2017年発売
学生?教師?ヤクザ?カメラマン?警察官?…日本社会に“浸透”した北の工作員が動き出したー。切り札は、北のエリート工作員の“血”の秘密ー。警察組織に裏切られた外事二課の元エース。追い詰められた公安警察・最後の狂犬。
帰宅途中に“魔王”を名乗る男に襲われた千夜が助かる手段はただひとつ。「面白い話をすれば殺さないでやる」元声優の意地にかけて語り始めたのは、姉・一夜がかつて作ったおとぎ話。だが“お話”は思いもよらぬ悪意を帯びて暴走し、姉妹の過去を甦らせる。アラビアン・ナイト×モダン・ホラー!
饒舌に隠された沈黙の謎 死の床で神父の脳裏に去来する青春の日々、文学の師との出会い、動乱の祖国チリ、軍政下の記憶……作家の死の3年前に刊行された、後期を代表する中篇小説。 語り手はチリ人の神父セバスティアン・ウルティア=ラクロワ。カトリックの一派オプス・デイに属し、詩人で文芸評論家でもある神父は、信仰心に篤く、心穏やかな日々を送っていた。ある日、突然「老いた若者」がやってきて、サンティアゴの家のドアをノックするまでは…… 「老いた若者」はウルティア=ラクロワにしか見えない存在らしく、かつての神父の「沈黙」を盛んに責め立て、罵倒する。ウルティア=ラクロワは自らの言葉にも、沈黙にも責任があると応じ、残された力を振り絞って必死の弁明を試みる。 熱に浮かされた神父の、ときに幻覚も入り交じる独白を通じて、祖国チリが辿った苦難の歴史が浮かび上がる。実在した文芸評論家に想を得た人物フェアウェル、ノーベル賞詩人パブロ・ネルーダらが登場、クーデターを率いた独裁者ピノチェト将軍と対面する戦慄の場面もあり、二度と戻ることのなかった祖国チリに寄せる作家のアンビバレントな思いが読者の胸に突き刺さる。
予期せぬ方向へ向かった二つの事件が、落語のちょっとした一言から結びついて「合点」した表題作、見知らぬ人からの遺産話から広がる「とんでもない」結びまで、ミステリ度増し増しの中編二話を収録。本格落語シリーズ書き下ろし最新刊。
日本探偵小説史上に燦然と輝く大作の「新青年」連載版を初めて単行本化!「新青年の顔」として知られた松野一夫による初出時の挿絵もすべて収録!2000項目に及ぶ語註により、衒学趣味【ルビ:ペダントリー】に彩られた全貌を精緻に読み解く!世田谷文学館所蔵の虫太郎自身の手稿と雑誌掲載時の異同も綿密に調査!“黒死館”の高楼の全容解明に挑む、ミステリマニア驚愕の一冊! 本書は『黒死館殺人事件』の初出誌「新青年」を底本とし、世田谷区立世田谷文学館所蔵の小栗虫太郎自身の手稿と照合した上で校訂、註釈を加えたものである。『黒死館殺人事件』は本書発行以前より、多くの出版社から若干の異同を含みつつ刊行されてきたが、基本的には新潮社版を、唯一の著者本人の校訂を経た底本としてきたと言ってよい。そしてこれまでも、有為の先人によって、本文の検討作業が行われてきたが、著者の早逝や戦後の混乱もあって、手稿の存在が明らかにされない状態での、不十分な作業となってきたことはやむを得なかった。 筆者は一九七〇年以降「黒死館語彙」の蒐集調査を続けてきたが、故・松山俊太郎氏の慫慂を請け、一九七六年、教養文庫版『黒死館殺人事件』の校訂に協力させて頂いた。その編集方針は、初めて「新青年」版との本文校訂を行った上で、正確を期すということであった。しかしながら、その際も多くの問題点を著者の誤謬、捏造として処理せざるを得なかった。筆者は教養文庫版刊行以降も、黒死館の諸相について調査を続けてきたが、そうした疑問点を残したまま現在に至った。幸いにもその後、手稿旧蔵者が判明し、世田谷文学館が入手したため公開閲覧が可能となり、今回の企画が成立した。山口雄也「解題」より
