2014年6月25日発売
2013年9月7日。2020年夏季オリンピックの開催地が東京に決定したその日、警視庁は早くも五輪対策に乗り出した。7年後の東京五輪のために始動したチームに召集されたのは、警備部機動隊や生活安全課など、さまざまな部署から選ばれた個性豊かな面々だった。チームの初陣は「五輪詐欺」。架空の五輪チケットを餌に金を騙し取る詐欺グループに、チーム・トウキョウが挑む!乱歩賞作家による本格警察小説シリーズ第1弾!!
辺境貴族のおてんば姫ナターリエが恋した人は騎士で王弟のダリウス。20歳も年上、しかも王族ーきっと叶わぬ恋。ところが王宮を訪れたナターリエを待っていたのは、ダリウスからの溺愛。なんでそんなに優しいの!?子供として可愛がっているだけ?余計に辛くて去ろうとした時、まさかの求婚が。彼も私に恋していたなんて…!年の差&身分差&身長差カップルのハッピーロマンス。
ハイジュエリーブランドを扱う企業に勤める織乃は地味なOL。深夜のオフィスで憧れの社長に惚れ込まれー私が専属秘書に!?「君は原石だ。もっと淫らに磨きたくなる」夜景が一望できる彼の私室に招かれる織乃。大人の巧みな手管で愛撫され、導かれる甘い愉悦。これも秘書の仕事?それとも恋人として?秘められていた美貌を花開かせた織乃が、宣言された驚きの社長命令とはー!?セレブな紳士に独占される濃厚エロティック・ロマンス。
武士から転身した変わり種、諸国の菓子に通ずる店の主・治兵衛。菓子のことなら何でもござれ、驚異の記憶力を持つ出戻り娘・お永。ただいま花嫁修業中!ご存じ、南星屋の“看板娘”・お君。親子三代で営む菓子舗「南星屋」。繁盛の理由は、ここでしか買えない日本全国、銘菓の数々。でもこの一家、実はある秘密を抱えていて…。思わず頬がおちる、読み味絶品の時代小説!
戦国最強の部隊ー「赤備え」。戦場で最も目立つ朱の具足をまとった集団が現れただけで、敵兵は畏れ、逃げ惑い、敗れていった。「天下取りの部隊」として諸国に轟いたその強さに憧れる甲斐の地侍、成島勘五郎と、幼馴染みの百姓・飯沼藤太は、武田信玄配下の赤備えを率いる山縣隊に加わり、武功を立てる。武田家が鉄砲を主戦力とする織田・徳川連合軍に長篠の戦いで敗れた後、生き残った勘五郎は徳川に主家を替え、武田の赤備えを引き継いだ“赤鬼”井伊直政のもとで天下取りを目指す。
百瀬太郎は、青い瞳をした女性国際スパイの強制起訴裁判に指定弁護人として選任された。挙式の相談に乗ってくれない百瀬に困惑する婚約者の亜子。事務所に帰ってこない主を待ちわびる野呂と七重。飼い主と会えずに寂しい日々を送るテヌー。百瀬の事務所を手伝う赤井、百瀬の身を案じる法律王子と透明人間、百瀬を利用しようとする秦野…。一心不乱に裁判の準備をする天才弁護士は、シリーズ最終巻にしてついに法廷に立つ。
夫は仕事ができないらしい。それを察知してしまっためぐみは、おいしい弁当を持たせて夫を励まそうと決意しー「ハズバンド」。新婚なのに、家に帰りたくなくなった。甲斐甲斐しく世話をしてくれる妻に感動していたはずがー「甘い生活?」。それぞれの家族に起こる、ささやかだけれど悩ましい「我が家の問題」。人間ドラマの名手が贈る、くすりと笑えて、ホロリと泣ける平成の家族小説。
恋をしてから、小説が書けなくなった「私」。自分を甘やかしたい。横になる寝台が欲しいのだ。そう言った私に、男友達はバリ島行きの航空券を手配してくれた。暑い国で休んでおいで。行っておいで、あの熱帯の安楽椅子に。そこで出会った男たちと愛しあううち、私の中にバリ島の熱が染み込んでゆく。豊潤で濃密な愛の物語。巻末に、綿矢りさ・村田沙耶香両氏による特別対談を収録。
大阪のデザイン事務所で働く傍ら、副業でライターの仕事をこなす奈加子。ある日、上司の代理の打ち合わせ先で、東京の建設会社に勤める重信と出会う。共に人間関係や仕事の理不尽に振り回され、肉体にも精神にも災難がふりかかる32歳。たった一度会ったきり、しかし偶然にも名字と生年月日が同じだったことから、二人はふとした瞬間に互いを思い出す。男女のささやかな繋がりを描くお仕事小説。
独身なのに、14歳から6歳までの孤児9人を同居させているかわり者、江戸町奉行所の町方同心、大和川喜八郎・32歳。めっぽう腕は立つが、情には弱い。同僚の妻をはじめ美女が次々失踪する謎を追う「南蛮船」。巾着切が浪人者からすりとった小判には秘密があり…「埋蔵金十万両」。ほか2編の連作短編を収録。喜八郎を居候の子どもたちが助け、事件解決に大活躍する痛快大江戸人情捕物帳!
