2017年11月発売
王都へと急ぐ女騎士・エステルら一行が雨で足止めされた町に、魔軍の怪物たちが襲来する。その窮地に現れたのが、ダリューンらパルス精鋭軍だった。ついに並び立つ十六翼将。だが、魔の山デマヴァントの地底では、蛇王ザッハークが縛めを解かれ、自由の身になろうとしていた。さらに、深傷を負ったエステルの運命は!?衝撃的展開をみせるシリーズ第十三弾!
蝶ヶ岳で遭難し救助された物部佐千子。ところが、道後湯之町の自宅に戻った数日後、何者かに刺殺される!事件を追う安曇野署の刑事・道原伝吉は、部下と共に愛媛・松山へ。関係者を辿るほどに浮かび上がる不審な人々と、佐千子が抱えていた悲しき過去…。「文学のまち」と美しき山々を舞台に、道原の推理が冴え渡る。名手の仕掛けた謎の連鎖に唸る山岳ミステリー!
取材でラオスの首都ビエンチャンを訪れていた石田伸一が、メコン河畔で死体で見つかった。谷口爾郎は取材と称し、石田の死の真相を調べるべく、ビエンチャンに入る。石田の通訳兼ガイドとして共に行動していた山本実に案内を頼み、死ぬまでの足跡を辿っていくが…。内戦に揺れるラオス国内の混沌とした現状が殺人事件と絡み合い、謎は深まるばかりー。
小姓組番衆を務める若き旗本、新宮鷹之介に、将軍家斉から「滅びゆく武芸流派を調べよ」と、武芸帖編纂所の頭取につくよう命が下る。鷹之介には助っ人がつけられたが、飲んだくれの柳生新陰流の遣い手に、不器用すぎる円明流の達人と、癖のある剣客ばかり。武芸帖編纂手始めの流派は幻の手裏剣術。その遣い手に辿り着けるのか。笑いあり涙ありの傑作シリーズ開幕!
米沢町にある井筒屋の番頭・忠助は、古い知り合いのお米に会う。彼女の夫・友蔵は盗賊に殺されており、口封じのためにお米がさらに襲撃されることを恐れた忠助は、杢之助らと協力し、彼女の救出作戦を決行する!作戦は成功したかに思われたが、両国広小路に現れた、木彫りの鵜の見世物を扱う芸人の一座が、杢之助の守る町内に、怪しい目を光らせ始めて…。
松尾芭蕉の一番弟子ながら、一門に馴染めない俳諧師・宝井其角と、豪放磊落な絵師・多賀朝湖(後の英一蝶)。二人は不思議と馬が合った。ある夜、吉原で、彼らは二人の太夫に呼び出される。屏風に描かれた犬が動き、それを見た遊女が次々と姿を消したという。謎解きを頼まれた二人は女たちを救うべく奔走するが…。江戸の人々の生き様、哀切を描く傑作時代小説!
元南町奉行所の定町廻り同心で、いまは船頭となった沢村伝次郎。同心時代の髪結いが骸となって見つかった。その下手人探しを始めるが、一方、千草が懇意にしていた子供、半助が消息を絶った。孫を心配する祖父の八百蔵に代わり半助探しにも奔走する伝次郎。そして、二つの事件が繋がった時、真相が明らかになる。江戸情緒と人情を深く描いた傑作シリーズ第十八弾。
本書の中で心屋が紹介している手法は、世にいうカウンセリングの手法から逸脱したものかもしれません。実際、心屋自身がさまざまな手法を学び、体験する中で大きな変化を遂げてきました。そして、その中で最後に残った心の中の「核」が「怒り」でした。この「怒り」を解放できないかと考えたのですー。人気カウンセラーの名著、待望の文庫化。
亡くなった父が経営していたオークションハウスは、美術や工芸品の鑑定を学んできたキャサリンにとって宝物だ。父はこの店の経営権を兄とキャサリンの共同にすると遺言に残したが、彼女には条件がつけられていた。それは結婚しなければ経営に携わることができないというものだ。父なきあとオークションハウスの切り盛りに力を尽くしてきたキャサリンだが、政治家志望の兄は売上を横領しているうえに、店を売却しようとしている。また、自分が政界入りするための足がかりとなるように、彼女を強引に政略結婚させようとしていた。早く結婚して経営権を持たなくてはとあせるキャサリンは、危険な実力者ニックに近付き、便宜上の結婚をしてほしいと申し入れる。単なる取引のはずだった二人の始まりは、やがて大きな情熱のうねりとなり…
ニートだったため、父に辺境村へ飛ばされてしまった主人公。だが、その村は貧しい上、とにかくメシが不味かった!それは困ると、屋敷で入手した「召喚の書」で、不思議な力を持つモンスター娘達を召喚し、村の改革を決意する。「みんなで美味しいものをいっぱい食べたい!」井戸の再生、土壌改革に害獣駆除…困った時は、彼女らの力を借りつつ、一からのごはん作りに励むが!?メシマズから始まる開拓スローライフ、ここに開幕!
