2018年12月発売
何気なく口にする一言に、その人の品格が表れるー言葉が人を表すのであれば、このぎすぎすしがちな時代に私たちはどのような言葉を用いるべきだろうかー日々の生活で目にし、耳に入ってくる言葉をていねいに掬い取り、古今東西の故事や時事とも照らし合わせながら、言葉に付き従っている感情を探っていく韓国の大ベストセラーエッセイ。
「シアナ計画を取り入れたい」というライナス帝国へ、使者として派遣されることになったネフェルティマ。社交界であいさつしたり、令嬢が集まる交流会に参加したり、同世代の友達とあそんだり、聖獣たちをもふもふしたり……はじめましてばっかりで大忙しだけど、元気いっぱい過ごしてます! ドラゴン、コボルト、セイレーン、スライム、さらには九尾や青天馬まで! オールスター大集結!? な大人気もふなでファンタジー、待望の第6弾!
友人・村瀬晴彦の居酒屋が経営難に陥っているのを救うため、親の遺産で物件を購入することにした鈴村明也。立て直しのために経営に乗り出すことになるが、その中で、晴彦の息子が不登校になっていることも相談され、無理矢理ランチをやっていない居酒屋の昼間、空いている空間を利用して、フリースクールを開くことになる。 地域との繋がりを持たせつつ、居酒屋の知名度を上げるため、と仕方なく引き受けるが……。
懐かしのタンソンヴィル再訪が明かす、幼年時代の秘密。数年後、第一次大戦さなかのパリでも、時間は、容赦なく人びとと社会とを変貌させる。新興サロンの台頭、サン=ルーの出征、「破廉恥の殿堂」での一夜……。過去と現在、夢と現実が乖離し混淆するなかで、それを見つめる「私」に、文学についてのある啓示が訪れる。(全14冊) 凡 例 『失われた時を求めて』の全巻構成 本巻について 本巻の主な登場人物 地図(一九一〇年前後のフランスとその周辺/一九一〇年前後のパリ) 第七篇 見出された時 1 場面索引 訳者あとがき(十三) プレイヤッド版との異同一覧 図版一覧 【『失われた時を求めて』の全巻構成】 第一篇 スワン家のほうへ コンブレー(以上,本文庫第一巻) スワンの恋 土地の名─名(以上,第二巻) 第二篇 花咲く乙女たちのかげに スワン夫人をめぐって(以上,第三巻) 土地の名─土地(以上,第四巻) 第三篇 ゲルマントのほう 一 二(以上,第五,六,七巻) 第四篇 ソドムとゴモラ 一 二(以上,第八,九巻) 第五篇 囚われの女(以上,第一〇,一一巻) 第六篇 消え去ったアルベルチーヌ(以上,第一二巻) 第七篇 見出された時(以上,第一三,一四巻)
ムロツヨシ&戸田恵梨香出演で 毎週号泣する人続出、と話題の金曜ドラマ。 永久保存版の文庫ノベライズ完結編! 記憶を失っていく病の尚と別れ、完成させた小説「脳みそとアップルパイ」がヒットしてベストセラー作家となった真司。尚の元婚約者で主治医でもある侑一に背中を押されて、遂に尚との結婚を決意する。しかし、しあわせな生活もつかのま、尚と同じ病の青年・松尾や、真司の担当編集である水野に振り回される二人。そんななか、尚の病状は進行し、新薬の治験も対象外と告げられてーー。目の前で大切な人が壊れていくなか、二人の未来のために何ができる? 神様がくれた奇跡みたいなラストシーンを見逃さないで!
乱射事件の夜、何者かが自宅に侵入した。事件後、口を閉ざす母親は、有無を言わさずにアンディを家から逃がす。不安と恐怖のなか指示されるままにアンディが辿り着いた貸倉庫には、逃走用の古い車と24万ドルもの札束、母の写真付きの偽の運転免許証が用意されていたー。母親は政府の謀報員か、殺し屋なのか?嘘のかけらを集めたとき、驚愕の真実が明らかに!MWA賞受賞作家の最新作。
エヴィーは人生に退屈していた。息子夫婦の勧めで75歳で老人ホームに入ったが、楽しみもなく単調な毎日。ついに耐えきれず一人ホームを飛びだした!美容院で髪型を変え、新しいベレー帽や服で変装し、スーツケースを手にアイルランドからイギリス、フランスへ。だが意気揚々と始めた冒険は、通行人からは老人扱い、強盗や嵐に遭い苦難の連続。それでもめげずに旅を続けたエヴィーが最後にたどりつく場所とは?
