2014年発売
世界文学史上に空前の伝説を刻んだ33万語、100万字超の巨篇ーー新訳成る! 耳をつんざく叫びとともに、V2ロケット爆弾が空を切り裂き飛んでくる。ロンドン、一九四四年。情報局から調査の命を受けたスロースロップ中尉はーー。 ピューリッツァー賞が「卑猥」「通読不能」と審査を拒否した超危険作にして、今なお現代文学の最先端に屹立する金字塔がついに新訳。詳細な註と膝を打つ解説、索引を付す。
世界文学史上に空前の伝説を刻んだ33万語、100万字超の巨篇ーー新訳成る! 耳をつんざく叫びとともに、V2ロケット爆弾が空を切り裂き飛んでくる。ロンドン、一九四四年。情報局から調査の命を受けたスロースロップ中尉はーー。 ピューリッツァー賞が「卑猥」「通読不能」と審査を拒否した超危険作にして、今なお現代文学の最先端に屹立する金字塔がついに新訳。詳細な註と膝を打つ解説、索引を付す。
英国国教会主教の娘として生まれたセリーナは、ケンブリッジ大学の数学科に進むが、成績はいまひとつ。大好きな小説を読みふける学生時代を過ごし、やがて恋仲になった教授に導かれるように、諜報機関に入所する。当初は地味な事務仕事を担当していた彼女に、ある日意外な指令が下る。スウィート・トゥース作戦ー文化工作のために作家を支援するというのが彼女の任務だった。素姓を偽って作家に接近した彼女は、いつしか彼と愛し合うようになる。だが、ついに彼女の正体が露見する日が訪れたー。諜報機関をめぐる実在の出来事や、著者自身の過去の作品をも織り込みながら展開する、ユニークで野心的な恋愛小説。
優雅なる脱線、冴えわたる悪口。趣味は手紙を書くこと。「手紙の吸血鬼」と化したアキコさんがお勝手の話題を書きに書きまくった手紙、その数50通。名手の文章が存分に味わえる、贅沢な書簡体小説。待望の長篇。金井美恵子ならではの小説的企みや、映画や小説の話題も満載。絵葉書2点の豪華付録付き!
森三中・大島美幸が“オッサン”役で主演し、カナダ・モントリオールで開かれた「第18回ファンタジア国際映画祭」で、見事最優秀女優賞を獲得した話題の映画「福福荘の福ちゃん」。その脚本と監督を担当した藤田容介が自ら手がけた小説版です! 巻末に、映画にも登場する写真集を特典として収録しています! 【内容】東京の下町で塗装職人として働く福ちゃんは、上京以来十数年、ボロアパート「福福荘」で暮らしている。心優しい福ちゃんは、みんなの人気者だが、ある事情 から恋愛にはかなりオクテ。ある日、見知らぬ美女が福ちゃんを訪ねてくる。その名前を聞いて福ちゃんは驚愕する……。
高校2年の優香は乗り込んだ飛行機で、謎のガスにより乗客が大量死する事件に巻き込まれる。生き残ったのはわずか5人。地獄と化した機内に現れた4人の美青年たちは「NJ」という研究のデータを奪うため、秘密に触れた優香たちをも葬り去ろうとする。4人と対峙するうち、生きることに無気力だった優香は変わり始めるがー。閉ざされた飛行機で、凍えるアラスカの地で、少女は“生”を見つめ直す。名もなき花が導く、美しきサバイバル・ロマン。
東京の山間部、タンポポの咲き誇る廃牧場のサイロで、空中で刺殺されたとしか思えない異様な死体が発見された。被害者は16年前に行方不明になった女子大生・日向咲。捜査第一課の警部補・鏑木鉄生は、部下・姫野広海の口から「空を飛ぶ娘」という昔話の存在を知る。翌週、今度は都心の高層ホテル屋上で殺人事件が発生。だが犯人は空を飛んで逃げたかのように姿を消していた。やがて二つの事件の接点として、咲が大学時代に所属していた「タンポポの会」というサークルが浮上するー。
公立女子高バンドの雄、吉祥寺南高校・吹奏楽部。その部員20人以上が、この世界から音楽室ごと蒸発した。瓦礫から脱出した彼女らが見いだしたのは、その島に息づく“存在”と“法則”-忍びよる生きた影。螢のように輝く住人。さまよう度に変貌する自然や廃墟。島は女子高生を惑わし、誘拐し、殺してゆく。生き残りたい。島の謎を知りたい。復讐したい。彼女らは楽器を捨て、殺し合いの武器をとるが!?
お代は謎だよー時間や場所を問わず、大学構内のどこかで気まぐれに営業を始める神出鬼没の都市伝説バー「三号館」。妖艶な女マスター。蒼馬美希は、持ち込まれる謎を鮮やかに解き明かす。大学生遠近倫人は、理系女子・青河幸の気を惹くために「三号館」に謎を持ち込むが…。
ヒマラヤ山地のとある王国に潜入していた諜報員が、エボラ出血熱にも似た恐るべき症状を示して死を遂げた。兵器化されたウィルスによるバイオテロが計画中との情報を得たCIAは、その国の王宮で少女時代を過ごした古文書学者のルーシーにテロ計画の全貌を探らせる役目を依頼、陸軍山岳部隊のエリート戦士を護衛につける。婚約中のカップルをよそおった二人は、やがて真の信頼関係で結ばれていくが、世界規模のテロ計画は、二人の命も脅かし…大人気作家が贈る本格派ラブ・サスペンス!
十一月の深夜、歴史教師のキャロラスはミンコット荘のレディー・マーガレット・ピップフォードから電話を受ける。娘婿のダリルが銃で自殺したらしい、至急来てくれないかというのだ。早速かけつけたキャロラスは、ベッドの上に血まみれで横たわるダリルの遺体と対面する。警察は自殺と判断するが、そう考えるにはいくつか不可解な点があることにキャロラスは気づいていた…。名探偵キャロラス・ディーン再び登場。緻密な細部と大胆なトリック。これぞ英国本格の真骨頂!
将軍家綱のお髷番にして寵臣深室賢治郎は館林徳川家の黒鍬者に襲われるが、返り討ちに。老中阿部忠秋はこれを謀叛と取り、賢治郎に黒鍬者殲滅を命じる。一方、将軍正室の懐妊を確信した甲府藩家老堀田正俊は、大奥に刺客を送って害そうと画策。家綱の身にも危難が迫る。事態を打破しようとする賢治郎だが、目付に用人殺害の疑いをかけられーー。寵臣として最大の試練。その真価が問われる。
ローカル線の駅舎が改装寸前に著名な建築家の作品かもしれないとわかり、保存と改修でゆれる田舎町。久しぶりに帰省で戻ってきた大学院生の青年は、その騒動の渦中に思いっきり巻き込まれて……。傑作青春ミステリー。