2013年発売
“グレイマン(人目につかない男)”と呼ばれる暗殺者ジェントリーは、ロシア・マフィアから、悪名高いスーダンの大統領の暗殺を依頼された。だがCIA時代の上官が現われ、意外な提案をする。大統領を暗殺するふりをして拉致せよ。成功すれば、今後命を狙うことはないというのだ。彼はロシア・マフィアの依頼を受けたように見せかけてスーダンに赴くが、次々と思わぬ事態が!『暗殺者グレイマン』に続く傑作冒険アクション。
いったいこの書類はどこから送られてきたんだ?いつのまにか特捜部Qのデスクに置かれていた20年も前の事件の書類。18歳と17歳の兄妹が惨殺された事件だが、その後犯人は自首して服役中。つまり未解決ではない。なのになぜ未解決事件を調査する特捜部Qに?興味を抱いたカールとアサド、それに新メンバーのローセは再調査に取り組むが、当時の容疑者たちはいまや有力者に…ますますパワーアップの人気シリーズ第2弾。
彼はやっぱり、わたしの運命の人ーそう確信し、クリスチャンのプロポーズを承諾したアナ。家族の愛に包まれた結婚式に、憧れの地へのハネムーンと、愛する人の妻として過ごす夢のような日々が待っていた。でも、そんな幸せと官能に溺れるふたりのあいだにも、やっぱり火種はつきなくてー。この愛は本当に永遠なの?究極の愛の形って?世界中をとろけさせたラブ・ストーリー、第三弾。
信じあうふたりには、もうハードリミットなんてないはずー刺激的だけれど、ときに残酷なまでに変わるクリスチャンとの愛の行為。アナは過剰な愛と、リッチすぎる世界にとまどっていた。こんなに彼を愛してるのに、なぜ気持ちがすれ違うの?幸せいっぱいでも波乱ぶくみのふたりの新婚生活に謎のストーカーの影も忍び寄ってきてー。話題沸騰、全世界的超ベストセラー三部作、ついに完結。
2060年から、第二次大戦下のイギリスでの現地調査に送りだされた、オックスフォード大学の史学生三人ーアメリカ人記者に扮してドーヴァーをめざしたマイク、ロンドンのデパートの売り子となったポリー、郊外にある領主館でメイドをしていたアイリーンことメロピーは、それぞれが未来に帰還するための降下点が使えなくなっていた。このままでは、過去に足止めされてしまう。ロンドンで再会した三人は、別の降下点を使うべく、同時代にいるはずの史学生ジェラルドを捜し出そうとするが…前作『ブラックアウト』とともにヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞を受賞したウィリスの大作。
当代随一の書き手がおくる、宝石箱のような短編小説集。アメリカ人兵士との恋愛を描く「GIと遊んだ話」から、街に立つ電信柱がその心情を語る「電信柱さん」まで21種のまったく異なる感情の揺らめきが、それぞれにまばゆい光を放ちます。ささやかなのに心をとらえて離さない、極上の物語たちをご堪能ください。
夫婦の気持ちのすれ違いを巧みに描いた「冬隣」、江戸に出てきた若い百姓が商人として成功した後に大きなものを失ったことに気づく表題作「あんちゃん」など、江戸を舞台にしながら、現代にも通じる深いテーマの数々を、時代小説の名手が描ききる。冷えた心に、ほんのりと明かりを灯す、珠玉の全七話。
未曾有の不景気に見舞われた寛政の江戸。大店「特撰堂」の次男・裕治郎は実家を離れ、美味くて安い弁当屋を始める。客を思い、取引相手に真を尽くす裕治郎の商いは普請場の職人の評判をとり、火消しを走らせ、武家と町人を結び、やがて途方もなく大きく育ってゆくー経済は人情が動かす!傑作時代長編。
じいさんが死んだ夏のある日、孫の良嗣は、初めて家族のルーツに興味を持った。出入り自由の寄り合い所帯、親戚もいなければ、墓の在り処もわからない。一体うちってなんなんだ?この際、祖父母が出会ったという満州へ行ってみようかー。かくして、ばあさんとひきこもりの叔父さんを連れた珍道中が始まる。伊藤整文学賞受賞作品。
