2017年6月21日発売
汗も涙も笑いも本物だ 本年度青春小説の大本命!視覚障害のある、さちの伴走者となり、盲人マラソンに挑むことになった亮磨。クソみたいな夢も、ブラックバイトの日々も、二人で走ればどうでもよくなってくるーー。でも、僕は彼女に嘘をついている。本当は隣を走る資格なんてないんだ。『白球アフロ』でファンを増やす小説現代長編新人賞出身の新鋭が放つ、ド直球の勝負球! 汗も涙も笑いも本物だ 本年度青春小説の大本命! 視覚障害のある、さちの伴走者となり、盲人マラソンに挑むことになった亮磨。 クソみたいな夢も、ブラックバイトの日々も、二人で走ればどうでもよくなってくるーー。 でも、僕は彼女に嘘をついている。本当は隣を走る資格なんてないんだ。 『白球アフロ』でファンを増やす小説現代長編新人賞出身の新鋭が放つ、ド直球の勝負作! プロローグ 白い杖 赤いロープ 黄色いアロハ 黒いマフラー 透明な風 エピローグ
ちょっぴり怖い、だからおもしろい。 これぞエンタメ!! 前代未聞の「ミステリー短編バトンつなぎ」 「宮辻薬東宮」(みやつじやくとうぐう) 宮部みゆきさんお書き下ろし短編を辻村深月さんが読み、短編を書き下ろす。その辻村さんの短編を薬丸岳さんが読み、書き下ろし……今をときめく超人気作家たちが2年の歳月をかけて“つないだ”ミステリーアンソロジー。 「人・で・なし」(宮部みゆき) 「ママ・はは」(辻村深月) 「わたし・わたし」(薬丸岳) 「スマホが・ほ・し・い」(東山彰良) 「夢・を・殺す」(宮内悠介)
二等航海士として海へ。バートレット・アカデミー(航海術専門学校)を首席で卒業した万次郎。故郷や仲間に思いを寄せながら、1846年5月、ニューベッドフォードから出航。アフリカからアジアへと、緑したたる未知の大陸へと漕ぎ出でる。
私の誕生日の前日、おじいちゃんは危篤に陥った。肌身離さず持っていた写真は、私の生まれた日に撮影された心霊写真めいたものだった。しかも「五色の雨の降る朝に」という謎の書き込みが。かわいがられた記憶はないけれど、写真に込められたおじいちゃんの想いを知りたくて、雨の日にしか登校していない雨月先輩に相談を持ちかける。これは私が雨を好きになるまでの物語。 一話 五色の雨の降る朝に 間章 雨工 二話 七夕に乞う洒涙雨 間章 暗雨 三話 雨夜の月にさよならを
その滝に近づいたら死ぬーー。クライマーが山深い滝で事故死した。その死体は顔面を抉り取られて、凄惨な肉塊と化していた。広告代理店勤務の高沢春菜は、付近の登山道の整備中、事故現場に遭遇。地図にない滝に関する奇妙な怪談を耳にする。 地図にない滝から流れてくるのは、人間の顔ーー。 『ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』の著者が描く、泣ける怪異譚第二集。 その滝に近づいたら死ぬーー。クライマーが山深い滝で事故死した。その死体は顔面を抉り取られて、凄惨な肉塊と化していた。広告代理店勤務の高沢春菜は、付近の登山道の整備中、事故現場に遭遇。地図にない滝に関する奇妙な怪談を耳にする。 プロローグ 其の一 姨捨山登山道整備事業 其の二 首洗い滝因縁譚 其の三 大宝寺三重塔普請のこと 其の四 眞白滝洞観音霊験記 其の五 白絹一反・紅一匁 エピローグ
オーロラ。北極基地に設置され、基地の閉鎖後、忘れさられたスーパ・コンピュータ。彼女は海底五千メートルで稼働し続けた。データを集積し、思考を重ね、そしていまジレンマに陥っていた。 放置しておけば暴走の可能性もあるとして、オーロラの停止を依頼されるハギリだが、オーロラとは接触することも出来ない。 孤独な人工知能が描く夢とは。知性が涵養する萌芽の物語。 オーロラ。北極基地に設置され、基地の閉鎖後、忘れさられたスーパ・コンピュータ。彼女は海底五千メートルで稼働し続けた。データを集積し、思考を重ね、そしていまジレンマに陥っていた。 放置しておけば暴走の可能性もあるとして、オーロラの停止を依頼されるハギリだが、オーロラとは接触することも出来ない。 孤独な人工知能が描く夢とは。知性が涵養する萌芽の物語。 プロローグ 第1章 赤い光 Red light 第2章 青い光 Blue light 第3章 白い光 White light 第4章 黒い光 Black light エピローグ
