2018年7月6日発売
【文学/日本文学小説】密輸された蝶のサナギは、猛毒を持つ蝶に擬態したものだった。その出所を追う、警視庁特別取締班の女刑事・星野美咲と生物学者兼獣医の鷹木晴人は、掻い掘り作業中の池で発見された、白骨遺体との関連に気づき始め……。書き下ろしシリーズ第3弾。
【文学/日本文学小説】小説、映画ともに話題となった不朽の名作。保険外交員の女が殺害された。捜査線上に浮かぶ男。凶行に及んだ彼と出会ったもう一人の女。なぜ事件は起きたのか。なぜ二人は逃げ続けるのか。そして、悪人とは誰なのか。毎日出版文化賞と大佛次郎賞を受賞した著者の代表作。
アイスランド最北の小さな町シグルフィヨルズル。日が昇らぬ極夜の季節が近づいたある朝、アリ=ソウルに一本の電話が入る。署長ヘルヨウルフルの妻からで、夫の行方が分からないという。アリ=ソウルは、町はずれの空き家で瀕死の重傷を負って倒れている署長を発見する。そして署長の息子から、事件現場で父親が何をしていたかを知っていると聞く。空き家ではドラッグが売買され、それに政治家が絡んでいる可能性もあるという。空き家は五十年ほど前、住んでいた双子の一人が死んだ場所でもあった。十四か国で翻訳された北欧ミステリの人気シリーズ第二弾!
あの恐竜映画最新作をノベライズ! 夢の恐竜パーク「ジュラシック・ワールド」の崩壊から3年ーー。 イズラ・ヌブラル島では、恐竜たちが自由に生活をしていた。 ところがある日、島の火山が噴火するという予兆が・・・・・・。 このままでは恐竜たちが絶滅してしまう。 クレアとオーウェンは、恐竜たちを絶滅の危機から救うために再び島に上陸することになる。 しかし、ふたりを担ぎ出した財団には別の目的があったようで・・・・・・。 果たして恐竜たちは生き残れるのか。 クレアとオーウェンの運命は・・・・・・!? シリーズ最多恐竜が登場する、映画最新作を独占ノベライズ! 【編集担当からのおすすめ情報】 従来のファンはもちろん、今作でジュラシック・ファンになった人たちも楽しめる1冊。映画館で味わったスリルや興奮を、小説で追体験してください。 今作は、小説での読み応えも十分なストーリー展開。映画で追い切れなかった細かな部分も、小説で再チェックしてください。 今夏は、ジュラシックで決まりです!
おたふく顔、東北出身の三十二歳。原之内菊子には特殊な力がある。その顔を見た者は、隠していた本音を洗いざらい話したくなるのだ。崖っぷち編プロ「三巴企画」の戸部社長は、菊子の才能に惚れ込み、インタビュアーとして採用する。頷いているだけで次々に特ダネを取ってくる菊子だが、ヤクザの組長の取材をして、とんでもない事件に巻き込まれてしまう。“話され症”に悩んできた菊子は、自分の能力に大きな秘密があることを知りー!?他人と簡単に繋がれる今、実は難しい“話す・聞く”ことに光を当て、人と人の関係を描いた心温まる傑作。
お疲れ女子を癒す、中華菓子と極上美青年! ドラッグストアで働く藤子は、優秀な営業成績を認められて、長崎の店舗へと配属されることに。中華街の近くにある新しい職場で心機一転、がんばろうと張りきるが、売上げのプレッシャーにさらされ、お客様のクレームにあたふたし、スタッフの複雑な人間関係に翻弄され……心労がたまった藤子は、もはやダウン寸前! ある日の仕事帰り、ついに道ばたでうずくまってしまう。そんな藤子を助けてくれたのは、華やかな中国服を着た、人懐こい“わんこ系美青年”だった。 長崎新地中華街にある「薬屋カフェ」で働いているという青年ワンは、美容と健康にいい中華菓子と中国茶に、いまの藤子に必要な成分がぎゅっとつまっているという。黒蜜牛乳プリンに馬拉カオ、南瓜の花巻に飴餡の焼き餅、雪花氷。豊富な薬膳知識ととびきりの笑顔でワンが勧めてくれるのは、美味しくて体に優しい甘味たち。その甘さと彼の笑顔で、藤子はゆっくりと自分を癒していくーー。 お疲れならば、長崎中華街へ! 働く女子の心と体にうれしい、癒しと恋の物語。