昭和四十年代、宮城県。捕鯨船の漁師たちは捕獲禁止の流れに不安を覚え、稲作農家は減反政策で前途多難な状況を迎える。庶民生活には自家用車が登場し、団地が建ち始めるが…。消えゆくものと始まるものが混在する時代に、希望と不安を抱えてたくましく生きる人々と、暮らしの真の豊かさを描き出す作品集。
大禍時ー薄暗くなって禍が起こりやすい夕暮時に、娘が消えるという噂が立った。弥平次の調べで、高家一色家に奉公にあがっていた菓子屋の娘が半年前に行方知れずになった事実を掴むが、店の者たちの態度がおかしい。また一色家にもよからぬ噂があった。事件の真相は何なのか、“剃刀”久蔵の裁きが冴える、人気シリーズ17弾。
明治24年、日本訪問中のロシア皇太子ニコラスへの暗殺未遂、大津事件に関わった愛国者たちー。津田三蔵、畠山勇子、明治天皇、児島惟謙らを軸に、歴史の変動の渦中にある人間を見つめた表題作ほか7篇。戦後日本の転換点に直面した異能の私小説作家が、自己の文学的葛藤と追究の痕跡を刻印し、平林たい子文学賞を受賞した、知られざる名作。
9つの異世界を旅して、仮面ライダーとともに世界を救おうとする門矢士。彼は“通りすがりの仮面ライダー”ディケイドとなって、電王、クウガ、カブトと出会い、ともに力を合わせて大きな敵に立ち向かっていこうとする…。
石屈日和は文具メーカーで働く三十歳。創業者の孫ということもあり、職場では恵まれた立場だ。親戚から格安で借りた高級マンションに住み、好意を寄せてくれる男性もいる。秘かな楽しみは、刺激を求めて始めた毒舌ブログの更新だ。そんな彼女の運命が、俄に狂い始める。次々と起こるトラブル。こじれてゆく人間関係。誰かが私を陥れようとしてる?傑作サスペンス。
小岩井一水と夕希子は、平凡ながら幸せな家庭を築いていた。新築一戸建の家、可愛い6歳の娘、お腹の中に宿る新しい命。そんな一家をいつも気にかけてくるのが、隣家の未亡人・森梓だった。完璧な美貌の持ち主で優しく親切な素晴らしい隣人。だが彼女は、心の奥に暗く歪な欲望を隠していた。一水が梓からの甘美な誘惑に身をゆだねたとき、戦慄の悲劇が幕を開ける。
本庁捜査一課で腕を磨いた剣持直樹ひきいる極秘捜査班の面々は、倒産したITベンチャー企業の元社長が惨殺された事件を追っていた。被害者は多額の負債を抱えており、暴力団や裏社会とも関係があった。地道な聞き込み捜査は空振りが続き混迷を深めたが、やがて高学歴の美女ばかりが失踪する不可解な事件にぶちあたった…。大好評の書下ろしシリーズ第三弾。
園芸業を営む蔵本翔は身元確認で訪れた監察医務院で、二年七ヶ月前に別れた妻の死を知る。自殺か事故に思われたその死には、踏み込むほどに物騒な事情が横たわっていた…。篝火草(シクラメン)のように儚い妻の真実を知ったとき、翔はすべての過去と向き合うことになる。ミステリー文学大賞新人賞受賞作家が描く、哀しみと緊迫感に満ちた傑作サスペンス。
眉目秀麗、頭脳明晰、白面の貴公子。輝かしい形容に彩られた名探偵、神津恭介。彼が挑むのは密室トリックの数々。鍵の掛かった部屋の外に残された犯人の足跡、四次元からの殺人を予告する男…。不可解極まる無数の謎を鋭い推理でクールに解き明かす!いつまでも燦然とした魅力を放つ神津恭介のエッセンスを凝縮した六つの短編を収録。傑作セレクション第一弾。
長患いを負い目にし、自害を試みた一三を救った若き医者・圭吾。日本橋福島町の長屋に居着き、住人から頼りにされていた。だが、懇意にする薬種問屋の若旦那とのいざこざから、薬が手に入らなくなる。亡き父から託された教えを胸に刻みながらも、圭吾は志を失いかけていた。そこに永代橋が落ち、多くの怪我人が出たとの報せが。小説宝石新人賞作家の長編デビュー作。