。
ラーラの父はハリングトンの家名を継ぐ牧師だが、財産はない。貧しい家計を助けようと、ラーラは小説を書き始めたが、経験不足に悩む。ある日、家庭教師の友人のノイローゼを知って、身代わりを思いつく。友を助け、小説の取材をするために地味な女教師になりすましたのだ。教え子はキーストン侯爵の姪だが無気力で、問題児と見なされていた。だが、ラーラは熱心に指導し少女の音楽的才能を引きだしていく。無関心だった侯爵も、注目し始めた。だが、友人を苦しめた魔手が再びラーラにも襲いかかろうとする…。
エキセントリックな言動の陰に、もろく傷つきやすい心を隠した美少女恵子は、若い教師間崎に想いを打ち明ける。クールで知的な同僚教師の橋本にあこがれながらも、奔放で官能的な恵子の誘惑を拒むことができない間崎が、ついに恵子を受け入れたとき、彼女は思いがけない行動に出たー。若さゆえに迷い、自らを追いつめていく激しい魂の行方を、北国の女子校を舞台に清冽に描く。
一見とっつきにくいけど、顔がいいから女の子にモテる。幼稚園から一緒だったという理由で、いろいろな人にミタカくんのことを聞かれたりする私の家に、ミタカは日常的にいついている。うちはママと中学生のミサオ、パパは家出中。だからいつも4人で、ごはんを食べたり、テレビを見たり、日々は平和に過ぎていき、これからも続いていくーナミコとミタカのつれづれ恋愛小説。
ガラス張りの午後の喫茶店でも爽やかに口にしたくなる、大らかで明るい呼び名を女性のアソコにーそんなキャンペーンを企画したのは、低迷気味月刊男性誌の編集部員ユウコ、猫みたいにいい女。BFのカオルがまた、申し分なくいい男。でもこの二人には、一つだけ難点がある。どうしても出来ないのだ、アレが…。おかしくも切なく、卑猥にして気高きビルドゥングス・ラヴ・コメディ。
1983年、環境保護庁の要請で陸軍武器庫に入った調査チームに銃火が浴びせられ、化学兵器が山積する庫内は猛火と毒ガスに包まれた。チームのメンバーだったドノヴァン夫妻はその大量殺戮と環境破壊の首謀者という汚名を着せられ、14年間の潜伏生活を送ってきた。だが彼らは今、一人息子を学校から奪還して最後の賭けに出たー。数多の名手を瞠目させたノンストップ・サスペンス。
謀略の黒幕がFBI副長官であることが明白になり、ジェイク・ドノヴァンはかつての同僚ニックの協力を得て、あの忌まわしい現場へと向かう。だが、化学物質に冒されて重症となった息子トラヴィスのために自ら捕らわれた妻キャロリンと、入院中の息子は次々と刺客に狙われる。血まみれの格闘と息詰まる追跡戦。その果てに、ジェイクはいよいよ巨悪との対決に臨むときを迎えた…。
1945年4月、ドイツの捕虜収容所に連合軍側から極秘指令が下った。「ジョンを脱走させよ」。捕虜幹部たちの助力で謎の男は脱走を図るが、城の屋根から転落し、ひどく破損した遺体は近くの畑に埋葬された。同じころ、ベルリン警察のディートリヒ警視は、途轍もなくタフなアメリカのコマンドが首都に向ったと知らされる。金髪で冷淡な刺客の顔は、なんとジョンのものだったー。
ホテルの一室で娼婦と謎の死を遂げた下院議員オーウェン。惨殺事件を主に手がける犯罪ノンフィクション作家デニースは、彼の依頼をうけて、故郷の町の一家族に起きた惨劇を調査し直していた。人妻の身ながらオーウェンへの愛に溺れて依頼に応じたデニースだったが、冤罪の可能性があることを知り、事件そのものにのめり込んでいく。呪われた町の悲劇を暴く、愛と慟哭のミステリー。
イギリスのアルフレッド大王の事蹟を、馬琴読本の文体模写で小説化した山田美妙最初の作品「竪琴草紙」。長く未翻刻の状態にあった本作を復元し、詳細な解説・解題、関連参考本文を収録する。
愛する者の“死”をめぐる喪の記憶。「バテスからの帰還」をはじめ「子供」、「罪なき女」、「コーベス」など、後期短篇小説のコレクション。ハインリヒ・マン短篇集全3巻、完結。
平凡な高校生の林達哉は、父親の仕事の都合で、十年ぶりに生まれ故郷の街に帰ってきた。そこで同い年の幼なじみ、小咲杏と再会するが、彼女はなぜか、小学生かと見まがうばかりの容姿のままだった。巨乳女教師、おさげのメガネっ娘、スレンダーボディのクールな美少女、ボーイッシュなレズの先輩、ロリロリの幼なじみ…様々なキャラが織り成す、濃厚エッチとほのぼのラブコメの饗宴。
ひょんなことからケンカをしてしまった達哉と杏。憂鬱な日々が続く中、達哉はクールな美少女・高木知佳の意外な一面に触れ、おさげのメガネッ娘・西森志穂と急接近する。果たして、達哉と杏の恋の行方は?そして、ついに明かされる杏の秘密とは?前編を上回るエッチ度で迫るエロチックラブコメ、ここに完結。