大ベストセラー『震える牛』ふたたび! 警視庁捜査一課継続捜査担当の田川信一は、メモ魔の窓際刑事。同期の木幡祐司に依頼され、身元不明相談室に所蔵されている死者のリストに目を通すうち、自殺として処理された案件を他殺と看破する。不明者リスト902の男の発見現場である都内竹の塚の団地を訪れた田川と木幡は、室内の浴槽と受け皿のわずかな隙間から『新城 も』『780816』と書かれたメモを発見する。田川が行った入念な聞き込みにより者不明者リスト902の男は沖縄県宮古島出身の派遣労働者・仲野定文と判明した。田川は、仲野の遺骨を届け、犯人逮捕の手掛かりを得るため、宮古島に飛ぶ。仲野は福岡の高専を優秀な成績で卒業しながら派遣労働者となり、日本中を転々としていた……。 現代の生き地獄を暴露する危険きわまりない長編ミステリー! 【編集担当からのおすすめ情報】 聞こえるか。人間の壊れてゆく音が。 古い団地の一室で、自殺に偽装して殺害された心優しき青年。 彼は、遠く故郷を離れ、日本中を転々とする派遣労働者だった。 大企業にとって、非正規労働者は 部品と同じである。
貧乏の鎖は、俺で最後にしろ。 二年前、都内団地の一室で自殺に偽装して殺害された沖縄県宮古島出身の非正規労働者・仲野定文。警視庁捜査一課継続捜査担当の田川信一は、仲野が勤務していた三重県亀山市、岐阜県美濃加茂市を訪れる。そこで田川が目にしたのは国際競争に取り残され、島国で独自の進化を遂げる国内主要産業の憂うべく実態だった。仲野は、過酷な労働環境のなかでも常に明るく、ふさぎがちな仲間を励ましていたという。田川は仲野殺害の背景に、コスト削減に走り非正規の人材を部品扱いする大企業と人材派遣会社の欺瞞があることに気づく。 これは、本当にフィクションなのか? 落涙必至! 警察小説史上、最も残酷で哀しい殺人動機が明かされる。 【編集担当からのおすすめ情報】 堤未果氏絶賛! (国際ジャーナリスト『ルポ 貧困大国アメリカ』) 「事件が真相に近づくほどに、誰が“悪”なのか分からなくなる。 被害者も犯人さえも顔がない社会は、こんなにも恐ろしい」 24時間365日死ぬまで働け。 日本から、正社員は消滅する。
直木賞続編、遂に文庫化!あの感動が再び! その部品があるから救われる命がある。 ロケットから人体へーー。佃製作所の新たな挑戦! ロケットエンジンのバルブシステムの開発により、倒産の危機を切り抜けてから数年ーー。大田区の町工場・佃製作所は、またしてもピンチに陥っていた。 量産を約束したはずの取引は試作品段階で打ち切られ、ロケットエンジンの開発では、NASA出身の社長が率いるライバル企業とのコンペの話が持ち上がる。 そんな時、社長・佃航平の元にかつての部下から、ある医療機器の開発依頼が持ち込まれた。「ガウディ」と呼ばれるその医療機器が完成すれば、多くの心臓病患者を救うことができるという。しかし、実用化まで長い時間と多大なコストを要する医療機器の開発は、中小企業である佃製作所にとってあまりにもリスクが大きい。苦悩の末に佃が出した決断は・・・・・・。 医療界に蔓延る様々な問題点や、地位や名誉に群がる者たちの妨害が立ち塞がるなか、佃製作所の新たな挑戦が始まった。 ドラマ化もされ、日本中に夢と希望をもたらした直木賞受賞作続編が、待望の文庫化!
