2018年発売
1年前、信じていた人に裏切られて傷ついたニッキは、心の傷を癒やすためカリブ海の島へやってきた。浜辺で物思いに耽るニッキを、じっと見つめる男が一人ー先ほどホテルで会った、尊大な雰囲気漂う彼は、冷たい瞳で彼女を隅々まで見回すと、表情一つ変えずに立ち去った。いけない、彼の豹のような獰猛さと美しさに魅せられてしまいそう。ニッキは怖ろしさと同時に、ときめきにも似た感情に身を震わせた。だがほどなく、人も愛も信じられなくなっていた彼女は、その男、大実業家キャルことキャラウェイ・スティールの大人の色香と恋の魔術に溺れることになるのだった…。
ホープは18歳という若い身空で結婚したものの、 妻を顧みない薄情な夫に悩まされ、やがて離婚にいたった。 夫の浮気相手が親友だったことで、 二重苦を味わった彼女の心の支えになったのは、夫の弟ガイだった。 “ぼくは以前からきみを愛していた”というガイの言葉に接し、 その慰めにすがるように、ホープは彼を受け入れてしまった。 ふたりで虚空に愛を描いた、たった一度の週末……。 12年後、一人娘を育てるホープの前に、ガイが兄の死を告げに現れた。 故人の遺言で、彼女と娘はガイの瀟洒な館で暮らさねばならないという。 ホープは青ざめたーー娘の本当の父親はあなたなんて、今さら言えない! けなげなヒロインと大富豪の波瀾の恋を描く、“切ないシンデレラ”企画をお届けします。12年前、ガイとホープは一緒になる約束をしたはずだったのに、ボタンのかけ違いで互いに誤解したまま離れ離れになっていたのでした。胸打つ再会&シークレットベビー物語!
ニーヴは恩人である老富豪の形だけの妻となり、彼を看取った後、まだ十代の反抗的な娘の継母となった。だが世間は“金目当てに老人と結婚した悪女”と責めたてる。いわれなき悪評と娘の反発に憔悴していたニーヴは、ある吹雪の夜、ハンサムなイタリア人実業家、セヴェロ・コンスタンツァと出会う。二人は情熱に流されるまま熱いひとときを過ごすが、翌朝、ニーヴが世間を騒がせている悪名高い未亡人と知るや、セヴェロの表情が一変し、彼は冷たく去っていった。3カ月後、ニーヴは途方に暮れて泣いていた。彼女を金の亡者と信じたセヴェロの子を、身ごもったのだ。
ギリシア人大富豪の愛人となった母に連れられ、 ルイーズは少女のころからよくエーゲ海の小島にある邸宅を訪れた。 富豪の息子ディミトリは家庭を壊した彼女の母を憎み、 冴えない娘のルイーズにいたっては目もくれなかった。 彼の甘い言葉に誘われて身を捧げた、19歳のあの日までは。 喜びも束の間、あなたは復讐の道具にされたのよと母に教えられ、 ショックを受けたルイーズはお腹に宿った命にも気づかず、 一刻も早く島から逃げようとボートに飛び乗ったのだった。 7年後、ルイーズは重い病をわずらった母を助けるため、 二度と会いたくなかったディミトリのもとへと向かう……。 母のことを娼婦と蔑む悪魔のような男性、そして、少女のころから密かに想いを寄せていた初恋の人ーールイーズにとっては、ディミトリは時を経てもなお心をかき乱す大きな存在でした。