黒い噂の絶えない名家に生まれたがゆえに、命を狙われ続ける運命を背負った孤高の少年・海堂凜。そして彼をあらゆる危機から救い出し守り抜く使命を担うボディガードの永瀬。黒幕である凜の祖父・海堂右近が昏睡状態に陥ってから数ヶ月が経ったある日、右近が何者かによって攫われた。一体誰が、なんのために。再び凜に危険がふりかかる・・・・・・。 プロローグ 第一章 不吉な知らせは朝もやの中で 第二章 第二のボディガード 第三章 限界を超えた男 第四章 不愉快な再会 第五章 知りすぎた男 第六章 葬列は盛大に エピローグ あとがき
いくつもの仕事をやり遂げ、山猫傭兵団の事務長として認められたウィラード。しかし王立大学院に戻るのは遠い未来の話で、先の任務の影響は隣国パンジャリーを二分する事態にまで発展していた。そして、かつて命を救ったプロンダート殿下の配下、リリアレットが貝殻亭を訪れてきた。「戦いはすぐそこに迫っている」。軍資金とともに、山猫傭兵団には王太子陣営への参陣とビムラの傭兵の取りまとめが要請される。団長の安請け合いから丸投げされた仕事をこなし、ようやく漕ぎつけた出発前の壮行会。用意されたご馳走に沸き立つ団員たち。そこに侯爵家の三男坊を名乗る珍客、ディデューンが現れたー。
普段は仕事に追われ、余裕のない日々を送る、三十男。仕事も一段落し、久しぶりの連休に、特別な趣味ー道楽を見つけようとする。「例えば、旅なんていいよな」。その願いが通じたかのように、男は帰宅途中、地球と異なる世界に迷い込んでしまう。そこは、レベル、魔法、スキルといった特殊なルールが存在する、不思議な世界。そこで男は、労せずして大きな力を手に入れてしまう。素晴らしい力を得た男は迷わず、道楽を探す旅に出るのだった。
箱館戦争で敗残兵となり、深手を負った元幕府遊撃隊士の奥平八郎太は、実の兄・喜一郎と膝を撃たれ重傷の本多佐吉とともに、蝦夷地の深い森へと落ち延びる。犬死しても意味はないと、兄を一人逃がした八郎太であったが、残された瀕死の二人を待っていたものは人外の脅威だった。意識を失っていた八郎太が、再び目を覚ましたとき、そこにあったのは口元から顎にかけて真っ赤に血で染めた漆黒の大ヒグマであったー
幻妖メルヘン集ーー宮沢賢治、小川未明、牧野信一、坂口安吾を収録。ノスタルジーと夢魔を宿す遥かなるメルヘン群全59編。ある日一郎君のところに届いたふしぎな手紙「どんぐりと山猫」。金色の輪の少年が導く死の世界「金の輪」。不条理なリンチの慣わしがある奇妙奇天烈な村の物語「鬼涙村」。憎むべき論敵・蛸博士への復讐がたくらまれるナンセンス・ストーリー「風博士」他。 宮沢賢治 別役実編 どんぐりと山猫 セロ弾きのゴーシュ 双子の星 オツベルと象 よだかの星 なめとこ山の熊 やまなし 月夜のでんしんばしら タネリはたしかにいちにち噛んでゐたやうだった インドラの網 毒蛾 雪渡り 鹿踊りのはじまり ざしき童子のはなし 銀河鉄道の夜 解説 賢治宇宙への旅 小川未明 池内紀編 黒い旗物語 眠い町 薬売り 赤いろうそくと人魚 金の輪 港に着いた黒んぼ 野ばら 子供の時分の話 牛女 殿さまの茶わん 大きなかに 酔っぱらい星 火を点ず 月夜と眼鏡 ある夜の星たちの話 三つのかぎ 海と太陽 あかい雲 闇 月とあざらし びんの中の世界 白い門のある家 はまねこ 初夏の空で笑う女 戦争 薔薇と巫女 解説 ことばは沈黙に、光は闇に 牧野信一 種村季弘編 繰舟で往く家 風媒結婚 夜の奇蹟 痴酔記 吊籠と月光と 淡雪 月あかり 鬼涙村 風流旅行 バラルダ物語 解説 ピュグマリオンふたたび 坂口安吾 富士川義之編 風博士 桜の森の満開の下 風と光と二十の私と 木枯の酒倉から 狂人遺書 私は海をだきしめていたい 紫大納言 夜長姫と耳男 解説 「ふるさと」幻想
明日を信じ、悩み、もがき、苦しみ、幕末という激動期を、疾風のごとく駆け抜け、二十七歳という若さで天命をまっとうした、幕末の風雲児・高杉晋作の短くも波瀾に満ちた生涯を活写したノンフィクション小説。
「自分がだれか絶対に忘れるな!」父が最期に残した言葉と、その死の真相を知ったカイラ。失った記憶を完全に取り戻すため、反政府組織に連れ去られる前に暮らしていたケズウィックへと赴く。しかし、実の母・ステラから明かされた出生の秘密に煩悶する。やがて、平和なはずのこの地にもローダーズの脅威が迫り…。彼らの非道な政策の決定的証拠を掴んだカイラは、地下で抵抗運動を行なうMIAのエイダンの元へ合流する。再会、そして裏切りー証拠映像を公にする、命懸けの作戦は成功するのか。カイラが下した最後の決断とは?3部作圧巻のクライマックス!