祭りの夜に集う、奇妙な店と妖しの客人 TBS系「王様のブランチ」出演、ピース・又吉直樹氏主演による映像化など、ショートショート界の旗手として活躍し、注目を浴びている著者。本書では、多魔坂神社で行われるお祭りを舞台に、奇想天外な物語が繰り広げられます。賑やかな祭囃子と綿あめの甘やかな香りにワクワクしながら、でもほんの少しだけ不気味な夜に出逢う物語は予測不可能! 懐かしくも、まったく新しい読書体験をお約束します。 欲しいと念じたものが出てくるヒモくじ屋、そこに現れたゴロツキどもが引いたヒモの先に現れたのは……?(「ヒモくじ屋」)、夜店ですくった人魚がどんどん成長してしまって(「人魚すくい」)、モデルにスカウトされたエリカが行方不明に(「ラムネーゼ」)、降り注ぐ優しい雨を、自分のものにする方法(「雨ドーム」)、人の想いが映し出される不思議なお菓子を買いに来たのは(「夕焼き屋」)他、全20編に加え、しりあがり寿さんによる書き下ろしショートショートを収録。いちどページを開いたら止まらない! たった5分の物語、読めばあなたを魅惑と幻想の世界へと誘います。
この熱量はすべての読者を圧倒する。 衝撃の松本清張賞受賞作。 戦を厭いながらも、戦のなかでしか生きられない島津の侍大将。 被差別民でありながら、儒学を修めたいと願う朝鮮国の青年。 自国を愛し、「誠を尽くす」ことを信条に任務につく琉球の官人。 豊臣秀吉の朝鮮出兵により侵略の風が吹き荒れる東アジアを、 三つの視点から克明に続く。 なぜ人は争うことを辞められないのか。 人と獣を分かつものとは、一体なんなのかーー 京極夏彦、三浦しをんら選考委員も絶賛した 傑作歴史エンターテイメント。
みなとみらい署暴対係係長諸橋と相棒の城島は、居酒屋で暴れた半グレたちを検挙する。彼らは東京を縄張りにする「ダークドラゴン」と呼ばれる中国系のグループだった。翌々日、関東進出を目論む関西系の組長が管内で射殺される。横浜での抗争が懸念される中、捜査一課があげた容疑者は諸橋たちの顔なじみだった。捜査一課の短絡的な見立てにまったく納得できない「ハマの用心棒」たちはーー。(解説:西上心太)
1980年から現代の日本へ、記憶の円盤に乗って時間の旅!日本の人口減少と超高齢化社会を予言したあの『なんクリ』から33年ー大学生だった彼女たちは、いま50代になった。ある夏の日、自分の小説のモデルだった由利と再会したヤスオは、ふたたび恋に落ちる…日本社会の未来を透視する438の“註”に加え「文庫本化に際しての、ひとつの新たな長い註」を書き下ろし。
妻の美奈子が突然事故で亡くなった。夫の希久夫にホンダの名車「エスハチ」が遺されるが、カーナビから不可思議な走行履歴が見つかる。藤沢、松本、尾道、モナコ…履歴をめぐる旅に出た希久夫に、美奈子が残した最期のメッセージとは?往年の名女優、伝説のエンジニアの人生と交錯したはてに感動のラストが待っている。
セックスではなく人工授精で、子どもを産むことが定着した世界。そこでは、夫婦間の性行為は「近親相姦」とタブー視され、「両親が愛し合った末」に生まれた雨音は、母親に嫌悪を抱いていた。清潔な結婚生活を送り、夫以外のヒトやキャラクターと恋愛を重ねる雨音。だがその“正常”な日々は、夫と移住した実験都市・楽園で一変する…日本の未来を予言する傑作長篇。