ショッピングモールで少年による銃乱射事件が発生。偶然居合わせた警察署通信係のアンディは、警官だと勘違いされ、銃口を突きつけられる。震える彼女の前に立ちはだかったのは母のローラ。ごく平凡に生きてきたはずの母親は、犯人のナイフを素手で受け止め、喉を掻き切ったー顔色ひとつ変えずに。呆然とするアンディをよそに、事件の動画は全米に拡散。母は瞬く間に時の人となるが…。
フランスの児童文学作品、エクトール・マロ(Hector Malot, 1830-1907)のSans famille(1878)は、『家なき子』の邦題を冠し、日本でもとてもよく親しまれた物語である。 本書は、日本での最初の翻案である五来素川訳『家庭小説 未だ見ぬ親』と、二番目に菊池幽芳による翻訳『家なき児』を研究対象として取り上げ、Sans famille、『未だ見ぬ親』、『家なき児』の三者を考察し、フランスでの原典の成立と意味、日本で最初期の作品の翻訳受容の様相を明らかにすることで、『家なき子』という日本で流布したひとつの児童文学作品の源流を探る。
レーラ、 ダイキと輝夜に宣戦布告!? 「小説家になろう」発! 話題の現代異能バトルに書き下ろしエピソード追加!! マンガUP!にてコミカライズ(漫画:さめだ小判)進行中!! 「アンタって異世界から帰ってきた勇者なのよね?」 謎の転校生レーラ=サカグチは、なぜか森下大樹に興味津々。 なにやら異世界とも因縁があるようで、しつこく付きまとうようになる。 そんななか、ある慰霊の儀式を阻止せよとの指令がレーラに下される。 「どういう事なんだ? サカグチさん?」 護衛役の輝夜は瀕死の重傷を負い、大樹は怒りを抑えれらえずレーラとの闘いを決意する。 なにやらレーラには、指令に逆らえない事情があるようだが……。 「戦闘スキルーーフルオープンだっ!」 これは現代日本でステータスやスキルを使い、異世界帰りの勇者が無双したり、 学校一の美少女たちとSNSを始めたり、クソゲーに興じたり、ご馳走食べたり、 別の異世界帰還者の野望を打ち砕くために共闘する物語である 学校一の美少女にパワーレベリングを施したり、友達を助けるために伝説の邪神と対峙する物語である。
仲良し父娘のほっこりファンタジー無双譚 「あんたはバルザックの英雄だ!」 各地で多くの武勇伝を打ち立てたダグラス親子は、一流冒険者として、勇者をも越える人気者となっていた!? ライセンスを剥奪したギルドからも復帰を懇願されるがーー。 「俺は娘が何より大事なただの父親だ」 周囲の激変なんて関係なし!! 極大魔法でゴーレム軍団と戦ったり、行方不明のご令嬢を捜索したり、さらに幽霊からの不思議な依頼を受けたりと、ラビとダグラス、仲良し父娘の冒険は続きます。 「わたし、お父さんと旅をするのが大好き!」
さぁてーー異世界でも一狩りいくか……!! 数多の大型モンスターを愛用の大剣で狩猟した最強の中年ハンター・ジン。 彼は同居人たちの食費を稼ぐため馬車馬の如く働く毎日に疲れ果てていた。 「俺はいつになったらゆったりとした暮らしができるんだ……」 そんなある日、落としたおにぎりを追って不運にも異世界への落とし穴に落ちてしまう。 異世界に行っても最強のおっさんは伝説の魔龍を一刀両断、ついでにエルフの村まで救う大活躍!? だが、異世界で手に入れた安らぎを踏みにじられた時、怒れるおっさんのハンター魂に火が付いた!! 「ハンターのものに手を出すとどんな目に遭うかーーその身にしっかり教えてやる!」 今ーーおっさん愛用の大剣が唸りをあげる!!
かつて異世界で魔法と最強を極め、“賢者”とまで称されながらも『魔法戦闘に最適な紋章』を求め未来へと転生したマティアス。幸運にも一度目の転生で最強の紋章を手に入れられたが、未来では魔法戦闘に最適な紋章が「失格紋」扱いされ、優れた魔法理論さえ退化させられていた。そこに魔族の陰謀を感じ取ったマティアスは、魔族による王都襲来を予見。見事それを撃退すると、続いて隣国で最悪の魔族ザリディアスを葬った。いっぽう、凱旋した彼を待っていたのは、束の間の平和でもなく、国境の街が襲われたという報せだった。その際捕えられた襲撃者ーおぞましい“人型の魔道具”をひと目見るなり、背後に数千体、数万体の魔道具がいることに気付いたマティアス。自律して動くこの魔道具を止めるためには人形遣いとその動力源ー生命力の供給源を潰すしかないと判断した彼は、すぐに再び国境を越えることになるが…!?