ある朝いつものように登校すると、僕の机の上には分解されたたて笛が。しかも、一部品だけ持ち去られている。--いま五年三組で連続して起きている消失事件。不可解なことに“なくなっても誰も困らないもの”ばかりが狙われているのだ。四番目の被害者(?)となった僕は、真相を探るべく龍之介くんと二人で調査を始める。小学校を舞台に、謎解きの愉しさに満ちた正統派本格推理。解説=川出正樹
未練を残して死んだ者は鬼となり、水源を涸らし村を滅ぼすー。鬼の未練の原因を突き止めて解消し、常世に送れるのは、八尾一族の「烏目役」と「水守」ただ二人のみ。大正12年、H帝国大学に通う八尾清次郎に、烏目役の従敬が死んだと報せが届いた。新たな烏目役として村を訪ねた清次郎。そこで出会った美しい水守と、過酷な運命に晒される清次郎を描く、深愛に満ちた連作集。
グウィネズの王マーズの甥にして後継ぎのグウィデオンは、恋煩いでやつれた末弟の思いを叶えるために、吟遊詩人に身をやつし、新しき民の治めるダヴェドの地から豚を盗んで、両国に戦を起こさせる。そして妹アリアンロドを騙して子を産ませ、自らの後継ぎとして育てた。人の心を読み、愛する甥のために花から麗しき乙女を創り出す。ウェールズ神話最大の英雄で神、グウィデオンの物語をもって、神話ファンタジイの金字塔は完結する。
時はワイマール共和国末期、空前の大量失業時代。 彼、ピネベルクは北ドイツの町で簿記係として働くホワイトカラーの23歳。彼女、「子羊ちゃん」ことエマは22歳。バルト海に面した町の労働者階級の家の娘。どこにでもいる、互いに夢中の若い二人。 予期せぬ彼女の妊娠で、なりゆきとはいえ、希望にみちて結婚し、新生活に入った二人だが、ピネベルクは理不尽な解雇にあい、夫婦は就職のつてをたどってナチス台頭前夜の首都ベルリンへーー。 さまざまに渦巻く駆け引き、幾多の障害、困難が次々に二人の前に立ちはだかる。 〈きっとうまくいくから。わたしたちはきっとうまくいくって、わたしはいつも信じてる。わたしたち、勤勉で、節約家でしょ。まっとうな人間で、おちびちゃんが生まれてくるのを望んで、喜んでいるーーそんなわたしたちが、うまくやっていけないはずないじゃない? そうじゃなきゃ、おかしいわよ!〉 ヒトラーの政権掌握前夜、明日をも知れぬ、数百万の名もなき人々=しがない民草を次々にのみこんでゆく貧困と孤独、絶望がピネベルクに襲いかかる。打ち砕かれ、転げ落ちようとする彼の前に灯された小さな、暖かい光とは……? 没後に出版され、近年にリバイバルヒットとなった『ベルリンに一人死す』の作者ハンス・ファラダの名を一気に世に知らしめた出世作にして、超ロングセラー、ついに公刊。
夏の日に出会ったサンタクロースと、彼が作った色とりどりの花冠のケーキー運命を変えるお菓子を、あなたにお届けします。博多の老舗和洋菓子屋「お気に召すまま」は、今日も店主・荘介と接客兼“試食係”のアルバイト・久美の二人で営業中。ある日、店の先代で荘界の祖父が遺した1冊のレシピノートが見つかる。ノートにはある秘密が隠されていて…?過去から現代へと受け継がれる、心温まるお菓子のストーリー。
大学を卒業し、就職することなく何となくラノベ作家になった久太と、マンガ家になった漆は、久太の母・涼花と3人で奇妙な“同居”生活を送っている。二人は高校からの同級生だが、恋人同士ではなく、よくある男女間の親友ともまた違った関係だった。彼らを結びつけているのは、高校生の冬に起きたある事件だったーー。筆者の処女作で泣けると評判だった『サムウェア・ノットヒア』に連なる物語だが、完全に独立した作品として、あなたに喪失と再生の物語を捧げる。