2014年9月12日発売
この長さが、クセになる。ハマってください。好評『10分間の官能小説集』第3集。 からだが時間を覚えてしまった。 月曜は清純系、火曜はギャル風。日ごとに別の女と寝ていた彼は、ある決意をする。「木曜の女」(乾くるみ)。カラオケルームの狭い個室で美緒に抱きついてきた売れない俳優、翔也は未経験で……。「男と女の夜のシナリオ」(内藤みか)。小説現代に好評掲載された名手10人の手になる「10分で読める」短編官能小説集。 内藤みか「男と女の夜のシナリオ」/南綾子「L町の男伝説」/小手鞠るい「愛のおけいこ」/乾くるみ「木曜の女」/草凪優「月に咲く花」/坂東眞砂子「ハレルヤ」/深志美由紀「裸のお姫様と召使いの話」/前川麻子「まなざし」/睦月影郎「祭の夜」/団鬼六「人生の黄昏に我、名器を想ふ」全10編。
社伝を奪い逃走中の諒司から呼び出しを受けた竜之介は、一人、出雲へ。そこで、現在の天皇家である「金烏」とは別に、裏の天皇家の「玉兎」があり、竜之介はその関係者だと告げられる。一方、竜之介を探して島根へと向かった甲斐と聡美は、出雲大社と素戔嗚尊の謎に挑むも、激しい抗争に巻き込まれてしまう!まさに激動の、シリーズ第8弾!
憑きものばかりの皆塵堂に現れたのは、ツキに見放された不運の男だった。母親と美しい妻を村に残し馴れぬ呉服屋奉公を勤め上げるが、村では石礫で迎えられ、給金も家族も丸ごと失ってしまう。恨みを晴らす丑の刻参りの道具を求めた庄三郎に、店主の伊平次は!?とぼけた人情味と怪談噺で大注目、お江戸ミステリ。
伍子胥は父・五奢、兄・伍尚とともに楚に仕える身だった。だが、楚王の佞臣・費無極が弄した奸計により、父と兄は誅せられてしまう。血涙を振るって危地を脱した伍子胥は、「つぎに楚都にくるときは、楚を滅ぼすときだ」と復讐を固く誓いつつ中原諸国をさすらうのだった。大河中国歴史小説の伍子胥篇、第三弾。 亡命の道 悠悠たる蒼天 流浪の人 子木のたくらみ 密告者 脱出路 呉へーー 蘭京の船 延陵の地 呉王と公子光 彭乙の苦難 謎の絵図
母親が殺害され、溺愛されていた弟が連行された。真相を求めて衝突を繰りかえす父と兄に和解の日はくるのか。“エデンの東”へと桂望実がおくるオマージュ。崩壊した「理想の家族」。その虚像をさぐる“魂のミステリ”誕生。
1925年、二重帝国崩壊後のウィーン。大戦時に両シチリア連隊を率いたロションヴィル大佐は、娘のガブリエーレとともに元トリエステ総督の催す夜会に招かれた。その席で彼は、見知らぬ男から、ロシアで捕虜となって脱走した末、ニコライ大公に別人と取り違えられたという奇妙な体験談を聞く。そして宴もお開きになるころ、元両シチリア連隊の将校エンゲルスハウゼンが、邸宅の一室で首を捻られて殺害される。六日後には、事件を調べていた元連隊の少尉が行方不明となり…。第一次世界大戦を生き延びた兵士たちが、なぜ今“死”に見舞われるのか。謎に次ぐ謎の果て、明らかとなる衝撃の真相とは。二重身、白昼夢、幻視、運命の謎。夢想と論理が織りなす、世の終わりのための探偵小説。反ミステリの金字塔。
英国中西部の炭鉱の村で、夫婦と幼児が突如失踪した。ロンドン警視庁のディ警部補とハマースミス巡査部長が捜索に派遣されたが、与えられた時間はわずか二日間。地下の坑道のため沈みゆく村を襲う原因不明の奇病、発見された不気味な目玉と血染めのドレス…。謎に次ぐ謎が刑事たちを翻弄する。迷信と因習が残る村の闇と、刑事たちの光がせめぎ合う、ノンストップ警察小説!
全身をグレイ一色につつんだ異色の名探偵・幽霊紳士が事件関係者の前に現われた時、謎は解き明かされるーどんでん返しの趣向に満ちた全12話で構成される『幽霊紳士』。若き日のホームズの活躍を描くパスティーシュなど、世界を舞台にした奇妙な8編を収録する『異常物語』。時代小説の大家による、本格ミステリ連作集と長らく入手不可能だった奇想に満ちた短編集を合本で贈る。