2017年発売
列車の大量殺人事件につながっていた二人の若者が殺された。その裏には、謎めいた女の姿が見え隠れする。ダンテは過去に起きた複数の事件と、その女との関係を疑う。停職を命じられたばかりのコロンバだったが、ダンテと協力して調べ続けることを決め、ドイツへ向かう。コロンバとダンテはさらなる惨劇を止めることができるのか?勇猛果敢な女性捜査官と閉所恐怖症のコンサルタントが活躍するベストセラー・サスペンス。
推理作家のクローンとして公共図書館の書架に住まう男。彼の力を借りるべく、謎を携えた麗しき令嬢が図書館を訪れる。令嬢に貸し出された彼の元に立ちはだかった驚愕の事件とは……。SF界の巨匠、ジーン・ウルフの最新作にして、騙りに満ちたSFミステリ
意に染まないが、ドロシアには公爵のダルトンに近づかねばならない理由があった。一方の公爵は、裏の顔を持つ身。彼女とワルツを踊って、世間の目を欺こうと一計を案じる。案の上、二人は注目を集めるが、醜聞が立ち、彼女にとってはさながら生き地獄だった。互いのため、二人はひとつ馬車でアイルランドへと旅立つがー厳しいしつけと家族の期待の下に育った彼女が、自由を知って変わっていく姿も胸熱!人気シリーズ第2弾。
大学からの帰り道、3人の高校生と一緒に勇者召喚に巻き込まれた快人は、次の瞬間、異世界にいた。これはもしや魔王と戦う展開か!?そんなことを思う快人だったが、魔王は1000年前に倒されており、勇者は単なる祭りの主役だった。もとの世界へ帰れるのは1年後。それまで平和な異世界でのんびり過ごすことになった快人は、買い物に出かけた街で魔族の少女クロムエイナと出会う。以来、夜になると快人の部屋にやってくるクロムエイナ。その正体は…?「小説家になろう」発、「モーニングスター大賞」大賞受賞作!!
人類、ベターマン、覇界王ーー三つ巴の死闘、開幕! 西暦二〇一〇年、太陽系存亡の危機から地球を護り抜いた勇者たちの帰還を待ち望む地球人類は、木星の超エネルギー〈ザ・パワー〉の開発計画、プロジェクトZを始動する。 時は流れて西暦二〇一六年。大人へと成長した天海護と戒道幾巳は新生勇者王ガオガイゴーのパイロットとして木星へと旅立った。そこで待ち受けていた人類の脅威”覇界王”とは!? 矢立文庫で好評連載中の『覇界王〜ガオガイガー対ベターマン〜』。 その第一部となるnumber.00〜number.03までの本編に加え、 書きおろし外伝エピソード「勇者王ガオガイガーpreFINAL第3.5章 赤き流星の天使(アルマ)」を収録!! ファン必見の表紙イラスト・挿絵は木村貴宏氏&中谷誠一氏による新規デザインの描きおろし! 成長した天海護や戒道幾巳たち、新勇者ロボ軍団の設定資料集も巻末に掲載!!
14歳の玲菜(れな)には戸籍がない。母親は〈あの人〉から逃げるために出生届を出さなかった。母と二人、町から町へひっそりと移り住み、ここ川越にも二年。一人で勉強している玲菜のために教科書を探してくれるリサイクルショップの主人、秋吉とその孫の牧生とも顔見知りになったある日、突然「あの人に見つかった」という電話を最後に、母は消息を絶つ。学校とも、社会ともつながりのない少女を一人残して…。 生まれたときから、ずっと逃げ続けている少女。 彼女の心が砕けてしまわないように、ぼく達は何をすればいいんだろう。 つながりの薄い現代社会で、必死に手をさしのべようとする人々。 青春ミステリーの妙手が放つ、心温まるストーリー。
寛政10年(1798)に九州秋月藩の儒者の娘として生まれ、生涯独身で日本各地を遊歴の漢詩人として旅を続けた原采蘋。儒教倫理の規制の中で、「漢詩人として成功せよ」との父の遺命を背負い、62年間その遺命に背くことなく漢詩人としての業績を上げることに精進した。遊歴の日記を漢詩で綴ったが、残された詩には、自らの運命に対する恨み、悲しみが正直に書かれており、江戸時代後期に漢詩人として生きた女性の複雑な感情がにじみ出る。またそれは儒者の娘として一人の女性が学んだ知識の深さを改めて知ることが出来るものである。「男子は徳有れば便(すなわ)ちこれ才、女子才なければ、便ちこれ徳」と一般的に考えられた時代に、采蘋のような女性が生きることは決して楽ではなかったはずである。時代の過渡期を彼女はどう生きたのか。その生涯と詩に再び光を当て、これまで定着していた「男装の女性漢詩人」という勇ましい采蘋像を更新した労作。
