2018年12月発売
C・L・ムーアの単行本未収録の名作「ヴィンテージ・シーズン」新訳ほか、驚愕のヴィジョンを提示する古今東西の時間SF傑作選
アメリカ合衆国大統領ダンカンは密かにホワイトハウスを抜け出した。世界を崩壊させかねない大規模サイバーテロを防ぐには他に道はなかったのだ! ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー第1位獲得! 元大統領とベストセラー作家のコンビが放つ傑作スリラー
生まれ育った田舎町を離れて、都会で作家として名をなしたルーシー・バートン。17年ぶりに帰郷することになった彼女と、その周囲の人々を描いた短篇9篇を収録。卓越した短篇集に与えられるストーリー賞を受賞した、ピュリッツァー賞作家ストラウトの最新作!
銀河系最強最大の広域犯罪組織ルーシファの一味を追いつめたユリとケイだったが、突如起こった爆発によって、あろうことか異世界への扉が開いてしまった! 奇妙な異世界で、想像を絶する冒険と戦いの幕が開く。果たして無事に帰れるのか? ダーティペア!
大学院修了後に博士研究員となった私は、所無駅付近で自分そっくりの女性と遭遇する。白い髪、白い瞳、白いワンピースの彼女はあきらかにこちらを見つめていた。学部長の唐草教授の紹介で出会った反美学研究者、灰島浩平にその話をすると、様々な推理を展開する。本来なら黒猫に相談したいところだったが、黒猫の言葉ーとにかく、まだ結婚は無理ーがひっかかり、連絡できずにいた。白を基調にした都市開発計画が持ち上がる所無。自宅に届いた暗号が書かれた葉書。私そっくりの女性となぜか会っていた母の雪絵。いったい私の周りで何が起きているのー?アガサ・クリスティー賞受賞作から連なる人気シリーズ、待望の再始動。
仕事や人間関係で疲れてしまった心をじっくり癒してみませんか。 講話が大人気の現役住職が紡ぐ、涙が止まらなくなる珠玉の16編! 本書は16人の主人公たちのひたむきな生き方と、その周囲の人たちのやさしさに触れて心が前向きになれる、まるでお守りのような一冊です。16人の主人公たちはみなそれぞれの人生でつらい挫折を経験します。しかし、家族や愛する人との絆によって、生きる力を回復し、前を向いて歩いていくことを決意します。 物語のひとつ『一生』では、神戸で生まれた主人公・美子の一生が書かれています。太平洋戦争で父を失い、阪神大震災で夫を亡くした美子は、心に大きなキズを抱えてしまいます。それでも、娘夫婦と孫の支えによって幸せを感じ、少しずつ希望を取り戻りしていくのです。 ひとつ一つの物語が短いので、いつでもどこでも読めて、すぐに心を癒せる一冊です。
如月庵は上野広小路から湯島天神に至る坂の途中にある、知る人ぞ知る小さな宿だが、もてなしは最高。気働きのある部屋係がいて、板前の料理に舌鼓を打って風呂に入れば、旅の疲れも浮世の憂さもきれいに消えてしまうと噂だ……。 そんな如月庵の離れに、謎の人物が逗留しているらしい。離れは女中頭の桔梗がつきっきりで世話をしているが、どうやら桔梗の過去にも関わりがあるようで……。 大好評お江戸人情シリーズ第2弾! <プロフィール> 中島久枝 東京生まれ。学習院大学文学部哲学科卒業。フードライターとして活躍中。『日乃出が走る』で第3回ポプラ社小説新人賞の特別賞を受賞しデビュー。同作で歴史時代作家クラブ賞新人賞ノミネート。著作に『金メダルのケーキ』『いつかの花』
たくさんのユニークな人々が暮らし、日々大小さまざまな事件が起こる花咲小路商店街。今回の舞台は商店街唯一の深夜営業店<喫茶ナイト>。すっかり夜ならではの相談所になっている店を手伝いながら、その相談事を店主の仁太が突拍子もない方法で何とかする様子を、居候の甥っ子・望が語っていく。 前三巻でおなじみの人物も多数登場! ますます楽しい花咲小路シリーズ第四弾。 <プロフィール> 小路幸也 1961年北海道生まれ。『空を見上げる古い歌を口ずさむ』で第29回メフィスト賞を受賞し、デビュー。2015年は『東京バンドワゴン』シリーズが刊行10周年となり、累計100万部を超えている。他著書に『カレンダーボーイ』『COW HOUSE』『ピースメーカー』『東京公園』など多数。