砂漠の国の王妃となった姉に代理母になってほしいと頼まれ、 クロエは国王夫妻の子アデンをひそかに出産した。 だがその直後に夫妻が事故死し、事情を知る者がいなくなる。 貧しい学生のクロエに子どもを育てる余裕などない。 途方に暮れながら必死に赤ん坊の世話をしているところへ、 代理母の契約書を発見したという亡き王の弟サイードが現れた。 「契約どおり、子どもは我が国に属する」 冷たく宣言する彼に、クロエは懇願した。 乳母でも召し使いでもいい、甥と一緒にいたいと。 まさかサイードの名目だけの妻にさせられるとは、思いもせず。 ロマンスの申し子メイシー・イエーツ。国のために感情を排し生きてきた冷酷なシークと、貧しくも懸命に幼い命を育てるヒロインが赤ん坊を巡って散らす火花はやがて恋の炎となり……。
灰色のロンドンから、愛と自由がきらめく、魅惑のパリへーー 放蕩貴族の手練手管と街の魔法が、堅物秘書を美しく花開かせて……。 秘書として慎み深く生きてきたインディアの最愛のおばが、たった一人で海外 旅行に出かけ、消息を絶った。いても立ってもおれず、彼女はおばの旅を斡旋 したと思しきデレク・ソーンダーズを訪ねる。放蕩者として悪名高いこの次期 伯爵は、責任をもっておばを連れ帰ると宣言したが、彼を信用できないインデ ィアは自らも捜索の旅に同行する決心をする。かくて二人は万博開催中の華や かなりしパリへ赴くが、花の都のめくるめく魔法と放蕩貴族の巧みなエスコー トに、堅い蕾のようだったインディアの心は、甘く優しくほどかれていき……。
その乙女を彼はとらえた。いつしか恋に落ちるとも知らずーー USAトゥデイベストセラー作家が紡ぐハイランド・ロマンス。 1727年スコットランド。雨降りしきるその日、カーライル一族の氏族長ダンカ ンは道に倒れていた女性を助けた。潤んだ金色の瞳にいかにも儚げな風貌には 見覚えがあった。彼女こそ一族の憎き宿敵、アバフォイル伯爵のひとり娘カト リオナだ。ひとまず私怨は脇に追いやって娘を介抱してやるが、まもなく、ど うやらカトリオナが事故か何かに遭っていっさいの記憶をなくしていることに 気づく。これは神が与えてくれたチャンスだーーダンカンは弱りきったカトリ オナを一族のもとへ連れ帰ることにした。伯爵に復讐するための人質として。
絡みつく母の情夫の魔の手から逃れるために、家を飛びだしたのは12歳のとき。路頭に迷った末、幼い弟を抱えて、あえぐように生きるしかなかったティピーだったが、苦痛と恐怖に満ちた少女時代のために極度の男性恐怖症にも陥っていた。だが、孤高の男キャッシュとの出逢いが運命を変える。何かに飢えたような暗い目をした彼に、同じ不幸の匂いを感じて、初めて人を愛する意味を知るティピー。しかし辛すぎる過去のせいで彼は誰も愛せない。ティピーが妊娠に気づいたのは残酷にも、キャッシュに愛と結婚を拒絶されたあとでー
考えた末に愛のない婚約を取り消そうと訪ねた屋敷で、 キンバリーは婚約者の兄ハリソンとはじめて出会った。 成功した実業家の彼は、家族にも恐れられる冷酷な人物だと聞く。 話のとおり、彼はキンバリーを財産目当てのあばずれと責め、 身持ちの悪さを証明してやる、と彼女の唇を荒々しく奪った! その瞬間、二人の間に電流が走ったーー人生を変えるほど強烈に。 キンバリーは動揺のあまり、つい彼の思うとおりの悪女を演じた。 妖艶に微笑んで、手切れ金の小切手を受け取ってしまったのだ。 2年後、今もその記憶に苛まれる彼女に運命の夜が訪れる……。
フランス語教師のダニエルは、空港待合室で搭乗を待っていた。事の発端は、南仏にいる女優志望のいとこからの懇願の電話。映画関係者の秘書になったが、言葉も通じず困っているという。助ける義理はないものの、憧れの地への誘いは断りきれなかった。空港で緊張していると、リーという男性から時間を訊かれた。彼の優雅な物腰と青い瞳に一瞬で魅せられ、返す言葉がもつれる。わたしの生徒だって、もっとましに振る舞えるはずよね…。自嘲ぎみに思いながら、やがて彼とは別々に飛行機に乗りこんだ。まさかニースで再会し、ひと夏を共に過ごすとは夢にも思わずに。
