2003年3月発売
ペイ・デイ、給料日。それは、何があろうと、ほんのちょっとだけ、みんなが幸せになれる日-。双子の兄と妹は高校生。ちょっと不器用、でも誠実に生きている二人に訪れる、新しい出会い。別れ。恋。家族の問題。そして、大切な人の死…。ゆったりと美しいアメリカ南部を舞台に、様々な生が織り成されていく、堂々たる長編小説。
血腥い風吹きやまぬ、戦国乱世。徳川家康股肱の臣が、突如、自らの城を捨て日の出の勢いの秀吉麾下に参じた!それはまさに、信じがたき変節-。家康に愚直な忠を捧げる三河武士どもが、憎しみの炎を燃やす。だが漢は、自らの星を睨み、恐るべき計略を胸に抱いて、動いたのだ。数正の鬼謀が、天下人の座をめぐる群雄の運命をかえてゆく…。
TBS系ドラマ「GOOD LUCK!!」の感動が再び甦る!「グッドラック!」それぞれの夢と思いを乗せて大空を駈ける青春グラフィティ。特別編集、プロダクション・ノート&木村拓哉インタビュー。
荒涼たるアメリカ西部。1860年代初期のテキサス、ニューメキシコ。アパッチの若き勇者ヴィネトゥと勇敢無比のドイツ青年技師シャッターハンドは、義兄弟の絆で結ばれる。次々と変名を使い、兇悪の限りをつくす白人ザンター。父と妹の死に、復讐を誓うヴィネトゥ。ザンターを追って大西部を疾駆する二人の行く手に待ち受けるものは…。
列車襲撃団との銃撃戦、宿敵カイオワ族との闘い。われらがシャッターハンドを襲う危機また危機の連続。そしてヴィネトゥの悲劇的な死…悪漢ザンターを追いつめ、物語はいよいよ金塊の山へ!ヘッセ、アインシュタイン、シュヴァイツァーも少年時代に血道を上げて読み耽った、ドイツ国民文学の最高傑作。
会津四十万石の加藤明成は淫虐の魔王ともいうべき大名。家老の堀主人はたびたび諌言したが、ついに主家を見限って退転し、一族の女三十人を鎌倉の東慶寺に託し、高野山に入るが・・・。
柳生十兵衛の援護により、かよわい女達が会津七本槍の四人までを討ち果たした。男心をそそる豊満な肉体を敵前にさらし、一瞬の油断を誘って敵を討つ、みごとな“女人殺法”が繰り出される。江戸から本拠地会津へ逃げ帰る加藤明成ら暗殺集団。慈僧沢庵をともない、敵陣に乗り込む堀一族の七人の美女と柳生十兵衛。だが、そのゆくてには、驚天動地の地獄の幻法「夢山彦」が…。『魔界転生』と並んで風太郎忍法帖の二大雄編と称される傑作長編。
昭和初期。オカルト、猟奇事件、ナショナリズムが吹き荒れる東京。歌人にして民俗学者の折口信夫は偶然に、しかし魅入られるように古書店「八坂堂」に迷い込む。奇怪な仮面で素顔を隠した主人は木島平八郎と名乗り、信じられないような自らの素性を語り出した。以来、折口のまわりには奇妙な人、出来事が憑き物のように集まり始める…。ロンギヌスの槍、未来予測計算機、偽天皇、記憶する水、ユダヤ人満州移住計画。-昭和の闇を跋扈するあってはならない物語。民俗学伝奇小説の傑作、登場。
兄孫策が死んだ。孫権にとって青天の霹靂ともいうべき痛恨事であった。しかし張昭、周瑜の諌言を得て、孫権は奮起する。呉の威光を磐石にすべく反逆者李術を攻めて勝利を収め、実力を天下に示した。そらに諸葛瑾、魯粛、陸遜などの俊才を得た孫権は仇敵・黄祖を討ち、江東、江南を平定する。一方、北を征した曹操は荊州へと兵を進めた。
猖獗を極める「貸し剥がし」にあえぐ中小企業。闇の紳士たちに縛られて、いまだに「不正融資」に走るメガバンク。その間に立つ志あるミドル行員たちに救いはあるのか?過酷な債権回収の現場、政治家への便宜供与など外部からは見えない銀行内部のドラマを、元支店長の著者が生々しく描く。
辣腕弁護士トニーのもとに持ち込まれた依頼は、高校時代の親友でスポーツ競技のライバルでもあったサムの弁護だった。いまやレイクシティ高校の教頭となっているサムは、教え子の女子高生マーシーと関係を持ったあげく、殺害した疑いをかけられていたのだ。トニーの脳裡に甦ったのは、彼自身が28年前に恋人アリスンを殺したとして無実の罪を着せられ、苦悩した悪夢のような日々。苦い思いを噛みしめつつ、故郷の町に舞い戻ったトニーは、絶対不利な裁判を水際立った弁護で強引に評決不能へと持ち込もうとする。だが、裁判が進行するにつれ、パンドラの匣のように封印された彼自身の過去の悪夢が、事件に重くのしかかってくるのだった。すべての真相を知りながら沈黙をつらぬく殺人者の正体とは?かくして、真実をめぐって静かなるゲームが繰り広げられることになった-。法廷サスペンスの鬼才が心血を注いだ、追憶と懊悩の人間ドラマ。
緒戦の大勝利に沸く兵士たち。しかし国王の陣幕だけが重く沈んでいた。軍を解散せよ、さもなくばー敵は養父・フェルナン伯爵を盾にした露骨な脅迫にでたのだ。大義か?ペールゼン侯爵の専横に屈するのか?苦渋の選択を迫られたウォルは逆転を賭して、バルドウの娘に伯爵救出を託したのだが。
ミステリアス学園ミステリ研究会、略して「ミスミス研」。ミステリは松本清張の『砂の器』しか読んだことがない新人部員の湾田乱人が巻き込まれる、怪事件の数々。仲間からのミステリ講義で知識を得た湾田が辿り着く、前代未聞の結末とは!?かつてない挑発に満ちた、鯨流超絶ミステリ、遂に登場。