2018年12月発売
新選組の陰供の任に就くことになった、和多田主膳ら元御庭番の四人組。瞬く間に盛名を轟かせた新選組だが、池田屋事件を境にやがて時代の流れに取り残されてゆくー。近藤勇、土方歳三に武士の魂を見た主膳らは京から会津、箱館までも同道し、共に戦い抜く。死出の花道を探すため、そして落日の幕府のため、時代と年齢に抗い、隠居老人たちが死闘を繰り広げる!
北の核・ミサイル実験が続き、米国大統領選挙が行なわれた2016年12月、首相の地元・山口長門での日露首脳会談で返還交渉は解決するはずだった。それが一転、突如暗礁に乗り上げたーー 今、「国防」とは? 元幹部自衛官の著者が、インテリジェンスというもう一つの“戦闘”を描く! 「北方領土におけるロシアの完全な主権を“戦勝国”が認めるだろう」 --ロシア大統領ウラジミール・プーチン(2016年11月20日 リマでの首脳会談に於いて) 2016年12月、北方領土問題は解決すると予想されていた。日露首脳会談の地を、首相の地元・山口県長門市としたのが、“解決”を歴史に刻む用意であったことは想像にかたくない。しかし、先立つこと一カ月、ペルーの首都リマでの首脳会談を経て、首相、政府関係者の発言は急激にトーンダウンする。そして長門では、経済協力を宣言したものの、領土交渉に関してはなんら進展なしという結果に終わった。これは、専門家でさえ首をかしげる不可解な経過だった。本作は、当時、水面下で何が起こっていたのかについて、一外交書記官の目を通し、ワールドワイドな〈インテリジェンス〉という、もう一つの“戦闘”に肉迫せんと試みた小説である。 著者
十年前、地下プラントで、ある実験が失敗、世界を滅ぼしうる物質を生み出してしまう。漏出は食い止めたものの、そのとき壁に謎の数字が浮上、日々、数を減じるそれは、世界が終わるまでのカウントダウンと噂されるようになった。やがて数字がゼロに近づき、街に終末思想が蔓延する中、それでも住民は家族や愛する人との平穏な日々を送っていた。一方、実験に関わった二つの組織、「供給公社」と「管理局」は再び漏出の危機が高まった物質を鎮静化させるため、鍵となる人物・ハルカを奪い合い、対立を深めていた。その争いに、愛しい日々を守りたいと願う人々も加わって…。
元オーストリア陸軍少尉ヴィトーリンは、捕虜収容所での屈辱を晴らそうと革命後のロシアへ舞い戻る。仇の司令官セリュコフを追う壮大な冒険の物語。
植物の刺繍に長けた風里が越してきた古い一軒家。その庭の井戸には芸術家たちの悲恋の記憶が眠っていたーー。『恩寵』完全版を改題、待望の文庫化!
風里が暮らす古い一軒家には悲しい記憶が眠っていた。高名な書家・村上紀重とその娘・葉、葉と恋仲になる若き天才建築家・古澤響、過去の出来事が浮かびあがるうち、風里にも新たな試練が。風里は人々の想いをほどき、試練を乗り越えることができるのかー。
「コンフィチュール(ジャム)は自分の手で作らないといけないし、その間少しでも目を離してはいけません。それは、1冊の本を作るのと同じくらいの重大事なのです」 ショパンやミュッセなど多くの芸術家との恋愛、初期フェミニストとして著名な19世紀フランスの女性作家、ジョルジュ・サンド(1804-1876)。 女性の権利・自由から政治についてまで、尽きることのないエネルギーで数多くの作品を残した。そして、同じくらいの情熱で「食」も愛していた。 現代のジェンダー、環境問題などに気づきを与えてくれる彼女の言葉や思想を「食」という切り口で紹介する、まったく新しいサンドの評伝。 サンドの作品の食風景を現代の生活に合わせたレシピで紹介! ・アプリコットのコンフィチュール ・シナモンシュガーのニョッキ ・洋ナシのクラフティー ・チキンロースト ・ザリガニのオムレツ ・ウズラのロースト ・シェーヴルのサラダ ・アスパラガスのオランダ風ソース添え はじめに 〜今、なぜジョルジュ・サンドなのか〜 第一章 ジョルジュ・サンドに会いに 第二章 ノアンの食卓 第三章 恋人たち、友人たち 第四章 ママンは総合芸術家 コラム:サンドの魅力 インタビュー:キャロリーヌ・ローブ(歌手、俳優、フェミニスト)、ロマン派美術館館長 サンド巡礼パリマップ あとがき
戦端は日本軍の「朝鮮王宮占領」によって開かれた。「文明と野蛮の戦争」とされた日清戦争。はたして「野蛮」だったのはどちらか。日本・清・朝鮮の三者の視点から近代日本の方向を決定づけた「日清戦争」を多角的に描き、最新の研究成果をふまえつつその本質に迫る1500枚に及ぶ大作。
時代は明治後期。地方都市に住む愛川吾一は町一番の秀才であった。が、酒浸りの父のせいで進学が許されず、丁稚奉公に出される。 歯を食いしばり、自らの逆境を跳ね返し成長していく吾一。人はつらいときほど成長する。負けてはいけない。金がなくても。道ばたの石ころのような扱いを受けようともーーーー 「君たちはどう生きるか」の成立にも関わった作家・山本有三の代表作「路傍の石」を完全まんが化。原典は一人の人間の成長を通して、人間はいかに生きるかを問いかける教養小説の傑作である。 第一章 その夜の言葉 第二章 うつりかわり 第三章 前掛け 第四章 やぶ入り 第五章 東京 時代は明治後期。地方都市に住む愛川吾一は町一番の秀才であった。が、酒浸りの父のせいで進学が許されず、丁稚奉公に出される。歯を食いしばり、自らの逆境を跳ね返し成長していく吾一。人はつらいときほど成長する。負けてはいけない。金がなくても。道ばたの石ころのような扱いを受けようともーーーー「君たちはどう生きるか」の成立にも関わった作家・山本有三の代表作「路傍の石」を完全まんが化!
