2016年2月24日発売
「被害者女児死亡」-世紀の大誤報を打ち、飛ばされた3人の記者。7年後、児童連続誘拐事件が発生する。さいたま支局の関口豪太郎はかつての事件との関連性を疑い、本社の遊軍記者・藤瀬祐里は豪太郎の応援に合流し、整理部員となった松本博史は冷めた目で静観する。警察も、目撃者も、記者も上司も嘘をつく。しかし豪太郎は、絶対に諦めない。記者歴20年の著者が書き下ろす感動の社会派エンタメ!!
地球からの異星調査隊が不思議な共生生物と出会い深い関係を結ぶ「いっしょに生きよう」、神の死の報を受け弔問に来た悪魔の考えた天国再活性化計画が意外な展開を見せる「悪魔、天国へいく」、55年後の自分と2週間だけ入れ替わった男女が、驚愕の未来に当惑する「もどれ、過去へもどれ」など、その生涯にわたってSF界を驚かせ強い影響を与え続けて来た著者による、中期から晩年にかけて執筆された円熟の10篇を収録。
陸地の大部分が水没した25世紀。人類は僅かな土地で暮らす陸上民と、生物船“魚舟”とともに海で生きる海上民に分かれ共存していた。だが地球規模の環境変動“大異変”が迫り、資源をめぐる両者の対立は深刻化。頻発する武力衝突を憂慮した救援団体理事長の青澄誠司は、海の反社会勢力“ラブカ”の指導者ザフィールに和解を持ちかけるが、頑なに拒まれていたー日本SF大賞受賞作『華竜の宮』に続く長篇、待望の文庫化。
困難な時代においても、深宇宙研究開発協会は人類の記録と生命の種を系外惑星に送り込もうと計画していた。その理念に共感した星川ユイは協会で働き始めるが、大量の資源を必要とする宇宙開発は世間から激しい非難を浴びる。ユイは支援を求めて青澄に会いに行くが…苛烈を極める物資争奪戦、繰り返される殺戮、滅亡を意味する環境変動ーいくたびの難事を経てなお信念を貫いて生きる者たちを描破した、比類なきSF巨篇。
2070年、かつて難民の少女として日本に逃れてきた〈厚安〉捜査官の真守滄は、〈帰望の会〉によるテロ事件の捜査にあたるがーー。
1820年代アメリカ。罠猟遠征隊に参加したヒュー・グラスは、森で熊に襲われ瀕死の重傷を負う。彼の世話をするために残ったはずの2人の仲間は、一切の持ち物を奪ったうえグラスを荒野に置き去りにする。何とか命を取り留めたグラスは復讐を誓い、怒りをエネルギーに変えて過酷な自然や先住民の襲撃と戦いながら裏切り者たちを追い始める…。実話を基にしたサバイバル・ドラマ。L・ディカプリオ主演の同名映画原案。
白と黒の魔使いたちが普通の人々に混じって暮らす世界。白と黒の魔使い両方の血をひくネイサンは、白の魔使いに命を狙われ、黒の魔使いに忌み嫌われている。黒の魔使いの父親マーカスから強大な魔力を趣け継いだ彼は、その野性の力を制御できないまま、囚われの身となった愛する少女アナリーゼを助け出そうとするが…!ウォーターストーンズ児童文学賞受賞『ハーフ・バッド』激愛ファンタジイ、シリーズ第2章!
兄の死以来、人が死ぬ小説ばかりを読んで過ごす亮太。けれど高校最後の体育祭をきっかけに付き合い始めた天真爛漫な小春と過ごすうち、亮太の時間が動きはじめる。やがて家族となった二人。毎日一緒に美味しいごはんを食べ、幸せな未来を思い描いた矢先、小春の身に異変が。「神様は乗り越えられる試練しか与えない」亮太は小春を励ますが…。泣いて笑って温かい、優しい恋の物語。
「ボカロを探して2000年」女子高生ゆあの前に妙な男が机の引き出しから現れた!「底辺Pのぼくが文豪になるまで」ボカロPのはしくれの僕、突然ボカロ小説を出すことになりました。「ボカロは衰退しました。」場末のスナックに懐かしいあの娘がいましたー。「オワコン先輩」細くて狭い通りで偶然、先輩に会いましたが…。ボカロ愛に満ちあふれた作家・石沢克宜が紡ぐ渾身の4編!!
アメリカでは公民権運動がかつてない高まりを見せ、黒人の自由と平等のために全身全霊を捧げてきたジョージの夢がかなう日が近づいていた。しかしそれを目前にケネディ大統領が凶弾に倒れ、アメリカはふたたび混沌の渦中へ!一方、モスクワでクーデターが勃発、ディムカが側近を務める第一書記が失脚し、体制が一転する。より良い社会を築くために苦闘してきたディムカは失意の日々に。そしてターニャは、友人で政治犯の囚人の手記を西側諸国で出版しようと密かに計略をめぐらせていた…。
職を失ったディムカに、彼の手腕を見込んだ改革派の議長から声がかかる。新たな社会実現に向けてディムカはふたたび政治の道を歩みはじめた。一方、ターニャが出版に暗躍した囚人の手記は西欧でベストセラーとなり、ソヴィエトの現実が世界に明かされようとしていた。そしてアメリカでは、ジョージが政治の中枢に躍進、真の改革が始まろうとしていた…!東西対立からベルリンの壁崩壊まで、各国で怒濤の時代を生き抜く人々の運命が絡み合う。『巨人たちの落日』『凍てつく世界』に続く畢生の大作“百年三部作”ついに完結。