思い出すことで、見出され、つながっていくもの。注目の芥川賞作家、初めての長篇小説。風呂トイレつき、駅から徒歩5分で家賃3万円。古アパート「かたばみ荘」では、出るときに次の入居者を自分で探してくることになっていた。部屋を引き継いだ住人がある日失踪して……。人々の記憶と語りで綴られていく16年間の物語。 思い出すことで、見出され、つながっていくもの。 注目の芥川賞作家、初めての長篇小説。 風呂トイレつき、駅から徒歩5分で家賃3万円。古アパート「かたばみ荘」では、出るときに次の入居者を自分で探してくることになっていた。部屋を引き継いだ住人がある日失踪して……。人々の記憶と語りで綴られていく16年間の物語。
ど田舎育ちの世界最強都会も魔王のダンジョンも楽しむ!人外魔窟のド田舎で育った自称凡人な青年クロノは、都会の魔王城で学生生活を楽しんでいた。超難易度のダンジョンからお宝を見つけて欲しいという依頼が来ても楽勝でクリアし、クラスメイトとも友情を更に深めて、クロノの生活は益々充実していく。そんなある日、事故で隷属化してしまった吸血鬼の姫の父親が、魔王城に来ることになる。娘を愛しすぎている吸血鬼の王との大バトルになる可能性が浮上してー!?「あ、でも。クロノさんとお父様が戦っても恐らくクロノさんが勝つと思われますが…」「うん。まあ、クロノだもんね。魔王の私から見ても、大丈夫な気がしてるよ」「いや、俺は王様と戦う気とか無いんだけどな!?」仲間も増えてどんどん賑やかになっていく、自称平凡な英雄の、最強無敵なファンタジーライフ、第二弾!
読書メーター読みたい本ランキング第1位。驚愕のどんでん返し手術室での不可解な死。次々と殺される教授選の候補者たち。事件に秘められたある想いとは……。慟哭の医療ミステリー。純正会医科大学附属病院の教授選の候補だった冴木真也准教授が、手術中に不可解な死を遂げた。彼と教授の座を争っていた医師もまた、暴漢に襲われ殺害される。二つの死の がりとは。大学を探っていた探偵が遺した謎の言葉の意味は。父・真也の死に疑問を感じた裕也は、同じ医師として調査を始めるが……。「完全犯罪」に潜む医師の苦悩を描く、慟哭の医療ミステリー。『ブラッドライン』改題。
12年前の落馬事故ーー父の死の真相を知るため、騎手になったーー。父子の絆に感涙必至の長編ミステリ。十二年前の落馬事故──。その真相を知るために、息子・和輝も騎手となり、かつての父の好敵手で、不動のトップ騎手・平賀と同じ廐舎に入った。父は、本当は平賀に殺されたのではないか……。新人競馬担当記者・仁美とともに事故の謎を追う中で、平賀のある秘密に気づいた和輝は、自らの身にも迫る危険を感じ取る。亡き父と息子の絆に涙する、長編ミステリ。『サイレントステップ』改題。
前田家の参勤交代は四千人の大移動。五代藩主前田綱紀は禁を破る数の鉄砲隊の同道を突如命じた。関所通過には公儀の許可証が要る。隊列は既に藩邸を発った。迫る時間の中、漸く吉宗決済の許可証が下りた。予め先々の宿場で待ち受けていた浅田屋の飛脚たちは参勤隊列を目指して文書を繋いでいく。艱難辛苦を極める難事に命を懸ける飛脚たち。使命を遂行する男の意気地に心打たれる傑作時代長編。
あっちもこっちも不完全。そんなあなたが愛おしい。傷んだ心に効く8つのエール! 短編の名手の本領発揮! 幸せなはずの新婚生活で摂食障害がぶり返した。原因不明の病に、たった一人で向き合う直子を照らすのは(表題作)。DV男から幼い娘を守るため、平凡な母親がボクサーに。生きる力湧き上る大人のスポ根小説(「ヒット・アンド・アウェイ」)。短編小説の名手が、ありふれた日常に訪れる奇跡のような一瞬を描く。名付けようのない苦しみを抱えた現代人の心を解き放つ、花も実もある 8 つのエール。