兄の人生から浮かび上がる戦争と家族の物語 ナチズムに疑いをもつことなく戦地に赴き、19歳で命を落とした兄。弟である著者が、残された日記や手紙から兄の人生を再構成しながら、「戦争」とは何か、「家族」とは何かを問いかける意欲作。 16歳年上の兄はヒトラーユーゲントの教育に染まり、武装親衛隊の「髑髏師団」に入隊、ウクライナで戦死した。戦後民主主義の教育を受けて育った第一世代である著者は、兄の遺した日記や手紙を読みながら、戦争の記憶をほとんどもたない自身の半生、両親や姉の人生を振り返る。そしてナチズムと国家による暴力、戦時下の小市民の生活について、短いテクストの集積で語りつつ、読む者に深い問いを投げかける。 わずかな手がかりをもとに、亡き兄の人生について考察する本書の書きぶりは、小説というよりも自伝、あるいはノンフィクションの手触りに近い。身近でありながらほとんど知ることのなかった肉親への情、戦争に向き合おうとすることの困難、葛藤が随所に表われ、日本の読者にも考えさせられるところが大きい。 著者は1940年生まれ。2003年に出版した自伝的な本書は、ドイツにおける記憶の文化とナチスについて社会的な議論を巻き起こした。
傑作小説の評伝 1862年4月4日に発売されるや、翌日午後にはパリで第1部上下巻6000部が完売。第2・3部の発売日には朝6時に早くも出版社の前の通りは人であふれ、行列の整理のために警察官が出動する騒ぎに。そして『レ・ミゼラブル』は世界各地でベストセラーとなる。本書はその執筆・出版の過程を縦糸に、小説の背景となる世界経済やユゴーの用いた技巧の考察から、翻訳のいきさつや意外な読まれ方、ミュージカル・映画などの受容までを横糸に織り上げた、いわば「小説の評伝」である。 この作品の背後には多くのものが隠れている。たとえば、マドレーヌ氏ことジャン・ヴァルジャンが模造黒ガラス玉でたちまち莫大な財産を手にした事情は、当時の世界史から推測できる。刊行当時、新聞にはこの作品に対して手厳しい批評がいくつも掲載されたが、マドレーヌ氏が財産を築いた方法にけちをつけたものはひとつもなかった。また、当時のパリの地理と作品中の地理との比較からはユゴーの政治的な心情が、ジャン・ヴァルジャンの囚人番号からは苦悩が透けて見える……。 おなじみの物語の違った顔が楽しめる一冊。
ロンドン中心部で死者千名を超える無差別テロが発生。首謀者は、数カ月前にワシントンDCで大規模な爆破テロを起こしたISISの大物テロリストだった。MI6から秘密裏に協力を要請されたイスラエル諜報機関のトップ、ガブリエルは、あるフランス人実業家とテロリストの接点に注目し、姿なき敵をあぶりだすため、南仏プロヴァンスでCIA、フランス当局を巻き込んだ合同作戦を始動させるー。
作戦の標的はフランス人実業家の愛人で、元モデルのオリヴィア。ガブリエルは彼女に接近すべく南仏の社交界を舞台に大胆不敵なスパイゲームを仕掛け、テロリストがモロッコに潜伏していることを掴む。そんななか、モロッコの密輸船から化学兵器物質が見つかり、新たな攻撃の予感に各国が戦慄する。カサブランカ、サハラ砂漠…知略躍る攻防の果て、灼熱の地で惨劇の連鎖は食い止められるのか!?
