2014年発売
日本の権力が血眼になって追う、一人の受刑者。その男はなぜ、脱獄したのか?圧倒的なリアリティと息つく間もない怒梼の展開!極限まで追い込まれた男が頭脳と肉体を駆使して立ち向かう、迫真のハード・サスペンス!
ひとりの女性のモノローグから物語は始まる。登場人物が繋がっていく複雑な人間関係。一章ごとに増えていく相関図!一度読んだらもう一度読みたくなる、パズルのような群像劇!!第35回小説推理新人賞受賞作。
西暦2041年。革新的なネットワーク“オアシス”が張りめぐらされた世界は、深刻なエネルギー危機に陥っていた。ある日、その“オアシス”の画面に、「ジェームズ・ハリデー死去」のニューステロップが流れる。ハリデーは、“オアシス”を開発し運営する、世界的億万長者で、ゲーム業界のカリスマ的存在だ。テロップに続いて、ハリデーの遺書ともいえるビデオメッセージが現れ、“オアシス”内に隠したイースターエッグを一番先に見つけたものに、遺産のすべてをゆずることが宣言されたー!全米ナンバーワン、SFアクションアドベンチャー!
その日から、老若男女問わず、世界中の“オアシス”ユーザーが、“エッグ・ハント”を開始した。勝者となるには、ゲームをはじめとするハリデーのあらゆる趣味嗜好に精通していなければならない。彼の残したヒントによると、“オアシス”のどこかに3つの鍵が隠されているというー。一方、めぐまれない環境で育ったウェイドは、現実世界では人と関わることが苦手な少年。学校の成績も容姿も並みで、コンプレックスの固まりのよう。その彼が莫大な遺産をめぐる争奪戦でトップに立ったことから、一躍、時の人となるのだが…。
2013年に発表されたすべての短編推理小説のなかから、日本推理作家協会がもっともすぐれた10作品を選出。まぎれもない、最高の短編推理小説集!日本推理作家協会賞候補作全作収録!
偶然見に行った「南部芸能事務所」のお笑いライブに魅了され、芸人を志した大学生の新城は、事務所の研修生になった。コンビを組んだ溝口との厳しい稽古を経て、初舞台に立った二人に、社長から渡されたギャラは「1000円」。相方と分けて残った500円玉を握りしめて、新城はその使い道を考えるのだがー。文芸界待望のハタノ5冊目。弱小プロダクション「南部芸能」に集まってくる「いろんな人の、いろんな人生」を描く短編集。
各国の傭兵を陰でサポートする傭兵代理店。そこに所属する最強の傭兵・藤堂浩志に新たな依頼が入った。紛争中のシリアで化学兵器使用の有無を調査して欲しいという。フランス外人部隊と協力し潜入した浩志。待ち受ける罠に次ぐ罠。やがて浩志は紛争を激化させて利益を得ようとする者がいるという真実を知るがー。悪魔の野心を打ち砕け!圧巻・衝撃のアクション小説。
尖閣諸島沖で三隻のはえ縄漁船が突如消息を絶った。中国公船が関わっているという情報をもとに、行方不明になった漁師を救い出すべく、最強の傭兵部隊“リベンジャーズ”が出動する!覇権主義で牙を剥く中国、為す術のない日本、傍観する米国。様々な策謀が巡らされる中、“リベンジャーズ”に最大の危機が!?やがて、シリアで暗躍した敵が浮上し…。迫力の大巨編。
「悩み解決します」の看板を掲げ、芝金杉橋を中心に座る易者鬼堂民斎。二枚目なのに女房には逃げられ、同じ長屋に住む艶な元深川芸者にも相手にされない三十四歳。だが、その正体は南町奉行所の隠密同心であった。二本差しを筮竹に持ち替え、市井を賑わす恋の悩みや悪巧みを大解決!を目指すのだがー情味豊かなユーモアと推理が冴える新シリーズ、誕生!