【35歳以上のための甘くて苦い恋愛小説】 ーーあんなに人を好きになったのは、最初で最後かもしれない。 (プロローグ) 1990年。ポール・マッカートニーとローリング・ストーンズがやって来て、トム・クルーズとニコール・キッドマンが結婚した。 ジョニー・デップとウィノナ・ライダーは婚約し、中東で戦争が起き、マイク・タイソンがマットに倒れ、桜木花道はバスケを始めた。 1990年。高校1年生の僕は本を読み、音楽を聴き、授業の間に居眠りをして、日常を生きていた。 1990年。色々なことがあった。 でも、僕にとって大切なことはたったひとつだけ。 僕は彼女に出会った。 でも、それを僕が知るのはずっと後。 本当に、ずっと後になってからになるーー。
画家であり絵本作家の安野光雅氏の挿絵でおくる、カラー版世界名作文学シリーズの第3弾! 谷川俊太郎氏の最新訳による「あしながおじさん」。何世代も世界中で愛されてきた作品を、大人になってもう一度読みたいというひとびとへ贈る主人公の少女ジュディ、あしながおじさん、学校の友人たち。全ての人物に作者の愛情が注がれ、変わらない温もりがこの本の中にはずっと息づいています。少女ジュディの想像力豊かで、機転が利いてユーモアたっぷりの数々のあしながおじさんへの手紙が、谷川氏の名訳により蘇り、時代や流行、言語の違いを越えて、あたたかく読む者のこころを癒してくれます。
「書き下ろし日本SFアンソロジー《NOVA》の新シリーズの門出にふさわしい、ベストの布陣を揃えられたと自負している。読者のみなさんにも、編者が味わった喜びを共有するとともに、いまの日本SFがいかに豊かな実りの時代を迎えているかを実感していただければさいわいです」大森望 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 『NOVA 2019年春号』の訂正とお詫び 『NOVA 2019年春号』の第1刷におきまして、同書収録の柞刈湯葉「まず牛を球とします。」に編集作業の際に生じた誤記がありました。下記の通り訂正いたしいます。 読者の皆様、及び著者の柞刈湯葉氏にご迷惑をおかけいたしましたことを、深くお詫び申しあげます。 p.169 後ろから3〜2行目 (誤) 次のバージョンは、前回作られた牛球のゲノムDNA配列をクレイグ・ヴェンダー法により科学的に全合成して (正) 次のバージョンは、前回作られた牛球のゲノムDNA配列をクレイグ・ヴェンター法により化学的に全合成して ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ピッピは死んだ。いや殺された。いや…だんだんと鳥に変身していく男と、その男に復讐を誓う「俺」の惨劇を描く表題作、幼い頃に母親を恐竜に喰われたトラウマをめぐる「溶けない」、あまりにも凶暴なその花「胡蝶蘭」…グロテスクで残酷で、おかしな愛と奇想に満ちた、芥川賞作家の原点にして珠玉の作品集。
「抵抗する──人生ではなく、忘却に」。十歳の少女ジェイニーは、父親と別れてひとり世界を彷徨(さまよ)いはじめる。凶暴なガキの一味「サソリ団」、白人売春婦育成場、ジュネとの邂逅(かいこう)……。詩、戯曲、日記、イラストなど、多様な文体を駆使した重層的物語は、やがて神話的世界へ広がっていく。最終3章の配列を正した決定版! ワイルドで奥深くて崇高な、世にも美しい言葉のテロ。 姐さん、一生ついていきます。──岸本佐知子
警察官の姉が東シナ海の訓練で行方不明となって五年、防衛上の機密を理由に当局が真相を明らかにしないなか、新聞記者の山本秋奈はキャリア官僚の堀口とともに謎を追う。折しも沖縄ではオスプレイの墜落、県警本部長狙撃など事件が続発。一見無関係なこれらは、ある重大な国際問題と繋がっていた。圧倒的リアリティで日本の今を描く情報小説。
同族会社、墨田鉄工所社長の川野宗平は少数株を凍りつかせたまま放置。理不尽に泣く少数株主を救うため、豪腕弁護士の大木と、伝説のエリート経営者・高野が立ち上がる。少数株は法外な相続税を負わせる疫病神にもなれば、20倍の価値に跳ね上がることもある。紙くず同然の株を大金に変えろ!法律を熟知した企業弁護士が描く怒濤の逆転劇。