男女の複雑怪奇な心理の綾 ミルハウザーが59歳だった2003年に刊行された本書は、匠の技巧を堪能できる、粒ぞろいの中篇集だ。ミルハウザーは、『三つの小さな王国』『魔法の夜』が証明するように、優れた中篇作家でもあるのだ。 売りに出した自宅を女性が客に案内するなかで、思いがけない関係が浮かび上がる「復讐」、官能の快楽に飽いた放蕩児が、英国の貴婦人に心を乱される「ドン・フアンの冒険」、王妃と騎士の不義を疑う王の煩悩、王の忠臣が悲運を物語る表題作を収録。 「木に登る王」では、騎士トリスタンと王妃イゾルデと王の悲劇を傍観しつつ、重要な節目では当事者ともなる王の忠臣トマスの語りが冴える。三角(もしくは四角)関係の当事者・準当事者たるこの三人の心理のさまざまな層が、ミルハウザーならではの律儀な丁寧さでーー意外性を伴ってーー仔細に述べられてゆく。 本書は、「複雑怪奇化した男女関係」というテーマの一貫性が、書物としての統一感を生み出し、三つの中篇作品の累積的な読みごたえにおいて、ミルハウザーのひとつの到達点と言えるだろう。 男女の複雑怪奇な心理の綾、匠の技巧が光る極上の物語!
自転車で蛇行運転をしていた青年が、警察官に捕まり、取り押さえられているときに死亡した。警察官の暴行を目撃した複数の人間がいるにもかかわらず、県警は正当な職務だと主張するのだった。青年の父親の依頼で水木弁護士が動いたのだが…。
41歳の黒崎竜司は元敏腕刑事で、訳あって探偵に転職した。事務所ではハードボイルドを気取っているが、実は女性とまともに付き合ったことがない草食系なのだ。結婚相談所のアドバイザー・城戸まどかは親身にサポートしてくれる。しかし、妙にマジメな性格が災いしてか、誤解あり、判断ミスあり、運はナシで、道のりは険しく…。竜司の婚活に未来はあるのか!?
イギリスの港町が舞台。 船乗りの父を海で失った少年が、瓶に手紙を入れて海に流し、返事を待つ。 そして少年はついに水面に浮かぶ瓶を発見する。 それは‘デイヴィ・ジョーンズの監獄’の元船乗りテッド・ボーンズという男からの返事だった。 この謎の男とのやりとりからストーリーは一気に盛り上がりをみせていく。 海の怖さを知りつつ海に憧れる少年が、不思議な体験を経て一歩大人に成長する、 感動のヒューマン・ファンタジー小説。『青空のむこう』『13ヵ月と13週と13日と満月の夜』『チョコレート・アンダーグラウンド』など累計部数100万部突破のベストセラー作家アレックス・シアラーの最新作。船乗りの父を海で失った少年が、不思議な体験を経て一歩大人に成長する、奇跡のヒューマン・ファンタジー。刊行前に実施した読者モニターアンケートで99%の方がおもしろかった!と回答。読者モニターのお墨付きをいただき、自信を持ってお届けします。あきらめない勇気をもらえる、読後感の爽やかな物語です。 第一章 この瓶をみつけた人へ 第二章 パンを水に投げよ 第三章 ローズ・ヘイヴン 第四章 二本め、三本め、四本めの手紙の瓶 第五章 具合の悪い日 第六章 人魚 第七章 海難救助者の権利 第八章 五本めの瓶ーー最終通告 第九章 その他の話題 第十章 返事 第十一章 海の男 第十二章 ミスター・ボーンズへ 第十三章 オーシャン・パール号 第十四章 新たな知らせ 第十五章 わが友よ 第十六章 エサ 第十七章 スワン・オブ・イヴ号 第十八章 嵐を乗りきれ 第十九章 最後の手紙 第二十章 出航 第二十一章 そのうちやがて 第二十二章 最後の最後
瀬部 麟(せべ・りん)は高校2年の春、肉体が腐り精神異常を来す不治の病「オメガ熱」を発症。 全ての元凶である両親を殺害し、幼馴染の同級生・木下くららの命をも奪うが、それらを手助けをした新興宗教団体に裏切られ、薬液の入ったドラム缶に沈められてしまう。 ーーふたたび目が覚めると、そこは「イース」と呼ばれる遥か未来の世界だった。日本人は「ヤプー」という“人間以下の家畜”として白人貴族(イース人)に使役させられ、麟もまた女性に性転換後、ポーリーン・ジャンセンお嬢さまの飼う<雌犬>として第二の人生を送ることになるのだが…… エロとグロにまみれた戦後最大の奇書「家畜人ヤプー」(沼正三)を大胆にリメイクした、奇想天外なライトノベル! 某大手出版社か ら、あまりに過激な内容ゆえ、「とても出版できない」と拒否された問題作、ついに登場!
