2011年3月発売
時は平安。異邦の大妖怪・窮奇を退治するため、毎夜都を見回る昌浩は、貴船神社で鬼女が丑の刻参りをしているという噂を耳にする。一方、道長の娘・彰子の身にも、妖に取り憑かれた遠縁の姫君の魔の手が伸びてーー!
2年前、元カノ・アカネの突然の死ー。それ以来、喪失感を抱えて生きてきた“僕”。「もし、あの時、無理やりにでも彼女を引き止めていたなら…2人の未来は違っていた?」心にぽっかり穴があいたままの僕に、18歳の失敗をもう一度やり直すチャンスが訪れてー。
最後の国家間戦争と言われる「大破壊」により壊滅的な環境破壊を受けた地球。その地上には「レイヴン」と呼ばれる傭兵の乗り込む人型兵器、“アーマード・コア”の支配する戦場があった。愛機“ウィクトーリア”を駆る新米レイヴン、深月は亡き養父の仲間だったというアスマと出会い、この世界の真理へと近づく。
汚染事故に巻き込まれ、四足歩行しか出来ない体になった青年。周囲から「動物」と呼ばれ、スラムで荒んだ生活をする彼だが、ある女子大生との出会いによって救われていく。コモンウェルス賞受賞
倉沢藩三百万石の下級武士・小森純吾は、伯母の厠を覗いたことが見つかり、強く叱責される。意気消沈したまま「天狗山」へと入っていく純吾。そこで不思議な美女と出会い、情を交わす。その後不思議なことに、純吾の異性関係がうまく行き始める。叱責された伯母、薙刀の師範、従妹、そして下女まで…。超人気作家による待望の時代官能書き下ろし。
永禄3年(1560年)、織田信長の急襲に遭って、今川義元は桶狭間に斃れた。義元に頤使されていた松平元康(家康)は父祖の地、西三河は岡崎城に戻り、悲願の独立を果たす。だが息継ぐ間もなく、一向一揆が勃発。血縁者が敵味方に分かれ、相争う国力消耗の未曾有の事態から家康を救ったのは大久保忠俊(常源)だった。忠俊率いる大久保一党の決死の進退が深く胸を打つ戦国歴史小説の巨編。
徳川の駿河以東への進撃は、武田の南進によって阻まれた。三方原合戦ー家康の前に信玄が立ちはだかる。潰滅的惨敗を喫した家康だったが、天祐ともいうべき信玄の死により再起する。武田勝頼との決戦、長篠合戦において大久保忠世・忠佐兄弟が見せた獅子奮迅の活躍は、信長を驚喜させ、家康の嫡子信康に両雄への憧憬をもたらせた。しかし、運命は極めて残酷な旋回を見せたのだった。
本能寺で信長が斃れ、天下は秀吉が簒奪した。大久保一族では彦左衛門が成長し、忠世・忠佐の奪戦を支え続けた。上田攻めでは真田昌幸、大坂の陣では幸村の深謀に苦戦しつつも彼らの忠義は一瞬たりとも揺るがなかった。やがて、家康は天下を掌握し、忠世・忠佐とも大名となるが…。大久保一族の衷心と、家康の絶望的な冷淡。主従の絆の彼方にある深い闇を描く歴史雄編堂々の完結。
身分階級、富者と貧者、主人と奴隷。当たり前のように不平等が存在した、近代ヨーロッパ。 現代にも通じるこれらの問題はいつ、どのようにして起こり、正当化されていったのか…? 専制政治の矛盾を考察し、本来の自由な存在としての、 人間の不平等を解決するための社会の在り方を提唱した、政治哲学書を漫画化。
悪マーセント趣味で書かれた小説です。--西尾維新 “薬になれなきゃ毒になれ。でなきゃあんたはただの水だ” 阿良々木暦(あららぎこよみ)の卒業後、高校三年生に進級した神原駿河(かんばるするが)。直江津(なおえつ)高校にひとり残された彼女の耳に届いたのは、“願いを必ず叶えてくれる『悪魔様』”の噂だった……。 <物語>は、少しずつ深みへと堕ちていくーー これぞ現代の怪異! 怪異! 怪異! 君を知り、解きはなつための物語。 第変話 するがデビル
闇の世界史の随所に現れる謎の女、V.。その謎に取り憑かれた“探求者”ハーバート・ステンシルと、そこらはどうでもよい“木偶の坊”ベニー・プロフェインの二人は出会い、やがて運命の地へと吸い寄せられる…。V.とは誰か?いや、V.とはいったい何なのか?謎がさらなる謎を呼ぶ。手がかり多数、解釈無数、読むものすべてが暗号解読へと駆り立てられるー。天才の登場を告げた記念碑的名作、ついに新訳成る。
闇の?現代史の?随所に?痕跡を残す?謎の女?V.。19世紀末、スパイ蠢くエジプト・アレクサンドリア。『ヴィーナスの誕生』強奪が企まれるフィレンツェ。大不況期のNY下水道で神父を慰めたのは?第二次世界大戦末期、包囲爆撃下のヴァレッタに現れた司祭は。あるいは秘境の暗号名か?もしや絵画の頭文字?単に地名のヴェネズエラ?ヴィクトリア?ヴェロニカ?ヴェラ?…V.とはいったい誰なのか。そもそもいったい何なのか?次々と現れる手がかりが空前の謎を編み上げてゆくー。そしてステンシルとプロフェインはマルタ島へと吸い寄せられる。すべての始まりであり、すべての終わりであるその地へと。V、それは命。謎が謎を呼び、解釈が解釈を呼ぶ。読む者すべてが語りたくなる。天才の登場と評され、百科全書的と呼ばれ、無数の解釈が幾多の論文と研究書を生み、著者をポストモダン文学の旗頭に押し上げた衝撃のデビュー作。怪物の登場を刻む、記念碑的傑作。