異世界を『究極の攻略本』で無双する! 「凄い……。こいつは本物だ……!」 常に〈命令させろ〉と言い張る勇者から戦力外通告をされた魔法使いマグナスが手にした一冊の本。 神々の言葉で記されたそれは、魔王攻略に役立つ完璧な情報が網羅された究極の『攻略本』だった! おかげでボスの弱点から効率的レベル上げ、重要人物のデータやグルメガイドまで丸分かり♪ さらに知恵と工夫でフル活用し勇者たちをも出し抜く立場逆転の大活躍へ!! 『攻略本』を手に真の魔王討伐ルートを突き進もう! ーー運命はマグナスを選ばなかった。 ゆえに彼は、己の知恵と力で魔王を討ち、世界を救うーー。 「小説家になろう」発、攻略本知識で無双する痛快ファンタジー、ここに開幕!!
徳川家康の孫娘であり、2代将軍・秀忠の娘、千姫。天下の泰平のため、幼くして豊臣秀頼のもとへ嫁いだ千姫だったが、徳川、豊臣両家の争いを止めることはできなかった。そして大坂城落城。その後も、千姫の波乱に満ちた人生は続いていく。「夫である秀頼を見捨てた」「坂崎出羽守を嫌い、一目惚れした若侍を選んだ」など、いわれなき悪名がついてまわるも、再嫁した本多忠刻の愛に包まれて穏やかな日々が訪れたかに思えたがー。時代に翻弄され、いわれなき悪名を浴びながらも凛として生きた千姫の生涯を描く。
平凡な男子高校生だった「俺」は、告白もしていない相手にフラれるという不幸に見舞われたあと暴走車に撥ねられ、 気が付けば異世界に転生していたーーテオドールという名の赤ん坊として。 裕福な貴族の長子だし、将来イケメンになること間違いなしな可愛さだし、 チート能力がないのは残念だが、普通に幸せになろう……と決意するも、行く手にはなぜだかトラブル満載で!? 乙女ゲームの世界に転生したことにまったく気付かないままシナリオを改変していくテオドールの未来やいかに! 第2回モーニングスター大賞受賞作。
九十九市の怪異をなんとか解決したものの、破魔の力を失った刻子。ジャンのプロポーズを受け入れた彼女は、様子のおかしい彼を心配し、一緒にイタリアに向かうのだが…。そこで知る、あまりに悲惨なジャンの過去と、彼の背負う罪。「あなたと一緒にはいられない、僕のことは忘れてください」ジャンからの決別の言葉に刻子はー!?二人に最大の試練が襲いかかる!!美形でオタクなエクソシストと霊感女子高生の恋愛怪奇譚、堂々完結!
本誌『幽』も、2004年の創刊から、今回で30号を数えることになりました。 思い返せば30年前の平成元年(1989)前後は、日本の怪談文芸やホラーにとって、大きな節目の時期でありました。 昭和63年(1988)には、本格的な国産モダンホラー/怪談文芸にいち早く先鞭をつけた小池真理子の長篇『墓地を見おろす家』が、平成元年(1989)には80年代伝奇バイオレンス興隆の双璧となった両雄の大作──菊地秀行『夜叉姫伝』と夢枕獏『上弦の月を喰べる獅子』が、平成2年(1990)には、稲川淳二『稲川淳二のここがコワインですよ』、木原浩勝&中山市朗『新・耳・袋』、常光徹『学校の怪談』という90年代以降の怪談実話シーンの方向性を決定づけることになる3冊が、そして平成3年(1991)には、90年代の日本ホラー興隆の呼び水となった鈴木光司『リング』、史上はじめてホラーで直木賞を受賞した高橋克彦『緋い記憶』、学術書でありながらその後の怪談文芸やホラー小説にも大きな影響を与えた高田衛『江戸の悪霊祓い師』……まさに、現代日本の怪談文芸は平成とともに始まった! と申しあげても過言ではないでしょう。 あれから30年──平成16年(2004)には史上初の怪談専門誌となった本誌が呱々の声をあげるなど、日本の怪談シーンは右肩上がりに、多様な展開を示して現在に至ります。 いま、平成が終わりを告げ、新たな時代が幕を開けようとするこの時期に、平成という時代に生まれた怪談小説・怪談実話・怪談漫画の全貌を展望する特集を企画した次第です。 『幽』編集顧問 東 雅夫