2013年10月30日発売
城南小学校の二年二組では、今日も沢田翔太が暴れていた。何か一つでもボタンが掛け違うと感情の制御が利かずに暴れてしまう翔太を、担任の鈴木千香はコントロールできずにいた。これまでは、それでも大事はなかった。これまでは…。その頃、雑誌編集者である翔太の父・孝夫は、窪島修一という青年を取材していた。自閉症の彼は、新しい職場で再起を期していたが…。発達障害・自閉症の二人と周囲が抱く葛藤、そして彼らの成長を描いた、私たちの“明日を変える”温かなヒューマンドラマ。
リーマンショック直前、鷲津政彦はアメリカ経済を長年牽引した超巨大企業、アメリカン・ドリーム社の奪取を目論んでいた。敵は圧倒的な財力を持つ“市場の守り神”サミュエル・ストラスバーグ。巨大投資銀行でサミュエルを担当するジャッキーは莫大な利益に熱狂する社内で異変に気づき、ニューヨークに飛ばされた新聞記者の北村悠一は鷲津に巨大破綻の到来を示唆される。
ストラスバーグに前代未聞の妨害工作を仕掛けられた鷲津政彦は、アメリカに宣戦布告する。未曾有の危機に瀕する投資銀行とアメリカン・ドリーム社は記者会見を連発し、北村たちは必死に食らいつく。Xデーに向けてウォール街の混乱が加速する中、ワシントンD.C.がついに動き始めた。強欲の坩堝に身を置き闘い続ける鷲津。その胸に秘められていた衝撃の戦略とは。国境を越えた買収劇は想像を絶するラストを迎える!
元SAS(英国陸軍特殊空挺部隊)の隊員だったベン・ホープは、フランスの片田舎で暮らしていたが、ある夜かかってきた一本の電話が、その静かな生活をたたきこわした。エジプト学者のモーガン・パクストンがカイロで惨殺され、父親のハリー・パクストン大佐が、その犯人を捜して欲しいと言ってきたのだ。昔、ベンはアフリカのゲリラ戦で大佐に命を救われていた。悩みながらも、息子の死に復讐を誓う男の願いを、無下にはねつけることはできなかった。殺人者を追跡するなかで、ベンは裏切りの連鎖に投げ込まれる。ナイルからスーダンの灼熱の砂漠まで、過酷なミッションは、どこまでも命がけの激突をせまった。傷だらけの探索の果て、洞窟の森閑とした空気の中で、それは静かにベンを待っていた。