2019年2月6日発売
乙女な心を持つ美術系男子のラブコメディ! 有名政治家を父に持つ遠明寺美智之輔は、子どもの頃から絵を描くことが好きな乙女な男の子。恋愛対象が同性の美智之輔は、同級生の高瀬君に憧れていたが、思いを告げることもないまま、日本の美大を卒業後、憧れのパリへ留学していた。 ある日、アルバイト先のカフェで美智之輔は、ぼさぼさのおかっぱ髪でベース形の顔が目を惹く羽生光晴という女性と出会う。凄まじい勢いでパソコンのキーボードを打つ彼女は、偶然にも美智之輔が愛読している超人気ハードボイルド小説の作者。訳あって歴史あるリトグラフ工房idemに匿われているという。 過去にはピカソなどの有名アーティストが作品を生み出してきたプレス機の並ぶその工房で、リトグラフの奥深さに感動した美智之輔は、光晴をサポートしつつ、リトグラフ制作を行うことになるが、ある大きな転機が訪れる。 【編集担当からのおすすめ情報】 単行本刊行当時、小説『ロマンシエ』に登場したパリのリトグラフ工房「idem」とコラボした展覧会を東京ステーションギャラリーで開催しました。その際、展覧会の図録に寄せた掌編を文庫に特別再録。小説(フィクション)と展覧会(リアル)が交差した奇跡の展覧会開催までの舞台裏がわかる特別寄稿も掲載しています。これを読めば『ロマンシエ』の全てがわかるコンプリート版です!
音楽に全てをかけた青春映画完全ノベライズ 2人の「JK」を中心に結成された大人気バンド「JoKers」。人気絶頂の最中での突然の解散から3年。「JK」のひとりは全米デビューを果たし大成功している。もうひとりの「JK」・海江田丈は、解散をきっかけに音楽を捨て、別の道に進もうと大学でくすぶっていた。丈と音楽をやることを諦められないJoKersのメンバーは、ロックカフェのオーナーの照雄に泣きつく。そこで照雄は、カフェに出入りしている桜、真緒、リナの3人で女子高生バンド「DROP DOLL」を結成させ、丈に指導させることで音楽への情熱を取り戻させようとする。いきなりバンドを組まされた3人は丈のスパルタ指導に反発しつつも、音楽の楽しさに夢中になっていく。そんなひたむきな彼女たちを見ているうちに、徐々に音楽への想いを再燃させる丈、しかし、彼女たちのステージが目前に迫った時、帰国した「JK」が突然現れて……。音楽に全てをかけた若者たちを描く本気の青春映画を完全ノベライズ化。映画にはない登場人物のバックグラウンドストーリーも。
『付添い屋・六平太』シリーズ著者最新作! 石見国浜岡藩奉行所の同心頭・香坂又十郎と妻・万寿栄の平穏な暮らしは、ある日突然、終わりを告げた。又十郎に万寿江の実弟を討て、との藩命が下ったのだ。江戸幕府にあって老中職を務める当代・松平忠熙は三代前に浜岡に移封してきた、いわば新参者で、藩政の中枢を握る国家老の本田織部ら上州から帯同してきた家臣と、その風下に立たされる格好になった永久家老の馬淵平太夫ら生え抜きとの間には、隠然たる軋轢があった。 藩政改革を唱え、上州派を糾弾したのが、万寿江の弟で勘定方の兵藤数馬だった。だが、数馬を討って、お役御免とはいかなかった。江戸屋敷の目付・嶋尾久作は、又十郎を脱藩ものと見なし、浜岡藩が表に出せない汚れ仕事を押し付けてくる。おめおめと嶋尾の言いなりになっていては、数馬が浮かばれない。鵺のような嶋尾の目をかいくぐって真相をさぐる又十郎。上州派の不正とはなにか。数馬が最期に呟いた、下屋敷お蔵方の筧道三郎とは何者なのか。日々の暮らしを神田八軒町の源七店の面々に助けられ、嶋尾の無理難題をこなしつつ、又十郎の静かなる闘いが続く。「付添い屋・六平太」シリーズの著者の新境地!大河時代小説シリーズ第2弾! 【編集担当からのおすすめ情報】 我一人、戦う所存にござる! 心の支えは、神田八軒町の源七店の面々と 国元に残してきた妻。 江戸屋敷目付の無理難題をこなしつつ、 故郷に戻るための静かな闘いは続く。
大人気アニメの完全ノベライズ第3弾! ひとたび投薬すれば人の心を蝕み、意のままに操ることができるという「バナナフィッシュ」。さきのイラク戦争で兄グリフィンがひょんなことから未完成のこの薬に冒され、死に至った経験をもつアッシュ・リンクスは、ついにこの悪魔の薬の真相にたどり着く。親友を亡くしライバルを斃し、自身も重傷を負いながら、アッシュはかつての主であるディノ・ゴルツィネと全面対立することに。 一方、華僑の名門かつ最大勢力である李家の事実上の当主となった月龍は、同族嫌悪ともいえる感情からアッシュと敵対する立場をとる。また、月龍の下でチャイニーズ系ストリートギャングたちを率いる少年シン・スウ・リンは、先代ボスであるショーターを殺したアッシュに対して、複雑な思いを拭いきれない。やがて「バナナフィッシュ」をめぐり、アンダーグラウンドの巨大な勢力と、アメリカの中枢を担う国家権力が秘密裏につながっていることが明らかになっていく。 --そんな中、アッシュの心の支えである奥村英二の命が狙われた。英二だけは自分の命にかえても守りたいアッシュだが……。 果たしてアッシュは英二を、そして英二はアッシュを救うことができるのか。大人気シリーズついに完結!
