2006年10月30日発売
ルキアの料理!? オリジナル番外編登場!! 藍染の反乱の数日後、徐々に日常を取り戻しつつあるソウル・ソサエティの四番隊救護詰所。闘いで深手を負った兄・白哉への見舞いに「料理」を作ろうとする朽木ルキアの姿があった…。
人は「よろしく」と現れ「よろしく」と去っていく。人の世の喜びも悲しみも、実はこの一言に尽きてしまう。介護、殺人、色模様-現世の諸相を通して、嵐山光三郎流の人生観、死生観を楽しめるスペクタル長編小説ここに登場。
仕事も人間関係もうまくいかず、毎日辛くて息が詰りそう。23歳の千鶴は、会社を辞めて死ぬつもりだった。辿り着いた山奥の民宿で、睡眠薬を飲むのだが、死に切れなかった。自殺を諦めた彼女は、民宿の田村さんの大雑把な優しさに癒されていく。大らかな村人や大自然に囲まれた充足した日々。だが、千鶴は気づいてしまう、自分の居場所がここにないことに。心にしみる清爽な旅立ちの物語。
レイプ未遂事件発生。被害女性は通報者の男が犯人だと主張。被疑者は羽場昂一ー。レイプ事件の捜査に動いていた音道貴子に無線が飛び込んだ。貴子の恋人、昂一が連続レイプ犯?被害者は大手新聞社の女性記者。無実の通報者に罪を着せる彼女の目的とは?都市生活者の心の闇を暴く表題作など、隅田川東署へと異動となった貴子の活躍を描くシリーズ第三弾。傑作短篇四編収録。
「幼い娘と公園に出かける妻を尾行して、写真を撮ってほしい」-くつろぐ親子の写真を撮ることを趣味にしている大学生の圭司は、ある日偶然出会った男から奇妙な頼み事をされる。バイト感覚で引き受けた圭司だが、いつのまにかファインダーを通して、話したこともない美しい被写体に恋をしている自分に気づく…。すれ違ったり、ぶつかったり、絡まったりしながらも暖かい光を浴びて芽吹く、柔らかな恋の物語。
1972年、文化大革命下の中国。12歳の水蓮は、母と暮らす地方の「再教育施設」で、ともに収容された知識人たちから学校では決して教えてくれないことを学ぶ。友だちのいない日々の慰めは、睡蓮の浮かぶ池のほとりで、カエルやコオロギに架空の講義をすることだった。やがて北京の学校に戻った彼女は、貧しさゆえに蔑まれる級友・張金を助け、彼女を最優等の地位に押し上げるのだがー。欺瞞と差別に満ちた時代を懸命に駆け抜けたふたりの少女。その友情と性のめざめを描く、野心的自伝長篇。ノニーノ国際文学賞受賞。