2017年6月16日発売
ここは、超能力が事業認定された日本。いまや超能力関連の科学技術は国家レベルの重大機密情報となっている。そんななか、最先端の技術開発に携わっている人物が行方不明に。本人の意志なのか、はたまた海外の産業スパイによる拉致なのか。「面倒くさい」が口癖の一級超能力師・増山圭太郎が調査を開始すると、所員や家族に魔の手が迫る…。
ゴブリンに加え、コボルトたちもシアナ計画に引き込むことに成功したネフェルティマ。兄のラルフリードと王太子ヴィルヘルトとともに次に訪れたのは、魔物の目撃情報が増えているジグ村。三人は目撃情報が寄せられた海に向かったが、それぞれが目にした魔物の姿かたちが違っていて!?大人気、異世界もふなでファンタジー待望の第三弾!!書き下ろし番外編『森鬼、初めてのサファリパァーク♪』を収録!!
ダリオ・ディ・シオーネは自他ともに認める仕事人間だ。その彼が仕事を離れてマウイ島を訪れたのは、祖父のためだった。家宝のイヤリングを取り戻せば、病床の祖父も安堵するはず。ところが交渉相手として現れたのは、あろうことか別居中の妻、アナイスだった。一方、アナイスも動揺を隠しきれなかった。6年前、ダリオは彼女の浮気を疑い、家を出ていった。濡れ衣を着せられても、いまだ彼への想いは変わらない。ダリオは驚くかしら?あなたには息子がいるのよと告げたら…。
ついさっき出会ったばかりの男性とイタリアへ?妹の付き添いを住み込みでやらないかというダニーロの申し出に、テスは耳を疑った。ロンドンで小学校教師をしているテスは、顔見知りの男からの度重なるストーカー行為に悩まされていた。今日は夜道でその男に拉致されそうになっていたところを、偶然通りかかったダニーロが危機一髪で助けてくれたのだった。夏休みに外国へ避難するのは、最良の方法には思えるけれど…。迷った末、テスはトスカーナ地方にあるダニーロの屋敷を訪れた。愛を拒む大富豪に身も心も捧げることになるとは夢にも思わずに。
日々厳しい訓練を積む18歳のバレリーナ、アーニャの前に、初恋の人ローマンが現れた。燃えあがる情熱に身を任せ、純潔を捧げた彼女は、翌朝彼の姿がないことに気づいて絶望する。14年後、今やプリマとなったアーニャは、楽屋を訪ねて来たゴージャスな実業家の正体に気づいて固まった。ローマン!今ごろ私に何の用があるの?だが、冷たい態度とは裏腹にアーニャの心は乱れていた。ローマンが纏う、かつてはなかった秘密の匂いに煽られて。
病院で働くティナは、姉とその3人の幼子と暮らしている。姉は浮気性の夫に金品を持ち出されたうえに借金まで背負わされ、産後鬱を患っているので、ティナが支えなければならなかった。とはいえ、彼女自身も学費を返済中で生活に困窮しているため、子守りも雇えずやむなく生後5週間の姪を職場へ連れていった。すると、ハンサムで優秀と評判の産科医ジョックに見咎められ、未婚の母であることを隠して不正に職を得たといわれなき非難を浴びる。あまりに一方的な言葉に、怒りと悲しみに打ち震えたティナは、彼の頬に平手打ちをくらわせ、その場で仕事を辞めてしまうが…。
パーティ会場で、シャンパンのグラスを手に近づいてくる長身の男性からデジは目が離せなかった。なんてゴージャスな人なのかしら。たくましく広い肩、魅力的な笑みをたたえたセクシーな口もと。危険な光を放つエメラルド色の瞳に見つめられ、心臓が激しく打ちだす。ニックと名乗った彼にダンスに誘われ、気づくとデジは唇を奪われていた。そして抗い難い衝動に突き動かされるまま、ニックと一夜を共にするが、情熱のあまりの激しさに怖くなり、翌朝早く彼の屋敷を逃げ出した。もう二度とニックとは会わず、思い出だけを胸に生きていくつもりで。やがて妊娠に気づいたデジは彼が億万長者のニック・デュランドだと知る。彼に知られてはならない。あの夜、赤ちゃんを授かったことは…。
メラニーは、若き実業家ジャイルズ・ヘイヴァリルの養子、デイヴィッドのナニーに雇われた。デイヴィッドはメラニー自身が10代のとき未婚のまま産み、やむなく養子に出したが後悔し、一目会いたいと願っていた愛しいわが子。1年ほど前のジャイルズの離婚以来、息子は孤独な日々を送っていた。ジャイルズはメラニーがデイヴィッドの実の母親とは知る由もない。だがやがて、ジャイルズへの情熱的な愛が芽生えたとき、メラニーは自分の中の欲望に戸惑いをおぼえた。秘密を知られたら、わたしはデイヴィッドばかりかジャイルズも永遠に失ってしまうのだわ…。
タマラは15歳で両親を亡くしたあと、厳格な伯母に育てられた。そのせいで禁欲的な考え方が染みつき、恋とは無縁の人生を送る彼女が堅物の婚約者を選んだのも自然のなりゆきだった。そんなある日、タマラは休暇でひとりカリブの島を訪れた。「彼ってとってもセクシーだと思わない?」とささやく同じ観光客の婦人の声に顔を上げると、南国に似合わない黒ずくめの服装をした野性的な男性の姿が目にはいった。思わず、謎めいたその男性ザッカリーをむさぼるように見つめてしまい、タマラは激しい自己嫌悪をおぼえた。まさかその数日後、彼に身を捧げることになるとは夢にも思わず…。
4歳になる娘セアラを一人で育てるヘザーは、ある会社の宣伝部長との約束に遅れてしまい、代わりに運よく社長と会えることになった。その社長がライアン・ジェイムソンとは思いもよらなかったー4年半前、あれほど愛しながら妊娠を告げないまま別れた人。もう二度とライアンには会いたくなかったのに。でも、私の企画が採用されれば、また顔を合わせることになる。時間に遅れた理由を話したら、彼はなんと言うだろう?
母亡きあと、サリーは横暴な父との暮らしに耐えてきた。異様に厳重な警備に囲まれた黄金の鳥篭のような生活の中で、唯一の心の支えは、彼女の身辺を守る元FBIのポールだった。いつしかサリーはたくましい年上の彼に惹かれ、熱い想いをぶつけた。だが、ポールは彼女に甘いキスを浴びせておきながら、さよならも告げずに、ある日忽然と姿を消してしまった。ショックと悲しみに沈むサリーに追いうちをかけるように、彼には妻子がいると父から聞かされ、彼女は打ちのめされた。それからずっと、サリーの心は死んだままだったー3年後、あの日と変わらぬ魅力的な彼の姿をふたたび目にするまで。
病院のベッドで昏睡状態から目覚めたジェニーは、医師や看護師から“イザベラ”と呼ばれて困惑する。ジェニーは友人イザベラと車に同乗し、事故に遭った。どうやら警察は、不幸にも亡くなった友人とジェニーを取り違えてしまったらしい。するとそこへ、イザベラのいとこを名乗る、イタリア大財閥の御曹司ダンテが現れた。余命僅かな祖父に会ってほしいという。耐えきれなくなったジェニーは人違いだと告白するが、ダンテは顔色一つ変えず、冷淡にこう言い放った。「刑務所に入りたくなければ、イザベラとして一緒に来るんだ」。