2009年発売
製品名は「魅機MOUS-27」。愛称は「みきちゃん」。その正体は、お酌するために造られた「お酌ロボット」。仕事はもちろん、お酌すること…ではなく、探偵助手!OLスーツを身にまとい、人間と同じように話し、笑い、怒り、酒を飲み、そして酔っ払う。そんなみきちゃんが、骨董品を探したり、謎のカリスマの本性を暴いたり、ストーカーを追ったり…大奮闘!そして、少しずつ明らかになってゆく、みきちゃん“出生”の謎とは…?多彩な作品群で話題の小説家・平山瑞穂と、ポップ&ワンダーな作風で知られる漫画家・阿部潤が強力タッグ!小説の中にイラストを大胆に組み込んだ、驚異のオルタナティブノベル&コミックがここに誕生。
昭和23年。村松恒彦は、勤務先の岸田銀行の創立者の娘である13歳年下の妻・郁子と不自由なく暮らしている。最近、恒彦は学習院時代の同級生、楠と取引が生じ、郁子もまじえての付き合いが始まった。楠は一目見たときから、郁子の美しさに心を奪われる。郁子もまた、楠に惹かれていき、接吻を許す。が、エゴチスト同士の恋は、思いも寄らぬ結末を迎えることに…。著者はじめての長期連載小説。
無口で神経質そうな少年・太郎が、ぼくの画塾へと連れられてきた。太郎の父は画材会社を経営しているが、彼が描くのは電車やチューリップの絵ばかり。人間が1枚も描かれていないスケッチブックに彼の孤独を見たぼくは…。閉ざされた少年の心にそっとわけいり、いきいきとした感情を引き出すまでを緻密に描いた芥川賞受賞作「裸の王様」ほか3編。世間を真摯なまなざしで切り取った、行動する作家・開高健の初期傑作集。
60年代の新宿。家出してボクサーになった”バリカン”こと二木建二と、ライバル新宿新次との青春を軸に、セックス好きの曽根芳子ら多彩な人物で繰り広げられる、ネオンの荒野の人間模様。寺山唯一の長編小説。
東京・青山にある高級娼婦の館「マダム・アナイス」。そこは、愛と性に疲れた男女がもう一度、生き直す聖地でもあった。愛娘と親友を次々と亡くした奈月は、絶望の淵で娼婦になろうと決意するーー。
その夏の終わり、僕は初めて本当の恋を知る。けれど、それは、すくい上げた水のように淡く、はかなく、手からこぼれて消えた……僕と水絵ーー二つの魂の触れ合いと別離を繊細に描いた、極上の恋愛小説。
内気で陰気な独身女性・ヴァランシー。心臓の持病で余命1年と診断された日から、後悔しない毎日を送ろうと決意するが……周到な伏線と辛口のユーモアに彩られ、夢見る愛の魔法に包まれた究極のロマンス!
私の姉さまには不思議な力がありました。その力は、ある時は人を救いもしましたが、姉さまの命を縮めてしまったのやもしれません。少女の不思議な力が浮かび上がらせる人間模様を、やるせなく描く昭和事件簿。
アメリカの滅亡を企む「北」が在日米軍基地に仕掛けたのは、恐るべき未知の生物兵器だった。クアラルンプールでCIAに嵌められ、一度きりのミッションを背負わされた朝倉恭介は最強のテロリストたちと闘う。
"48"番目の都道府県、萩原。そこは巨大IT企業が作りあげた最高の福祉都市だが、住民は悪夢にうなされていた。最先端都市に潜む利権と陰謀の渦! 美由紀と一ノ瀬恵梨香、運命の出会いを描くシリーズ第10弾!
謎多き町で恵梨香はダビデと出会う! 一方、IT産業の帝王・陣場輝義は、埋蔵金発掘プロジェクトを推し進めていた。巨額のカネをめぐる熾烈な利権争い。その果てに、美由紀が地下200メートルで見た"真実"とは
「奴隷になるのは、窮屈な自分から自由になることだと、ご主人様は教えてくれました」。わたしたちを夢中にさせるこの行為、そして高まる快感。ますます淫らに、スタイリッシュになったSM青春小説第4弾。
逃亡中の殺人犯が左手首だけを残し、骨まで燃え尽きた異常な状態で発見された。人間業とは思えないその状況を解明するため、再び八雲が立ち上がる! 「人体自然発火現象」の真相とは?
元平戸藩主、松浦静山に気に入られ、たびたび下屋敷に呼び出されるようになった雙星彦馬。妻の織江を探しに江戸へ出てきたのだが、天体観測を付き合わされたり、巷で起きる事件の調査を頼まれたり。そのため彦馬の織江探しは、静山が綴る「甲子夜話」のようには着々と進まない。だが彦馬は知るよしもなかった。お庭番の密命を帯びた織江が、飯炊き女になりすまし静山の下屋敷に潜入していたことを。大好評のシリーズ第3弾。