2019年11月20日発売
時価2億のヴァイオリンが消えた。ヴァイオリンの名器“ミモザ”が消失!パトロンのマダム、実直なヴァイオリン職人、ヨーロッパ貴族、才媛の秘書、イケメンコーディネーター…。誰にも不可能で、誰もが怪しい。アラフォー地味美人×天才(?)高校生コンビにこのトリックは解けるのか!?
坂井のもとに派遣されてきた「飯友」は、人間の青年の姿をとっているけれど、正体は神社の猫。食いしん坊な「猫」が夕ごはんを旨い旨いと平らげ、お喋りして帰っていく、ちょっと不思議で賑やかな日々を送る坂井だったが、ある出来事をきっかけに親しくなった老婦人・沖守さんの営む茶房「山猫軒」で働くことに。夏から冬へめぐる季節の美味しい幸せを飯友と一緒に!
異世界の湯屋・高天原に連れてこられたまま、下働きを続ける凛子。結婚させられた狗神の夫・京之介と離縁するために手切れ金を貯めていたのだが、彼への気持ちに変化がー。ところが、何者かがふたりの離縁状を提出し、受理されてしまった!行方不明だった京之介の弟・天月の仕業らしい。兄に対して複雑な感情を抱く天月が、凛子に持ちかけてきた取引とは…?
家具職人をめざし、修業を積んでいた倉木相馬。良い家具を作るには人間について理解していなくてはならないと考える師匠に、家具職人以外の仕事を体験するよう言われ、女友達の営む茶房で働くことに。もともと料理が得意だった相馬は、茶房での仕事に喜びを見出し始めて…。優しすぎる男と壊れかかった女たち。心と身体に愛の滋養、じんと沁みる金沢ごはん物語…!
神庭の裔が暮らす花の郷の少女・日奈は、鉄をつくり世に金気の穢れを撒き散らす黒金の大王のもとへ、正体を偽って輿入れすることを命じられた。しかもそれは、裏で大王毒殺の密命を帯びたものだった。輿入れのため、日奈が川で身を清めていると、怪しい男が声をかけてきた。川彦と名乗るその男は、たびたび日奈の前に現れるようになり?古代和風ファンタジー!
異形とヒトの間を取り持つことを生業としてきた真魚寺家の裔である千歳には、古い付き合いのある小説家がいる。青原灯ー着流し姿に整った顔立ちをした青年だ。表向き、灯は千歳の従兄となっているが、それは真っ赤な嘘。灯は従兄でも何でもなく、幼い日に千歳が契約を結んだ怪異なのだ。大学に進学した春、百鬼夜行の噂を聞いた千歳は見に行こうとするけれど…?
美貌の青年・藍沢結人は、ひとつの街ではひとつの恋しかしないと決めていた。なぜなら、恋をした相手の首に縄をかけ吊るすことを最大の愛情表現だとしているから。このあかつき町でもひとりの劇団員の女性を自殺にみせかけて吊るしたので、別の街へ移ろうと考え…?連続殺人者と犯罪被害者家族たちが入り乱れ、誰もが傷つけ傷つけられる復讐の因果が回り始める!
高1のひまりは、片想い中の陸斗に告白することに。けれど、事故にあった陸斗は、約束の時間にあらわれなかった。その日、ひまりは不思議なお店に迷いこむ。“思い出とひきかえに願いを1つ叶えてくれる”という。陸斗を助けるため、彼との思い出を売るひまり。しかし、2人にとって大事な出来事の記憶まで失い、陸斗とすれちがい…!?せつなくて泣ける恋物語。
明治三十年代初頭。人気のない道を歩きながら考えを巡らせていた女学生の塔子は、道中、松岡と田山と名乗る二人の男と出会う。彼らは幻の書店を探していてー。迷える人々を導く書舗、書楼弔堂。田山花袋、平塚らいてう、乃木希典など、後の世に名を残す人々は、出会った本の中に何を見出すのか?移ろいゆく時代を生きる人々の姿、文化模様を浮かび上がらせる、シリーズ待望の第二弾!
