2008年発売
血を流して横たわる被害者。何者かに頭を撃ちぬかれたのだ。そのかたわらには三枚のコインが…二十年前にボストンを震撼させた連続殺人鬼が犯行を再開した。かつて捜査を担当したサニーの父、フィル・ランドル元警部のもとにも、犯人からと思われる人を食ったような手紙が届く。闇に消えた殺人鬼が舞い戻ったのか?父に協力するサニーは、一人の男に焦点を絞り、危険な賭けに挑む。息づまる対決を描くシリーズ最新作。
御座船安宅丸の水軍演武中に、大挙襲来した刺客から命を狙われた四代将軍家綱は、間一髪のところを緋之介に救われた。恨み骨髄に徹した堀田正俊は、大奥別式女衆の武芸達者に緋之介闇討ちの命を下す。一方、吉原を我が手中にせんとする大津屋しまは…。家康が忌み嫌ったと言われる妖刀村正に秘められた、幕府崩壊に繋がる謎とは一体なにかー。
「その刀を得し者、武林の覇者になる」と謳われた運命の宝刀・屠龍刀の行方をめぐり、ついに武林の英雄が一堂に会した少林寺の英雄大会。熾烈な争奪戦の末、刀を勝ち取ったのは誰か。そして、張無忌の決断とは?正と邪の区分とは何かーをテーマに、生まれながらに過酷な運命を背負った少年の成長を描いたスペクタクル・ロマン、堂々の完結。
ドレミ…の音が聞こえない?巨乳で童顔、憧れの先輩であるエリちゃんの前でクラリネットが壊れた直後から、僕の耳はおかしくなった。しかも怪事件に巻き込まれ…。僕とエリちゃんの恋、そして事件の行方は?『イニシエーション・ラブ』『リピート』で大ブレイクの著者が贈る、待望の書下し作が登場。
男ふたりに痛めつけられていた母子を助けた与三郎。母子は、与三郎が岡っ引き銀次の手先となる前に住んでいた町で瀬戸物問屋を開いていた御内儀と娘だった。その二日後、明神下の空き地で、刺し殺された店者が見つかった。どうやら下駄屋の主人らしい。銀次とともに探索にあたった与三郎は、殺しと母子には、何らかのかかわりがあると睨む。
2000年サラエボ。かつて戦場レポーターの頂点に輝きながら破滅し、どん底からの再起をはかるサイモン。彼と共に戦火をくぐってきた元戦場カメラマンのダック。そして新米TVプロデューサーのベン。3人が驚愕のスクープを求めて重要戦争犯罪人フォックスの至近距離まで辿り着いたとき、彼らの前に立ちはだかったのは誰一人想像しえなかったある事態だった…。実話をもとに、命知らずなジャーナリストたちのスリリングな追走劇を描く、R・ギア主演のエンタテインメント大作、待望の小説化。
遥花は、奔放なふたごの姉・美月に複雑な思いを抱いていた。常に比べられることへの反発ー。が、二人が選んだ相手もまた、ふたごの兄弟だった。傍目には幸せなカルテットの誕生だったが、新婚間もない美月が、突然、謎の失踪を遂げた。後に残されたひと瓶の香水が引き起こす思わぬ愛憎劇とは?深い内面描写にスリリングな展開。期待の俊英による書下ろし長編。
2007年刊行の文芸誌発表の作品の中から、精選された18篇の小説を収録。現代の文学の状況がこの一冊の中に凝縮!時代の断面を、風景としての扉を、18人の作家が鋭く切り、拡げた作品群。
遠藤慶太は29歳。大航ツーリストの企画課から成田空港支所に「飛ばされて」きた。遠藤は「ぜったいあぽやんにはならないぞ、本社に返り咲くぞ」と心に誓うがー。再入国許可のない日系ブラジル人少女をめぐる駆け引き、絶対に出発しようとしない老婦人の秘密、予約が消えて旅立てない新婚夫婦をどうするか?空港で起こる旅券やチケットのトラブルを解決し、旅客を笑顔で送り出す「あぽやん」たちのカウンター越しの活躍を描く。
