2017年12月21日発売
ときは『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』から遡ること数年。新共和国はリーダーシップを欠き、対立する2大政党ーセントリスト党とポピュリスト党の政争が繰り広げられるばかりで銀河の諸問題を解決できない状態だった。そんななか、レイア・オーガナ議員とランソム・カスタルフォ議員は政党の枠を超え、ある犯罪カルテルの実態調査のため協力する。やがて彼らが目にしたのは、謎の大規模な軍組織だった。
元老院を狙った爆破テロ事件に巻き込まれたレイアは、カスタルフォとともにテロの首謀者と犯罪カルテルの後ろ盾の存在を探る。一方で新共和国の新たなリーダーを選ぶ選挙戦が始まり、レイアも立候補することに。最有力候補とみなされたレイアだが、彼女がダース・ベイダーの娘であることを証明する養父ベイル・オーガナの音声が見つかり、告発される。銀河中から敵視され失意のレイア。そのとき、夫であるハン・ソロはー?
晩秋の九月。雁野直春が師匠を務める「薫風堂」に血相を変えて駆け込む者がいた。男は、直春が通う沼田民斎の剣術道場に道場破りが現れたことを伝えに来たのだ。平塚富三郎なる剣客を、その場の機転で退けた直春。だが、その場を見ていた教え子により、直春の武勇伝の噂は、意外な拡がりを見せるのだった。そんなある日、「薫風堂」に馴染んだばかりの儀助が、平塚に捕らえられたとの報が。直春は、決死の覚悟で剣客に立ち向かう。
明治維新そのものが持つ思想と制度の欠陥に根本原因があるのではないかー1932年、イェール大学で歴史学を研究する朝河貫一は、日露戦争後から軍国主義に傾倒していく日本を憂えていた。そのとき、亡父から託された柳行李を思い出す。中に入っていたのは、二本松藩士として戊辰戦争を戦った父が残した手記だった。貫一はそれをもとに、破滅への道を転げ落ちていく日本の病根を見出そうとする。明治維新の闇に迫った歴史小説。
1937年、22歳の柴田彰は円谷英二の下で日独合作映画『新しき土』の特殊撮影を担当し見事に完成させた。その技術に目をつけたのがナチス宣伝大臣ゲッベルス。映画による人心の掌握と統制を進める彼は、柴田をベルリンに招聘し、タイタニック号の沈没シーン制作を命じる。環境の違いから撮影は苦戦。妻子を想う柴田だったが、ベルリンは戦火に…。意外すぎる歴史秘話に基づく、一気読みと感動必至の傑作エンタメ小説。
「あんたは社会にとって、なんの役にも立ってない子」そう言われて育った羽猫家長男の山吹。だけど彼が大人になり、みんなの“嘘”が解かれたとき、本当の家族の姿が見えてくる。今大注目の作家寺地はるなが描く、ちょっと変わった家族小説。これは、それぞれが破綻した嘘をつき続けた家族の、素敵な物語ー。
「われわれが答えを見出さない限り、嘉手納も普天間も全滅する」ハワイで中国の反抗作戦を潰したアメリカ軍だが、ここにきて予想もしていない敵に苦しめられた。それは、雲霞の如き数で押し寄せる数百機の無人攻撃機だ。ロシアが知恵を貸し、中国国内で安価かつ無数に製造できるこのドローンが標的にしたのは、沖縄ー。この攻撃が成功した場合、極東のロジや米軍基地が壊滅し、日米はこの戦争で敗北する。電磁パルス攻撃も効かないこの敵の群れに、日米はどう立ち向かうのか?緊迫のシリーズ第七弾!
連合艦隊はマーシャル諸島を放棄し、トラック環礁へ後退。空母「加賀」「瑞鳳」を失う痛手を負うが、米国との戦力差を埋める時間を稼ぐという作戦目的を達成した。一方、欧州戦線ではソ連の崩壊が間近に迫る。しかし、ソ連領における利害関係をめぐり、四国同盟に不協和音が生じる。ユーラシア大陸が混沌に包まれるなか、米・英の大艦隊が日本の最重要拠点となったトラックに来襲。皇国の命運は、旧式戦艦である「伊勢」「山城」の二隻に託されたー。シリーズはいよいよ佳境へ!