町に初雪が降った日、廃墟の塔で男が殺害された。雪の上に残された足跡は、塔に向かう一筋だけ。殺されたのは、発見者の高校生・祐今の父親だった。8年前に同じ塔で、離婚した妻を殺した疑いを持たれ、失踪していた。母も父も失った祐今を案じ、親友の烏兎と獅子丸は犯人を探し始める。そんな彼らをあざ笑うように、町では次の悲劇が起こりー。衝撃の真相が待ち受ける、青春本格ミステリ。
神奈川県警港みらい署の若手女性刑事・菱川海月。署内で「女の子」扱いされ捜査の蚊帳の外に置かれることを不満に思っていたところ、後輩とコンビを組むことに。その後輩・亘善は頭脳明晰なイケメンだが、気の短い海月に叱り飛ばされたり殴られるたびに悦ぶ、とんでもないドM。海月は、嫌々ながら彼と捜査をすることになり…。横浜で起きるいっぷう変わった事件にSMコンビが挑む!
右大臣だった菅原道真が大宰府へ左遷された。悲憤慷慨する彼にお相手役の保積もお手上げ。そこへ美貌の歌人恬子が現れ、博多津の唐物商へ誘う。道真は、書画骨董の目利きの才を発揮し、生気を取り戻す。その頃、朝廷に出す書類に不正が発覚し、府庁は窮地に。事態を知った道真は、自ら奇策を…。朝廷を欺き、意趣返しなるか!日本史上最も有名な左遷された男の活躍をユーモアのなかに描く歴史小説。
小雨降るある日、健三は勤め帰りに思いがけない人物を見かける。それはかつての養父・島田で、海外留学から戻り大学教師となった健三から、何がしかの援助を得ようと十数年の時を経て近づいてきたのだ。島田、島田の先妻・お常、姉・お夏、妻・お住の父。困窮する係累にあてにされ、神経症気味の妻とも気持ちがすれ違う。永遠に「片付かない」日常の苦悩を描いた自伝小説ともいえる家族の物語。
ロシアからの“帰国移民”である“探偵”ヴィクトル・カルッパのもとに、失踪した妻を捜してほしい、という夫からの依頼が舞い込む。それは国境をまたいでめぐらされたある陰謀の、ほんの入口に過ぎなかった…。魅力的な新ヒーローを引っさげ、フィンランド初の快挙である「ガラスの鍵賞」に輝く大人気シリーズの一作目がついに登場!北欧ミステリに新たな旋風を巻き起こす衝撃の傑作!
心理学者のアレクサンドラは、元恋人のジェレミー・クイン博士が率いる新薬開発の研究チームの一員として会議に参加するため赴いたロンドンで、謎の男たちに拉致されてしまう。目の前で彼女をまんまと連れ去られたジェレミーは、必死になってヨーロッパ中を追跡する。一方、どことも知れぬ場所に監禁されたアレクサンドラを待っていたのは、感覚を吹き飛ばされるような実験だった…。『クイン博士の甘美な実験』続編。
フローベールの最初の長編小説を徹底的に読み抜くことによって、その「テクスト的な現実」に露呈するさまざまな問題を縦横に論じる。歳月をこえた書き下ろし2000枚、遂に完成!
瞳から光が消えた暗闇世界で人と蛍が紡ぎ出す切ナク儚キ物語。闇に覆われた世界を蟲ケラのように這いずり回る人間、人間と共に生きることに悩み、苦しむ蛍。想いは複雑に絡み合い、やがて眩い光になるー