以前、救済し損ねた世界を再び救うことになった勇者・聖哉。だが、そこは荒れ果て、ウルトラハードーモブ敵が他世界の四天王級な世界になっていた。そんな中、聖哉は呪いを受け、向こう見ずな勇者になってしまった!どうにか呪いを解いたはずの聖哉は『魔法戦士』から『愉快な笛吹き』に転職してーなんと、そのまま、死闘の末倒した戦帝級の中ボスが待ち構える敵陣に乗り込もうとする!そこへ魔王すら凌ぐ攻撃力のラスボス級の敵まで現れて!?
異世界転生したユキは、気付くとダンジョンの魔王になっていた。「今度は自由に生きる!」と決意した直後、覇龍と遭遇!戦闘…にはならず、何故かユキの出すお菓子の虜になりそのまま居候に!?さらに、次々と人外娘を拾い…。チートな強さで人外娘達を助けたり、超便利なカタログ通販(?)でダンジョンに凶悪な罠を仕掛けたり、日本の玩具で遊んでみたりとやりたい放題!自分の自由と人外娘達の平和のために、快適&最凶ダンジョン造りを目指す!!
元社畜のアリヒトが転生先で就いたのは、正体不明の職業『後衛』。だがそれは、攻撃&防御支援、回復もこなせる万能の職業だった!そんなアリヒトの元には、転生前の美人上司(年下)、ミステリアスな亜人の傭兵少女、そしてワケありの高レベル美少女剣士と個性的な女性メンバーが次々と集いはじめる。さらに『後衛』には、相手の後ろにいるだけで好感度を上昇させる能力があることが判明しー!?最強の見守り系支援職の冒険譚、開幕!
擬神格を1つ手に入れ、神々に奪われた力を取り戻しつつあるタイシ。駄神が具現化して襲って(?)きたりしながらも、さらに別の擬神格を入手して完全復活を果たす!だが、嫁達の元に帰るためには、敵の神々への対抗策として他の神を味方につける必要があった。しかし、味方候補は頑固な鍛冶神や、バトルジャンキーの戦神!?タイシはそれぞれの神が課す試練に挑むことになりー。29歳独身は、異世界で自由に生きるため奔走する!
転生してからの15年間、この生は罰の続きと、自分を戒めていた。けれど、シャーリーとして死を意識し、思い知る。私は、彼が好き。カイドと生きたいとー願ってしまった。“お嬢様”の婚約者の転生者だったティムと、ダリヒ領主・ジョブリンの陰謀で、毒殺されたはずの狼領主・カイドは生きていた。前世の記憶を持ち今世を生きる意味にもがくティムは、カイドの前でシャーリーもろとも濁流に身を投げ…!?前世からの“偽りの恋”。誰もがその真実に向き合う物語。
父母祖父母の思い出、敗戦後の生活困窮と編集記者稼業、小説家としての出発、常に身近だった病、性の探究、成長期のジャーナリズムにおける活躍と葛藤、「第三の新人」を筆頭とする多彩な交友ー自ら構成したインタビューと対談により文学創造の深淵と作家生活が浮き彫りになる。初の文庫化。
新興住宅地の夏祭の会場からきもだめしをするうちに十歳の少年と少女が深い森に迷いこんでいた。少年と知り合いの老婆は森をさまよっている。さらに少年の母親と少女の父親も…。ひと晩だけの遭難。暗い森で浮かびあがったそれぞれの人生。愛に不器用な人たちを描くおとぎ話のような文学作品。小幡彩貴のイラスト21点掲載!
ナイトクラブでウエイトレスをしていたダーシーは高名なイタリア富豪レンツォ・サバティーニに見初められ、抗うすべもなく純潔を奪われて彼の秘密の愛人になった。無上の喜び以外は与えられない、ベッドの上だけの逢瀬ー切なさに別れを決意した彼女を、レンツォは別荘へ招待する。ふたりは美しいトスカーナの地で恋人同士のように過ごすが、目もくらむほどの幸福の果てにダーシーは無残に捨てられる。私のような女には、彼に愛される価値なんてない…。彼女は静かに姿を消した。傷つき疲れて、小さな命を育みながら。