2007年8月10日発売
もともとの反社会的な要素に加えて、狂気の笑いでもあるのがブラック・ユーモア。一見お気楽な笑いの裏には、つらく、苦汁に満ちた思い、あるいは本源的な恐怖が潜んでいる。時の試練をくぐり抜け、ますます切れ味鋭くなった傑作ジョークを、一気に集めた五百余編。隠し味の毒スパイスが、かえって薬になるか。
あの事件から5年、ひとつの決意が闇に眠った殺人事件を呼び覚ます! --水没するまでのタイムリミットは、約5時間。それまでに、洞窟に閉じこめられた調査隊を助け出さなければ……。「もう同じ過ちは繰り返さない」。強い決意を秘めたケイブダイバー・東馬亮は、単身救助に向かう。大きな闇に包まれた洞窟には、5年前の事件の真相と、殺人犯が潜んでいた。第50回江戸川乱歩賞受賞作。 ◎「作家にはまことしやかに嘘をつく能力が必要とされるが、その意味で、神山裕右は稀代の嘘つきである」<「解説」より>
赤羽織 お寧々 女の軍略 女房担ぎ 出陣 鉄砲衆来着 火術 風雲動く 敦賀攻め 金ケ崎退却 鉄砲芸 闇鉄砲 京へ 姫御料人 すばる星 雑賀へ 雑賀城 和歌浦騒動 法専坊 鷹ノ巣岬 片男波 堺へ 鉄砲鍛冶 鉄砲仙斎 その当時 鉄砲守護神
古祠の森 信太の里 愛山護法 阿弥陀如来 入城 合戦 天満の本陣 滓上江の合戦 信長敗走 京の雨 墨染の鉄砲譚 族長たち ぽるとがる様 信長狙撃 織田軍退却 雑賀海賊 百雷 形勢 大寄せ 鉄砲合戦 渡河戦 露草 踊り 頼み参らせ候 風吹峠 年譜
「わが死の謎を解ける魔術師を呼べ」フランスの古城を移築後、中世の騎士として振舞い始めた江里。750年前の死の真相を探れ、という彼の奇想天外な依頼で古城を訪れた石動戯作(いするぎぎさく)は、殺人事件に遭遇する。嫌疑をかけられた江里が向かった先は……。ミステリの枠に留まらない知的エンタテインメントの傑作! (講談社文庫) 移築された中世の城で起る奇抜な殺人事件! 750年前に起った殺人事件の真相究明を要請された石動戯作は、助手のアントニオと共に現地に赴く……。意表をつく設定、胸のすく展開、ミステリを超えた傑作! 第一之書 幻獣の塔 第二之書 トキオーンを求めて 第三之書 嵐を呼ぶ剣
エンターテインメント界注目の大型新人・辻村深月が贈る青春小説 閉じ込められた8人の高校生ーー雪はまだ降り止まない 「ねえ、どうして忘れたの?」 雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろうーー。第31回メフィスト賞受賞作。 フラッシュバック 第一章 「初雪」 第二章 「きっかけの日」 第三章 「女友達」 第四章 「事件当日」 第五章 「おばけなんてないさ」 第六章 「明るい絶望」 第七章 「消えた一人」 第八章 「ガラスの森」 第九章 「暗闇から手をのばせ」
第31回メフィスト賞受賞作! いとおしくなるほどの懐かしい記憶 「こんなことはいつか終わりになればいい」 ーー大丈夫、いつか、絶対に大人になれるからーー 学園祭のあの日、死んでしまった同級生の名前を教えてくださいーー。「俺たちはそんなに薄情だっただろうか?」なぜ「ホスト」は私たちを閉じ込めたのか。担任教師・榊はどこへ行ったのか。白い雪が降り積もる校舎にチャイムが鳴ったその時、止まったはずの時計が動き出した。薄れていった記憶、その理由は。 第十章 「不幸自慢」 第十一章 「CRAZY FOR YOU」 第十二章 「スカーレット」 第十三章 「あたしはここよ」 第十四章 「HERO」 第十五章 「カウントダウン」 第十六章 「解決編」 第十七章 「冷たい校舎の時は止まる」 第十八章 「雪の終わり」 第十九章 「ひとつだけ」 エピローグ
急逝した友人の一周忌近く、故人からの遺贈として届いた一枚の絵地図。友人が好んだ野川の散歩道を描いた絵の片隅で、大人が子供の手を引いていた。それは子を妊った娘の未来像か、東京大空襲の翌朝に母親と歩いた荒川土手の風景かー。はるか時空を往還し、生と死のエロスの根源に迫る、古井文学の到達点。
引きこもりの少女・江利子は、拾った犬に「絶対」と名付けた。「絶対に自分の味方」となることを求め、その犬の世話をする江利子。ところが、電車の横転事故の跡を見たとき、事件が起きた(表題作)。人間の深奥に潜む、悪意、ユーモア、想像力を、鋭い感性で描いた3作品。文学界に衝撃を与えた鮮烈なるデビュー作。 トラウマ?トリコ? 衝撃のデビュー作! 引きこもりの少女・江利子は、拾った犬に「絶対」と名付けた。「絶対に自分の味方」となることを求め、その犬の世話をする江利子。ところが、電車の横転事故の跡を見たとき、事件が起きた(表題作)。人間の深奥に潜む、悪意、ユーモア、想像力を、鋭い感性で描いた3作品。文学界に衝撃を与えた鮮烈なるデビュー作。 江利子と絶対 生垣の女 暗狩 あとがき
時は室町後期。京の大寺が所有する荘園・逆巻庄に、新しい代官として赴任した僧・清佑。庄内では、息つく間もなく様々な出来事-事件や公事(裁判)、村娘の嫁入り話、干ばつや大雨-が起こる。そして周辺地頭の不穏な動き…。理想に燃える若き代官と、生活の苦しさに喘ぎながらも、腹のうちをみせない村人たちとの、丁丁発止の駆け引きを鮮やかに描く短編連作。
“シャナラの剣”の冒険から50年後…。平和を取りもどしていた世界に、いま、ふたたび不穏な影が忍び寄る。エルフ王国を守護する「生命の樹」が、枯れはじめた。そのため“結界”が破られ、封じられていた魔物どもが、侵入を開始したのだ。魔物の首領ダグダ・モーアは、特殊能力に長けた手下を率い、エルフ王国を壊滅させるべく、邪悪な作戦を開始した。世界の命運をかけて、魔物との絶望的な大戦争がはじまる-。
枯れはじめた「生命の樹」を守れ。そのためには、謎めいた伝説を解明し、幻の地を探さなければならない-。その任務は、エルフの乙女アンバリーと、治療師を目指す青年ウィルに託された。過酷な運命にあらがいながら、ふたりはついに命がけの冒険に身を投じる。つぎつぎ襲いくる怪物たちと、行く手をはばむ魔物どものおそるべき策略。頼れるものは、みずからの知恵と勇気、そして未知の力を持つ妖精石だけだ。若きふたりの決死の探索行と、魔物との壮絶な戦いを描く、一大ベストセラー。冒険と戦い、謎と驚異、そして青春と恋…世界が熱狂した華麗なファンタジー巨編。