「東京へ。東京へ。今に見ていろ!」奉公先の呉服屋を飛び出し、チャンスを求めて東京に向かった吾一。伝手もなにもない裸一貫からの再スタートは、しかしさらなる苦難の連続であった。様々な職業を経験し、いろいろな人と出会う中で、吾一は途中で放棄せざるをえなかった学ぶ機会を再び得る。そして大きなビジネスへの糸口を掴む。明治の国民作家・山本有三の代表作をまんがに。悲しくて、楽しくて。元気の出る一冊に仕上げました! 第一章 ダルマさんダルマさん 第二章 かんなんなんじを玉にす 第三章 五十銭銀貨 第四章 お月さまはなぜ落ちないのか 第五章 働け働けそして働け 第六章 一寸法師 第七章 意外な来客 第八章 独立自尊 第九章 成功の友 奉公先の呉服屋を飛び出し、チャンスを求めて東京に向かった吾一。伝手もなにもない裸一貫からの再スタートは、しかしさらなる苦難の連続であった。様々な職業を経験し、いろいろな人と出会う中で、吾一は途中で放棄せざるをえなかった学ぶ機会を再び得る。そして大きなビジネスへの糸口を掴む。
横領を疑われ、行方知れずとなった兄を救う手がかりを求め、ネッサは夜中に兄の勤務先に忍びこんだ。だがあえなくオーナーである大富豪リュックに捕まってしまう。「警察に通報しない代わりに、本人が出頭するまで無給で働け。いわばきみは借金の担保だ。ぼくの好き勝手にできる」奴隷にでもなれというの?ネッサは震えあがったが、刑務所行きよりはましだと思い、非情なボスの下で働き始める。互いへの警戒心はやがて性的緊張へと変わり、ついにある晩、ネッサは誘惑に屈して身を捧げた。燃えあがるまま、無防備に。
第6代ラングストン伯爵ランダルの秘書であるポピーは、結婚式の祭壇の前で呆然と立ち尽くす彼を見て、胸が痛んだ。たった今、花嫁を見知らぬ男に奪い去られてしまったのだ。でも、愛のない便宜結婚をするよりはずっとよかったはずよ。じつはランダルは亡父の遺言により、35歳までに結婚しないと伯爵の称号も財産も失うことになっていた。もう猶予はない。突如強引に彼の自家用ジェットに押しこまれたポピーは、手渡された花嫁候補リストに自分の名前を見つけて仰天した。私を花嫁の身代わりに…?甘美な誘惑の旅が幕を開けた。
いつもは大好きなコーヒーの香りを不快に感じたその日、ウエイトレスのアリスは妊娠したことに気づいた。思い当たるのはただ一人。従姉の結婚式で会ったアドニだけ。慣れないシャンパンに悪酔いした彼女を介抱してくれたセクシーなギリシア富豪に、純潔を捧げたのだった。妊娠の事実を伝えたくて彼のオフィスを訪ねたアリスはしかし、金目当てと罵られ、ショックを受ける。しがないウエイトレスの私を、彼が本気で愛するわけないのに。アリスは涙をこらえ、逃げるようにオフィスを出たが…。
海賊のようなスペイン富豪の子供を 身ごもってしまうなんて! アンナはリゾートを営む母からの電話でスペインの島にやってきた。 1カ月後に盛大な結婚式が行われるから準備を手伝ってほしいというのだ。 翌朝、不意に出会ったのはクルーザーを停泊させて島に上陸している人物。 その黒髪の精悍な男性は結婚式を挙げる花嫁の兄レオだと名乗り、 妹に代わって下見に来たと尊大に告げた。 レオがスペイン貴族の末裔の富豪だと知るやいなや、 アンナは彼との間に一線を引こうと心に誓った。 18歳のころ、同じように魅力的な貴族の男性に惹かれ、 ごみのように捨てられたあげく流産した苦い思い出があるから。 それなのに彼の真の姿に気づいた夜、体を重ねてしまい……。 悲しい記憶のせいで、アンナは堅実さと分別を何よりも大事にして生きています。そんな彼女の前に突然現れたのは、まるで海賊のような貴族のスペイン富豪! アンナは彼の魅力にとらわれて……。英国人作家J・ギルモアが贈る極上のロマンスをご堪能ください。