『MASTERキートン』を手がけた漫画界のカリスマが描く、ノンストップミステリ! 邪馬台国最大の謎、封印された誘拐事件。創作中に姿を消したホラーの鬼才を捜してほしい。その依頼が全ての始まりだった。邪馬台国最大の謎に挑み、最後の“女帝”漫画家を復活させる。映画マニアの少年を救い、忌まわしき過去の事件を陽光のもとに──。傍若無人にして博覧強記、編集者醍醐真司が迫りくる難題を知識と推理で怒濤のように解決してゆく。漫画界のカリスマにしか描けない、唯一無二のミステリ。『黄泉眠る森』改題。
秀吉軍15万VS籠城方3千。戦国最大の「奥州仕置き」に迫る歴史長編。小田原の北条氏を滅ぼし、天下統一の総仕上げとして奥州北端の九戸城を囲んだ秀吉軍。その兵力はなんと15万。わずか 3 千の城兵を相手に何故かほどの大軍を擁するのか。その真意に気づいた城主九戸政実は、秀吉軍の謀略を逆手に取り罠をしかける。あとは雪深い冬を待つのみーー。跳梁する間者、飛び交う密書、疑心暗鬼、そして裏切り。戦国最後にして最大の謀略「奥州仕置き」を描く歴史長編。
どこまでも飛んで行ける。想像力の翼があればー。23世紀初頭、一人の研究者があるマシーンを発明した。それは人類の“願い”を叶えてくれる、神のような装置だった。彼の孫・ワタルはマシーンの試運転のために自分の願いを口にしたが…。文明とは、私たちの犯した過ちなのか。未来は閉ざされてしまうのか。爆笑問題・太田がいちばん描きたかった世界がここにある。類稀なる長編小説!
刀の目利きと研ぎで生計を助け、腕が立つが出世には無関心の下級旗本・関口平九郎。世間の噂に敏感な、お調子者の質屋の若旦那・万寿屋卯之吉。世間を冷めた眼で見る、はぐれ狼の同心・深尾左門。同じ常磐津の師匠のもとに通う、身分や生い立ち、暮らしも違う三人の男が、それぞれの立場、特技を生かし、江戸の市井で起こる事件を人情味あふれる方法で解決する、書き下ろし連作時代小説四編。
仏と呼ばれる元同心、その心には鬼も棲む。「慶次郎縁側日記」シリーズ全17作の魅力を一冊に! 自らの心に巣くう鬼をねじ伏せ、涙に暮れる弱き者らを情けで支える元腕利き同心・森口慶次郎。最愛の娘の死が与えた底知れぬ葛藤と哀しみを経て「仏の慶次郎」を生み出した記念碑的名編「その夜の雪」を始め、名作「峠」などシリ -ズ全十七作品から名うての読み手が傑作を精選。テレビドラマ版を彩った名優のインタビューや全作品解題も交え、この一冊で「慶次郎縁側日記」の世界に浸る特別編。
認知症 介護離職 孤独な世話。恋人もキャリアも失った。母のせいでーー。圧倒的な現実の果てに、ほのかな希望がにじむ共感の話題作! あなたは、そこまでして私の人生を邪魔したかったのーー。認知症の母を介護するために恋人と別れ、仕事のキャリアも諦めた直美。孤独死した父への悔恨に苛まれる頼子。糖尿病の母に腎臓を提供すべきか苦悩する慧子。老親の呪縛から逃れるすべもなく、周囲からも当てにされ、一人重い現実と格闘する我慢強い長女たち。その言葉にならない胸中と微かな希望を描き、圧倒的な共感を呼んだ傑作。
音楽の神(オルフェウス)が少年に舞い降りた。「アホジュン」は私達の想像を超えた、特別な世界に住んでいる。感動の青春小説。僕にしか、聞こえない音があるんだ。学校中にアホジュンと見下される少年ジュン。密かに作曲家を志す同級生トク。学校ではない、特別な世界で二人を げたのは、至上の音色を持つトクのギター〈エイプリル〉だった。穏やかな日々の最中降りかかる暴力。反発したトクは完璧な曲を書き、ジュンに歌わせることで雪辱を果たそうとするが……。眩い色彩、瑞々しい旋律。音楽に愛された二人の日々に胸焦がす、祝祭的青春小説。
嵐に閉された異人館で、「名残の会」と称する奇妙な宴が始まった。館の主は謎めいた絵を所蔵する氷神公一。招かれたのは画家に縁のある6人の男女ー。次々と殺されていく招待客たち。絵の下層には、なぜか死んだ者が描かれていた。縊られた姿もそのままに。絵は死を予言しているのか。絵画見立てデスゲームの真相とは。使用人探偵ツユリシズカの推理が冴える本格ミステリー。