【このライトノベルがすごい! 2017 単行本・ノベルズ部門20位!】 【このライトノベルがすごい! 2018 単行本・ノベルズ部門9位!】 ドラマCD化&コミカライズも始動!!! あるところに一人の魔女がいました。名前はイレイナ。 これといった目的もなく、流されるように気ままな旅を続けています。 今回出会うのは、古本屋の老婆、お洒落な魔女と追い剥ぎ団、 国王に追われる若き男女、石膏像に振り回される魔女たち、 美女だけが暮らす隠れ里の長、蘇った古竜と英雄の魔女、 そして、ラトリタ学園を舞台に語られる新たな出会いと別れーー。 時を遡る不思議な時計に魅せられた二人の少女が、 「魔法使いに恋する物語」を紡いでゆきます。 「未来は分からないからいいんです」 交差する過去と現在の狭間で少女たちが出会うのは……。 第一章 昔々、あるところに 第二章 嘘まみれのシャロン様 第三章 目には見えないもの 第四章 石膏像と魔女たちの話 第五章 美人だけの村 第六章 分かり合えない人とケモノの物語 第七章 星霜の旅々:田舎に厳しい都会の秋 第八章 星霜の旅々:悠久の刻 第九章 星霜の旅々:花咲く記憶 第十章 星霜の旅々:おともだち あとがき
<b>≪TVアニメ化決定!!≫</b> <b>≪シリーズ累計150万部突破!≫</b> <b>≪「小説家になろう」にて日間1位、週間1位を獲得!≫</b> <b>≪累計78,000,000PV突破!≫</b> <b>≪初巻15刷達成!≫</b> <b>≪WEBサイト「ガンガンGA」、アプリ「ガンガンONLINE」「マンガUP!」にてコミカライズ&スピンオフ小説好評連載中!≫</b> <b>≪このライトノベルがすごい!2019 単行本・ノベルズ部門9位!!≫</b> 300年スライムを倒し続けていたら、いつの間にかーー狐耳(と尻尾)が生えてました!? 「モフモフできるお姉様が欲しい」とイタズラされたせいです…(魔王め!) おかげで本能に逆らえなくなった私は、「油揚げ」を求めて、魔王城中を暴れ回る事になってしまうのですがーー!? ほかにも、私を転生させてくれた女神様と再会したり(感動!)、ピラミッドっぽい遺跡で、幻の古代文明を解明したりします! 巻末にベルゼブブのドタバタわーきんぐ物語 「ヒラ役人やって1500年、魔王の力で大臣にされちゃいました」も収録でお届けです!!
「小説家になろう」ローファンタジー部門、日間・週間・月間・四半期ランキング1位を獲った話題作、遂に書籍化!! 「俺のステータス……この世界では実際のところどれくらいの力になるんだろう?」 異世界に転移して勇者になった森下大樹は、みごと魔王を打倒して日本に戻ってきた。大樹は身につけた力を隠しながら、平穏な日々を満喫していたが……。 この現代では人知れず妖魔や能力者が跋扈する、(今時珍しい)学園異能バトルっぽい裏の世界が広がっていたのだ!! 「任せてください。俺が先輩を今より1.5倍は強くします。それも……数時間でね」 これは現代日本を舞台に、異世界帰りの最強勇者が、ステータスやスキルを使って無双したり、 学校一の美少女にパワーレベリングを施したり、友達を助けるために伝説の邪神と対峙する物語である。 「それじゃあ、まあ、遠慮なく……いかせてもらうぜ!」
コミックガルド(オーバーラップ)にて コミカライズ大好評連載中! 「さあ、行こう。マルコのダンジョンに」 数多の魔王がダンジョンを築き、争う世界。【創造】の魔王プロケルは、 近隣の人間たちの街から攻め寄せた軍を退け、アヴァロンには平穏が訪れていた。 そこに、プロケルの親である【獣】の魔王マルコシアスの配下がやってくる。 マルコのダンジョンが複数の魔王に襲われ、敗北の危機にあるという。 プロケルはマルコの盟友である【竜】【刻】の魔王らを説得し、 自らが危機に陥ることも顧みず、彼女を救うために出陣する。 これは味方には優しく敵対するものには冷酷な、変わり者魔王の物語。
帝庁に勤め、同僚からも好まれ、皇帝の信も厚い若手魔導師・リュウ・クレソン。 しかし、彼を良く思わない一派から政争を仕掛けられ、左遷されてしまった。 新たな赴任先は小麦農園。余りの落差に落ち込む……こともなく、「食いっぱぐれないし趣味に没頭出来る」と考えたリュウは、有り余る時間と、なにもしなくても上がってくる農園からの不労所得、さらにいくらでも手に入る小麦を使い、趣味の料理を追求し始めた。 ついでとばかりに、暇つぶしに王都で屋台を始め、時折遊びに来る教え子達の成長を楽しみに見守りながら悠々自適な暮らしを楽しんでいるリュウ。 ーーしかし彼は知らない。教え子達の働きによって、自らの名が今も帝庁に響いていることを。 そしてーー教え子たちを使って背後から政治を操っていると噂されていることさえも。