2002年5月発売
宇宙激震!無敵であるはずの伝説超人たちが、自らの必殺技で次々と惨殺された!!生き残った伝説超人は、わずかに4人。万太郎たち新世代正義超人は、彼らを援護するため、それぞれ地球へと向かったが…!?大人気コミックスの完全オリジナル・ノベル特別版、堂々登場。
文久2(1862)年9月14日、横浜郊外の生麦村でその事件は起こった。薩摩藩主島津久光の大名行列に騎馬のイギリス人四人が遭遇し、このうち一名を薩摩藩士が斬殺したのである。イギリス、幕府、薩摩藩三者の思惑が複雑に絡む賠償交渉は難航を窮めたー。幕末に起きた前代未聞の事件を軸に、明治維新に至る激動の六年を、追随を許さぬ圧倒的なダイナミズムで描いた歴史小説の最高峰。
生麦村でのイギリス人殺傷事件から十カ月…イギリスは艦隊を鹿児島湾に派遣し戦闘の火蓋が落とされる。勝敗は明白と思われたが、艦長の戦死などイギリス軍は甚大な被害を受け、国内外の世論の批判にも晒された。一方、世界の技術力を身をもって知った薩摩藩は講和を決断するが、そこにはある目論見があったー。幕府、薩長は、「攘夷から開国へ」という歴史の潮目をどう読んだのか。
ミカドの国を跋扈する映像メディアの正体 戦後、マッカーサーは自らの尊大な姿を見せることで日本を支配し、逆に昭和天皇はまったく無防備なまま登場、それが日本人のイメージを決定づけた。力道山はアメリカでただ強くなるだけではなく、テレビを通して強く見せることを学んで帰国し、熱狂的なブームを引き起こした。演出があるのがわかっていてもなお、映像の持つ力は強い。それをいち早く察知し利用しようと行動を起こした人々が結果的に"第4の権力"を支配、莫大な利権を獲得していく。正力松太郎や田中角栄を「テレビ」という観点から捉えることで、新しい「日本の近代」もみえてくる。1990年代に上梓された名著に、その後のメディアの変遷を追った増補版(約80枚)を加えた完全版。
「おれを殺したりはしないよな?」「だめか?」「やめてくれ。永久にムショ暮らしだぞ!」「おれはまだそれほど歳じゃない。何年か無駄にしたっていいさ」殺人罪で11年の刑務所暮らしを終えた元私立探偵のクルツは、すぐにファリーノ・ファミリーのドンの邸宅を訪れる。高齢のドンが負傷して以来、弱体化してしまったファミリーのトラブルを解決してやろうというのだ。1カ月前、ファミリーの内情を熟知している会計士が失踪した。時を同じくして、ファミリーの生命線である密輸事業に妨害が頻発する。荷物を運ぶトラックが次々とハイジャックされるのだ。対立組織の差し金か、FBIの介入か、あるいはファミリー内部の裏切りか。背に腹はかえられないのか、ドンはクルツのオファーを受け入れる。だが、調査に着手したクルツの背後に、早くも殺し屋の影が…。正義か?悪か?鋼鉄のハートと腕っぷしで街の暗部を叩き切る、非情の男ジョー・クルツ。SF&ホラーの鬼才が挑む、ハード・アクションの会心作。
ボストンの情報提供会社で出世街道を歩んでいた40歳のビル・チャーマーズは、ある夏の朝、通勤途中の地下鉄で、突然下車すべき駅名も自分の会社名も、自分の名前すら分からなくなる記憶喪失に襲われる。覚えているのは「最小の時間で最大の情報を」という会社のモットーだけだった。深夜、浮浪者のように町をさまよったあげくビルは記憶を取り戻し、インターネットのチャットで“大学教授”と不倫する妻といつもEメールで語りかけてくる14歳の息子の待つわが家へ帰り着く。が、ビルの悪夢は始まったばかりだった。この日をさかいに、ビルの両手の感覚がなくなりはじめ、原因不明の麻痺はさらに足から全身へと進行していった。病院はビルに無数の検査を施し、つぎつぎと新しい医者を紹介するものの、決して診断を下そうとしない。そしてついにビルは会社をクビになる。サラリーマンを襲った悪夢と悲劇をカフカ的世界を通して描いた全米図書賞候補作。
「あの年の夏祭りの夜、浜から来た少年カムロミと恋に落ちたわたしは、1年後の再会という儚い約束を交わしました。なぜなら浜の1年は、こちらの100年にあたるのですから」-場所によって時間の進行が異なる世界での哀しくも奇妙な恋を描いた表題作、円筒形世界における少年の成長物語「時計の中のレンズ」など、冷徹な論理と奔放な想像力が生みだす驚愕の異世界七景。日本ホラー小説大賞受賞作家による初のSF短篇集。