2010年発売
『イニシエーション・ラブ』の衝撃、ふたたび。1983年元旦、僕は春香と出会う。僕たちは幸せだった。春香とそっくりな女・美奈子が現れるまでは。良家の令嬢・春香と、パブで働く経験豊富な美奈子。うりふたつだが性格や生い立ちが違う二人。美奈子の正体は春香じゃないのか?そして、ほんとに僕が好きなのはどっちなんだろう。
わたしの名前は佐倉すみれ。静岡の田舎から上京した32歳の独身女。ある日、わたしはDEEP SEAというバンドと衝撃的な出会いを果たし、彼らを育てるために勤めていた大手レコード会社を退社。そして、夢を追ってインディーズのレコード会社を立ち上げた。そう、今日からわたしは女社長。ところが、人生は甘くなかったのだ。仕事優先で放置気味だった恋人の亮からは突然の「バイバイ」メールがくるわ、人生をかけたバンドがライブ当日に会場に現れないわ…。これって、どういうこと!?仕事、恋愛、友情、父娘関係…すべてに必死。おもしろキャラ続出で、笑って泣ける“超爽快”ジェットコースター小説。
宵闇の新宿。雑踏に色とりどりの風船が浮かび、そして爆発した!「十二神将」を名乗る爆弾テロリストのそれが東京への宣戦布告だった。さらに浅草寺、六本木ヒルズ、新丸ビルが標的になる。「怒れる神々」と称する犯人の「怒り」の矛先とは?東京が騒然とする中、一人のペルー国家警察テロ対策本部捜査官が新神戸駅に降り立った…。一躍注目のクライシス・ノベル作家が放つ「心に爆弾を抱えた者たち」。
弁護士の室町はある日、愛人だった大企業の社長から慰謝料を取ってほしいという青年の依頼を受けたのだが…相手側の顧問弁護士は家を飛び出したきりの義理の息子で、今やTVでも人気のやり手イケメン弁護士、千芳史だった。十年前、高校を卒業したばかりの彼との間に起きた…記憶の底に沈めたあの出来事が、室町の胸に蘇り…。一方、厄介なクライアントには意外な素顔が…。背徳に縁どられた熱き想い。
休暇で訪れたパリ。画家の祖父をもち、そのコレクションを収めた美術館を管理している博光は、ある伯爵邸のギャラリーで『水辺の花嫁』と題された絵に一目惚れした。この絵を手に入れたい…博光は持ち主の実業家、アルマンに掛け合うが、「俺を楽しませることができたら、譲ってやってもいい」と言われ、貴族の血を引くこの典雅で意地悪な男に振り回されることに…。一枚の絵が引き寄せる運命の甘い出逢い♪
父がスパイだった?それも辣腕?競馬狂いで借金まみれのチャーリーは、金目当てで認知症の父を引き取ってから次々と奇怪な出来事に見舞われる。尾行、誘拐未遂、自宅爆破に謎の殺し屋の出現。あげく殺人犯に仕立てられ逃げ回る羽目に…。父は普通の営業マンではなかった?疑念は募る。普段のアルツハイマーの気配も見せす、鮮やかに危機を切り抜ける父の姿を見るたびにー。
何が真実で、何が真実ではないのか?チャーリーは混乱するばかりだった。父はCIAに所属していて、なんらかの秘密作戦に従事していた。二人を追うのはCIAなのか?何を聞いても返事が意味不明な父の病。時折訪れる明晰な瞬間にはスーパーヒーローに化けるが、普段は過去も現在もわからない彼が重大な国家機密を握っていたとしたら、独創的な主人公像が絶賛を浴びた痛快スリラー。
片山伯耆流居合の達人で直参旗本の三男白光新三郎。訳あって、剣の腕を活かし、江戸から関八州に逃亡した犯罪者を追う賞金稼ぎに身をやつしている。が、御納戸役を務める出世欲旺盛な兄に上司の接待に金が必要だと、稼いだ金はすべて巻き上げられる始末。無欲括淡な男ではあるが、部屋住みの悲哀を噛みしめ負い首稼業に奔走するのだが、幕府の屋台骨を揺るがしかねない事件に遭遇…。
ソーレンとの対決で重傷を負ったメタルビークは、なんとか一命をとりとめる。一方、不思議な“かけら”をめぐって、聖エゴリウス孤児院に純血団のスパイが入り込んでいるとの情報があり、ソーレンら“特命チーム”は、孤児院へ潜入する。しかし、同じ頃、メタルビークは着々と兵力を集め、ガフール総攻撃をたくらんでいた。そしてついに、フール島は純血団に包囲されてしまったー。
ガフール陣営は、大きな痛手を負いながらも、悪の組織“純血団”の撃退に成功する。しかしその後、純血団は聖エゴリウス峡谷を占領、さらに“最果ての地”からも衛兵を集め、決戦の日に備えていた。ソーレンたち“特別チーム”も、北の王国に援軍の派遣を訴えるが、交渉は成立しなかった。いよいよガフールと純血団の、そしてソーレン兄弟の、運命を分けるたたかいの幕が上がるー。
人口のほとんどが女性で占められているオヴァロンの惑星に、フラグメント船とともに着陸した“ファラオ”の男性乗員たちは、思いもよらぬ攻撃をうけていた。結婚相手を求めるオヴァロンの惑星の女性たちが、あの手、この手で男性乗員を誘惑しつづけるのだ。いっぽう、レジナルド・ブルは、もうすぐ帰還するはずの“ソル”のために、宇宙船の燃料製造施設を作ろうと考え、オヴァロンの惑星の執政官と交渉を開始するが…。
遥か未来の地球、古典的人類たちは女主人アーダが暮らす邸宅アーディス・ホールに集い、殺戮機械へと変貌した下僕ヴォイニックスの攻撃に備えていた。武器を用意し、柵を築き、なんとしてでも最後の砦を守らんとする人類たち。だが脅威は音もなく迫り来つつあった。一方、英雄アキレウスは死せるアマゾンの美しき女王、ペンテシレイアを蘇らせんとしてオリュンポス山麓を訪れるが…。巨匠の壮大なるSF戦乱絵巻第2巻。