玄洋社の生みの親は女性だった! 名著待望の復刊! 胎動期近代日本の主役の一翼を担った玄洋社は、どのようにして生まれ、戦後の日本の中でなぜ抹殺されていったのか? 玄洋社の生みの親である女医・高場乱(たかば・おさむ)の壮絶な生涯を描き切る秀逸な名作を、新たに解説を加え待望の復刊! [解説]小林よしのり・石瀧豊美
太平洋戦争終了後、「彩雲の城」の彗星ペア・谷藤十郎と緒方伊魚は解員となり日本に帰還。-その後、二人が互いを愛し、「唯一」と求め合う姿を官能的に描いた同人誌、「謹製ヘルブック」や「続・謹製ヘルブック」から作品を厳選、書店特典SSを収録した永久保存版!最新書き下ろしは「一と超ジュラルミン」。慈しみあう藤十郎と伊魚のハッピーエンドラブストーリー。1945 Series番外編集第2弾!!
金沢城で生まれた私の結婚相手はわずか生後半年で決まった。(中略) 早すぎると思うかも知れないが、当時ではごくごく当たり前のことで、 大名の子の結婚はすべて政略結婚、 祝言の日まで互いに顔を合わせず、文も交わさぬのが慣習である。 私の生まれた文化の世とはそういう時代であった。--第一章「てんさいの君」より 不思議な縁(えにし)でつながる、三つの時代を生き抜いた三人の女性たち。 聡明さとしなやかさを兼ね備え、自然体で激動の時代を生き抜く彼女らを三部構成でドラマチックに描き出した壮大な大河ロマン! ーーー 加賀藩主前田斉広(なりなが)の三女・勇(いさ)は、生後半年で加賀大聖寺藩主前田利之(としこれ)の次男・利極(としなか)のもとに嫁ぐことが決まっていた。やがて生まれ育った金沢を離れ江戸へと嫁いだ勇は、広大な屋敷のなかの複雑な人間関係や新しいしきたりに戸惑いながらも順応し、大聖寺藩になくてはならない人物になっていく。だが、石高十万石を誇る大聖寺藩の内実は苦しかった。その財政を改善させるような産業が必要と考えた利極と勇が注目したのはーー(「第一章 てんさいの君」)。 加賀藩の分家・小松藩の子孫である万里子。パリで生まれ、ロンドンで育った彼女は、明治41年帰国し、頑なな日本の伝統文化にカルチャーショックを受ける。やがて家とも深い縁のある九谷焼をアメリカで売る輸出業に携わることとなり、徐々に職業夫人への展望をいだくが、万里子の上に日本伝統のお家の問題が重くのしかかる。日本で始めてサンフランシスコ万博の華族出身コンパニオンガールになった女性は、文明開化をどう生きるのかーー(「第二章 プリンセス・クタニ」)。 貴族院議員・深草也親を祖父に持つ花音子は、瀟洒豪壮な洋館に生まれ育ち、何不自由なく暮らした。だが、花音子が幼稚園に上がるちょうどその頃、昭和恐慌によって生活は激変。すべてを失った花音子と母・衣子は、新宿の劇場・ラヴィアンローズ武蔵野座に辿り着く。学習院に通いながら身分を隠して舞台に立つ花音子は一躍スターダムにのし上がるがーー(「第三章 華族女優」)。
本を愛するすべての人へ。 フランスで26万部突破、 36カ国で刊行のベストセラー小説 彼は今日も朗読するーー死にゆく本を“天国”へ送るため。 パリ郊外の断裁工場で働くギレンは、 本を“死”へ追いやる毎日にジレンマを抱えている。 生き延びたページを持ち帰っては翌朝の通勤電車で朗読して“往生”させるのが日課だが、 憂鬱な日々はある朝、持ち主不明の日記を拾った時から変わり始めるーー。 読後きっと、いつもの景色が違って見える。 人生の葛藤と悲哀、希望を描いたベストセラー小説。