家具職人の壱晴は、毎年十二月の数日間、声が出なくなる。原因は過去にあったが、誰にも話さず生きてきた。一方、会社員の桜子は困窮する実家を支え、恋とは縁遠い。二人は知人の結婚式で偶然出会い“一夜”を過ごすが、後日、仕事相手として再会し…。欠けた心を抱えた二人が戸惑い、傷つきながらも歩み寄っていく道のりの痛みと温もり。他者と共に生きることのいとおしさに満ちた傑作長編小説。
スリルと謎に満ちた24時間!人気アイドルが一日署長を務める日、彼女の薬物使用の密告が入る。同時に署内の不祥事が発覚!?副署長の脇坂はイベントの裏で事態の収拾に駆け回るが、派閥争いや癒着問題が絡み、事態は複雑化。一方、脇坂の妻子も深夜に姿を消していた。次々と発生する事件を追うと、ひとつの共通項が見えてきた!猛スピードの展開、驚くべき結末が快感。全く新しい警察官小説。
時は平安。運命の出逢いを求め、お忍びで出掛ける帝のお供を務めることになった夏樹。見事な藤の花が咲く家で帝は藤香姫という美姫に出会うが、翌日、その家は藤の木もろとも消えてしまい、夏樹は藤香を捜して都中をさまよう羽目になる。その途中、朧月の下、ひとりでに動き回る牛車を目撃。更にその直後、美少年が夜盗に襲われているのを助けるのだがー。大人気平安怪奇ロマン、シリーズ第5弾。
2026年。五輪後、荒廃が進み移民で溢れる東京。人工心臓を持つ少女・谷崎ウランは、メキシコ人芸術家に卓越した想像力を買われ、東京の“架空の歴史”を創作し始める。彼女の「神話」は周囲に15年前の“ある記憶”を呼び覚ます。一方、放射能に汚染された被災地「島」から従姉弟同士の二人が上京。十代の三人が出会う時、何が起こるのか。力強く描かれる驚愕の近未来。そこにあなたは希望の光を見る。
鉱物の魅力にはまりつつある中学生の樹。「石精」雫との絆は深まっているが、発見された祖父の日記をめぐり、樹は雫との間に距離を感じるようになり…。金と見紛う黄鉄鉱の輝きと結晶の美しさ。ラピスラズリの星空を閉じ込めたような青の深さ。化石の中身が別の鉱物に置き換わる仮晶の不思議さ。過去から受け継ぎ未来へつなぐ人の想いと鉱物の魅力との協奏曲。他では味わえない世界へようこそ。
国土開発の妨げになる地縛霊を退去させる「幽冥推進課」で働く唯一の人間職員、朝霧夕霞。今回の案件は、老朽化した高速道路の整備のため買収予定の用地に現れた地縛霊。「祟られても労災が下りますから」と辻神課長に笑顔で見送られて現地に向かった夕霞を待っていたのは頑固な老人の地縛霊と、「幽霊土地」という予想外の問題で…?人の想いを繋ぐオカルト公務員小説、波乱含みの第4弾!
長兵衛は、江戸花川戸で中間などの人材派遣をする口入屋の主人。町奴の頭目として名高い初代幡随院長兵衛の生まれ変わりと評判の男前だ。ある日、同心の河下から得意先だった旗本水野家で賭場が開かれていると聞く。当主が吉原の花魁に夢中になり賄賂の金が必要らしい。咎めを受ける前に水野家を救おうと、闇不動の万次郎を探るが…。粋でいなせな男が命を賭けた勝負に挑む!痛快時代小説。
魂を数値化する巨大監視ネットワーク・シビュラシステムが人々の治安を維持している近未来。刑事たちは日夜、犯罪に手を染める前の“潜在犯”を追う。難民や物資を輸送するドローンの墜落事故現場を調査する新人監視官・灼と炯は捜査をすすめるうち、事故の背後に、何者かが仕掛けた巧妙な犯罪の影を感知…。正義と法の価値を問う、物語の幕が上がった。TVアニメ3期のノベライズ第一弾!!