2004年発売
東北の寒村で起きた戦慄の虐殺事件。街じゅうが一族の支配下におかれ、警察も新聞社も占有されてしまった街に、一人の男が流れてきた。彼が野性を爆発させ、証明しようとしたものとは!? 傑作「証明」シリーズ。
“宿命の男”アレックの手を逃れ、遠い酪農場に職を得て傷心を癒す美貌の娘テス。だが、そこで出会った牧師の息子エンジェルとの激しく一途な恋は、再びテスの運命を大きく狂わせて行く。結婚式の当夜、アレックとの過去を打ち明けられたエンジェルの蒼白な顔貌。ショックを受けたエンジェルは、単身ブラジルへと旅立つ。残されたテスの苦悩。そして、またもやアレックとの思いがけない出会い…世界は盲目的な運命によって支配され、個々の人間の幸不幸には全く無関心であるのかー不条理を鋭く見つめる20世紀文学の先駆作。
2003年に小説誌等に発表された数多くの短篇ミステリーの中から、日本推理作家協会が最も優れた20篇を厳選した、決定版アンソロジー。推理小説界の2003年の概説、ミステリー各賞の歴代受賞リストもついた、50年を越える歴史を誇る推理年鑑。日本推理作家協会賞短編部門受賞作『死神の精度』を収録。
女探偵・葉村晶(あきら)は、家出中の女子高校生ミチルを連れ戻す仕事で怪我を負う。一ヶ月後、行方不明のミチルの友人・美和探しを依頼される。調査を進めると、他にも姿を消した少女がいた。彼女たちはどこに消えたのか? 真相を追う晶は、何者かに監禁される。飢餓と暗闇が晶を追いつめる……好評の葉村晶シリーズ、待望の長篇!
新大橋で号泣したことそれぞれ1回。幸せのブーケをつくること3回。フリオ・イグレシアスの曲連続80回。「愛のカセットテープ」片面残り時間5秒。脳内除夜の鐘108回。コソコソ筆談やりとり22回。電話を待つこと144時間。浅草花やしき園内ヘリコプター爆走7周。上野動物園内モノレール泣きながら3往復。本気でキスしたいと思ったこと、1回。死ぬほど笑いあえたこと、1回。ドキドキ×うるうる×キュンと切なく圧倒的にハッピーな結末が束になってやってくる。目眩むラブコメ大作戦。
インド、ゴアに過ごすフランシスコ・ザビエル。彼の最後の願いは、中国への布教を行うことだった。しかし、その前には幾多の試練が立ちはだかる-。中国大陸を目前に、サンチェン島で没したザビエルを、アントニオ、フェレイラ、そして日本に残してきた弟子・アンジロウとともに描いていく。聖ザビエル、その人の姿がもっともよくあらわれているといわれる晩年に焦点をあて、死者が生者と対話をする「夢幻能」の手法で書かれた新しい小説。
火盗改・近藤重蔵、二十一歳。強者揃いの御先手鉄砲組でも際立つ偉丈夫。傍若無人の言動で毀誉褒貶半ばする。ロシアの謎の大男、美女のかたき討ち、茶屋の狂歌殺人事件…。寛政の世を揺るがす怪事件を型破りの手法で重蔵が解く。後に北方探険家として名を馳せた奇才を主人公に描く、著者初の本格時代小説。
航海中の豪華客船 完全密室から人間消失 世界一周中の豪華客船ヒミコ号に持ち込まれた天才画家・関根朔太(せきねさくた)の自画像を巡る陰謀。仕事のためその客船に乗り込んだ保呂草(ほろくさ)と紫子(むらさきこ)、無賃乗船した紅子と練無(ねりな)は、完全密室たる航海中の船内で男性客の奇妙な消失事件に遭遇する。交錯する謎、ロマンティックな罠、スリリングに深まるVシリーズ長編第6作! プロローグ 第1章 種も仕掛けもありません 第2章 引き続きお楽しみ下さい 第3章 どうかカードを一枚 第4章 取り出しました一本の紐 第5章 上手くいきましたらご喝采 第6章 よくお確かめになって下さい 第7章 いかがでしたでしょうか 第8章 ではご覧にいれましょう 第9章 またいずれどこかで エピローグ
博奕(ばくち)打ちの親分・仁吉が殺しの指図をした疑いで、大番屋にしょっぴかれた。ところが仁吉は強請(ゆす)りたかりも一切しない気性のさっぱりした男。腑に落ちない紋蔵は、仁吉を取り調べている北町臨時廻りの弥三郎に探りをいれるが……。見当違いをやりながら、ついには真相を明らかにする“窓際同心”捕物帖・「物書同心居眠り紋蔵シリーズ」第5弾。(講談社文庫) 「窓ぎわ同心」藤木紋蔵が大活躍する捕物帳仕事中でも眠りにおちてしまう「居眠り紋蔵」は江戸南町奉行同心。上司の筆頭与力から押しつけられた難題を、のらりくらりの調査で解決する人気シリーズ第5作。 早とちり 老博奕打ち 金吾の口約束 春間近し 握られた弱み 呪われた小袖 烈女お久万 伝六と鰻切手
走行中の豪華列車“ブルー・トレイン”内で起きた陰惨な強盗殺人。警察は被害者の別居中の夫を逮捕した。必死に弁明する夫だが、妻の客室に入るところを目撃されているのだ。だが、偶然同じ列車に乗り合わせたことから、事件の調査を依頼されたポアロが示した犯人は意外な人物だった!新訳でおくる初期の意欲作。
外国人留学生の多いロンドンの学生寮で盗難騒動が次々と起き、靴の片方や電球など他愛のないものばかりが盗まれた。が、寮を訪れたポアロは即刻警察を呼ぶべきだと主張する。そしてその直後、寮生の一人が謎の死を遂げる。はたしてこれらの事件の裏には何が…マザーグースを口ずさむポアロが名推理を披露する。
おしゃれで、潔癖で、自負心が強く、小柄な体格で風変わりなベルギー人が、“灰色の脳細胞”を駆使して、次々と難事件を解決する…いまや世界に知らぬ人のない名探偵エルキュール・ポアロが、よき相棒のヘイスティングズとともに14の謎に挑む!ミステリ史上屈指の名コンビが活躍する最初の短篇集。新訳で登場。