フラニーは看護師になる夢をあきらめ、病気の伯母と医大生の弟のために家計を支えようと職探し中。さる夫人の雑用係の求人広告を見て応募するが、面接で断られてしまう。意気消沈して帰りかけたとき、その家のメイドが負傷し、偶然現れた夫人の知り合い、ヴァン・ダ・ケトゥナー教授を手伝って、けが人に処置をほどこしてから病院へ運んだ。年上の教授に胸をときめかせるフラニーだったが、病院に着いたところで置いてきぼりにされ、とぼとぼと家路についた。その後、彼女を捜しに戻った教授と入れ違いになるとは、つゆも思わず。
結婚したことさえも忘れた花嫁。 でも、交わした愛と情熱は消えず……。 花嫁のキャロラインは大富豪デイモンとの新婚旅行後に誘拐され、 幸せの絶頂からどん底へと突き落とされた。 やがて救出されるも記憶を失い、結婚や夫のことも曖昧だった。 そして実家にかくまわれたが、父から衝撃的なことを聞かされるーー おまえの夫は遺産相続のために間に合わせの結婚をしただけで、 妻の誘拐が判明しても、身代金すら払わなかったのだ、と。 お金が目的だった? 本当はわたしを愛していないの? 彼との間に授かったかわいい息子を、先日産んだばかりなのに……。 デイモンの真意を知るため、キャロラインは意を決し、 夫のもとへと戻ることにしたーー幼子の存在は秘密にしたまま。 確かな記憶がないキャロラインに伝えられた、衝撃の事実。幸せが指の間からこぼれ落ちゆく切なさをこらえつつ、結婚の真相を知るために夫のもとへ戻ると、意外にも温かく迎えられます。けれども、息子の存在を隠されていたことがわかると、デイモンは激怒し……。
身に覚えのない妊娠ーー 相手は、思いがけない人だった! ニコルは打ちのめされた気分で病院をあとにした。 妊娠……。もう何年も男性のベッドに近づいてすらいないのに。 いつ? どうして? もしそんなことがあったとしたら、 疲労とシャンパンとで記憶のないクリスマス・パーティしかない。 つまり相手は、会社でいつも会っている誰かということになる。 動揺し、出社後も優れない顔色のニコルを見て声をかけたのは、 半年前から一緒に働いている、やり手のミッチだった。 ずば抜けてセクシーだが、なぜかニコルを苛立たせる彼が、 お腹の子の父親ということはありえない。 そこで、体調が悪いのは妊娠のせいだと漏らすと、彼は色を失い……。 “ハーレクイン・ディザイア傑作選”より、RITA賞をはじめ数々の受賞歴を誇る実力派作家J・グリーンのヒット作をお届けします。まるで覚えていない一夜の恋を経て、小さな命を身ごもったニコル。そうと知ったミッチとの関係は、いったいどのような展開に!?
7歳で両親と死に別れ、祖母に育てられた影響で、古風に育ったベス。 秘書の仕事をするときは眼鏡をかけ、地味な服装をしているが、 3年前に働きだしたときから、ボスにほのかな恋心を抱いていた。 ところが、ボスは目立たない秘書の気持ちに気づくはずもなく、 美貌のモデルに贈るために買った婚約指輪を、ベスに取りに行かせる。 そんな彼女を、ボスの兄であるテオ・キリアキスが見ていた。 弟がご執心中のモデルとかつて婚約していたテオは、 元婚約者の強欲さを知っており、弟の目をどうにか覚まさせたかった。 ここは一つ、あの平凡なベスを美女に変身させ、弟の気を引かせよう。 しかしテオ自らが、白鳥のように美しくなった彼女に心奪われて……。 ハーレクイン・ロマンスの不動の三大人気テーマの一つをご紹介。地味で冴えない、まるで“醜いあひるの子”のようなヒロインが華麗に変身するシンデレラ・ストーリーをお楽しみください!