隠密同心にして易者の鬼堂民斎は愕然とした。寝しなの自分の顔に女難の相を観たのに続き、翌朝いちばんの客にもはっきりとそれを観たのだ。客は金物商の主で極めつけの女嫌いだという。裏庭のけやきの伐採についての相談をうけた民斎が店を訪れると、なんと巨木から紅血が!これは女の呪いなのか!-(女難の相あり)。奇問難問も鮮やかに解決、爽快新シリーズ!
風景画で人気を博していた洋画家の多田原司は、ある時期を境に裸婦画を描き始める。そして、代表作「青の女たち」が生まれた。「なぜモチーフを変えたのか?」「そこに込めた思いとは?」。ひょんなことから彼の自伝制作を担当することになった新米編集者・さと子に、画家は重い口を開いた。人間の美への渇望と親子の不滅の情を克明に描き出す物語。
時は明代の中国。揚子江流れる豊かなまちに稀代の名筆家と謳われる男がいた。この男陳遷は、しかしながら権勢家にして行いは残虐非道。人々を恐怖と憤怒に陥れていた。彼を懲らして、同時に世を正すべく暗躍する、仙術を使う異能の女・斑娘。その運命を握るのは、一通の手紙…筆の魔力に取り憑かれた人々の狂奔を描く傑作中華伝奇小説!
結び屋、それは人のご縁を繋ぐ業。無実の罪を着せられ、大店の妻の座を追われたおえん。悲しみの中で過ごすうち、ひょんなことから魚河岸の女仲買いと商家の若旦那の縁談を取り持つことに。でも商家の奥には、手ごわい姑が構えていて…。悲しみと幸せが降り積もる連作時代小説。
ベテラン警官が殺害され拳銃が奪われた。続発する射殺事件と遺体損壊の謎を追い、特捜チームの岬怜司は、妙な特技を連発する所轄署の里中宏美とコンビを組む。緻密な推理から浮上する過去の迷宮入り事件、その闇に消えた男。二人が、封印された真実に迫った時、記憶の彼方から意外な姿で現れるのは何者か?ミステリーの魅力と、キャラクターの個性が融合した警察小説の醍醐味!
火付盗賊改同心から一転、桜井新十郎は、持参金を取り締まり、幕臣の婚姻や養子縁組を勧める結婚奉行の配下となった。巨躯を縮めておなごの涙の訴えを聞き、自らお家断絶を願い出る老臣をなだめる悪戦苦闘の日々。しかしある一件の裏に潜む不正の構図を知った新十郎は強大な敵と対峙することになりー武家の家庭を護るニューヒーロー誕生!
一時代を築いた優良企業にも、容赦なく不況が襲いかかる。リストラ請負人・村上真介のターゲットは、大手家電メーカー、老舗化粧品ブランド、地域密着型の書店チェーン…そして、ついには真介自身!?逆境の中でこそ見えてくる仕事の価値、働く意味を問い、絶大な支持を得る人気シリーズ、堂々完結。
日本SF界の礎にして最先端であり続けた専門誌“SFマガジン”の創刊700号を記念したアンソロジー“国内篇”。1959年の創刊当時から現在までの掲載作品から、平井和正、筒井康隆、鈴木いづみの傑作短篇、貴志祐介、神林長平、野尻抱介、秋山瑞人、桜坂洋、円城塔の書籍未収録短篇の小説計9篇ほか、手塚治虫、松本零士、吾妻ひでおのコミック3篇、伊藤典夫のエッセイ1篇を収録。編者・大森望による「編集後記」も併録。
Aボタンをクリック。ぼくはテツオになるー現実への違和感を抱えた大学1年の坂上悦郎は、オンライン対戦格闘ゲーム“バーサス・タウン”のカラテ使い・テツオとして、最強の格闘家をめざしていた。大学で知りあった布美子との仲は進展せず、無敵と噂される辻斬りジャックの探索に明け暮れる日々。リアルとバーチャルの狭間で揺れる悦郎はついに最強の敵と対峙するがー外伝短篇「エキストラ・ラウンド」を加えた新版。