退職金をはたき、業界のパーティーで乾杯の音頭をとる権利を買った芸能記者の運命は?表題作ほか、巨匠と大女優との壮絶な確執(「授業」)や、死者の体を清める湯潅を仕事とする元風俗嬢(「メイクアップ」)など、現代の奇譚とも呼ぶべき物語全六篇。
神に選ばれし肉体を持つバレエダンサー。老化、誘惑、追走者、罠。彼の最大の敵とはー2060年、第18回「ペルフェクション」、精神と肉体の限界が試される過酷なバレエ・コンクール。5年に亘りその頂点に立ち続ける勝者に、魔の手が静かに忍びよる。大藪賞作家が描く究極の美と苛烈な生。心と身体の限界に挑むエンターテインメント誕生。
秀吉の死去により、世はふたたび戦乱の暗雲に覆われる。丹波大介は、信義を失い、生き残るため、かつての主にすら刃を向ける甲賀忍者に見切りをつけ、己の信ずる者のためだけに闘うことを心に誓う。伊賀のみならず、甲賀すらも敵にまわす孤独な闘いの日々。時あたかも関ケ原の決戦前夜。大介は石田三成、真田昌幸・幸村父子に己の命運を賭けて家康暗殺を決意するが…。“忍者の戦国史”として永く読み継がれる傑作時代長編。
大手アパレルメーカーで広報主任を務める竹中麻希は、ワンマンで鳴らす創業社長の健康不安を耳にする。後継者は、息子の専務か、片腕として支えてきた副社長か。ワンマン社長の指名に反して専務は社長就任を固辞、副社長の社長昇格で一件落着と思われたが…。一方、専務と不倫関係にある麻希は、営業部のエースからの求愛に心が揺れ始める。働く女性の視点から、会社組織、業界の問題点を浮き彫りにした力作。待望の初文庫化。
マシュウの突然の死により、大学進学をいったん諦め、エヴォンリーの小学校の先生となった16歳のアン。ダイアナと村の改善に奔走したり、マリラが引き取った双子の孤児の面倒を見たり、大忙しの日々。学校では様々な個性の子供たちと出逢い、アン自身も刺激を受け、成長してゆく。空想好きは相変わらずだけれど、現実のアンの周りで本当のロマンスの物語が生まれはじめてー。少女から女性へ。青春の煌めきを描く、第2巻。
レドモンドの学生になったアン。エヴォンリーの名残を惜しみながらも、プリシラや新たな友人フィルと、憧れの白い家で下宿生活を始め、楽しい日々を送る。一方ギルバートは変わらずアンを愛していたが、友情が壊れることを怖れたアンは距離を取ってしまう。そんな中、アンの前に現れた理想の恋人。求婚され、ついにアンにも幸せが訪れたかに見えたが…。作家への第一歩、そして愛に目覚めるアンの姿を描く、感動の第3巻。
厳格な父の教育に嫌気がさし、成人を機に家を飛び出していた柏原野々。その父も亡くなり、四十九日の法要を迎えようとしていたころ、生前の父と関係があったという女性から連絡が入り……。
江戸は上野の小さな神社で神官を務める、のんびり屋の兄・弓月としっかり者の弟・信行。夢に入って過去や未来を見る「夢告」が得意な弓月だが、迷い猫を捜せば、とっくに死んで骨になった猫を見つけるという具合で、全く役に立たないしろもの。が、何を見込まれたか、大店の一人息子の行方を見てほしいという依頼が。礼金に目が眩み弟をお供に出かけたものの、事態は思わぬ方向に転がって…。大江戸・不思議・騒動記。
はじめて“本当の恋”に落ちた、あたしー??運命の相手には彼女がいた!初恋は実らないって、本当…?甘くて切なくてキュンとする!とっておきのラブストーリー。iらんど大賞2007 ケータイ小説アワード優秀賞&メディアワークス賞作品。