長崎中華街で出会った癒しのお茶と甘い恋 小さい頃から大好きだったドラッグストアで働く山下藤子。長崎・浜町アーケードの店舗へ異動になって張り切るが、売上げのプレッシャーやお客様のクレームに心労がたまり、ついに帰宅途中の道端で倒れそうになってしまう。そんな藤子を助けてくれたのは、中華街にある「薬屋カフェ」の青年スタッフ、王。笑顔が素敵な彼は薬膳にくわしく、藤子の不調を聞くなり、今の藤子に必要なものがたっぷりつまった中国茶や中国菓子を教えてくれた。すっかり薬屋カフェのファンになった藤子は、中華スイーツの美味しさにもはまり……そして王との恋もゆっくり進展中!? そんなある日、ドラッグストアに一人の若い女性客がやってくる。彼女の悩みにうまく対応できず、怒らせてしまった藤子。お客さんの心に寄り添う接客は難しい。沈む心を抱えながら薬屋カフェへ向かった藤子に、王がくれた、あるヒントとは? 長崎新地中華街ーーそこは、美味しくて優しい味のスイーツと、極上笑顔が待っている場所。働く女子の心と体にうれしい、癒しと恋の物語!
名古屋市南区、細い坂を上ったところにある平屋の建物に『あなたの街の便利屋さんこっこ屋ホームサービス』の看板はある。社員に対する態度はすこぶる悪いが、依頼人には低姿勢で擦り寄るーという金に汚い残念美形の黒木玄社長のもと、白石倭香は唯一の人間として、人外社員に紛れて働いているのだった。実はこの黒木の正体は、とある取り壊された稲荷神社の眷属で、ご神体を守り人として生きる道を選んだ黒狐だ。神社再建を夢見て便利屋稼業で資金を貯める日々なのだが、舞い込む依頼はオカルト案件ばかりで、新入社員の倭香は頭を抱えるしかなく…。
26歳のユ・ジンは目覚めると、自宅で母の死体を発見した。時々記 憶障害が起こる彼は前夜のことを何も覚えていない。事件、そして 自分と家族の間の真実を明らかにするため、3日間の激しい捜索が 始まる。心と記憶の謎、母子の関係を探求するサイコ・スリラー!
300年以上先の時代へ転送された直後、大介らはリヴィジョンズが操る化け物シビリアンに襲われた。その圧倒的な力に対抗すべく、ミロは人形型兵器ストリング・パペットを大介らに提供する。これがいつか訪れる危機だったのだー使命感に燃える大介は、促されるがままパペットに乗り、シビリアンを倒す。一度は歓喜する人々だったが、その後も襲撃は続き、元の時代に戻る方法も依然としてわからぬままだった。急転の第2巻。
ボクサー志望のおれは、友達のハルオから「もう長くない」という彼女・とう子の見舞いへひとりで行ってくれと頼まれる。ジムでは才能あるボクサー・梅生とのスパーを重ねる日々。とう子との距離が縮まる一方で、夫子のいる恋人・夏澄とは徐々にすれ違ってゆくが…。第53回文藝賞受賞の表題作に加え二編の短篇、マキヒロチ氏によるマンガ「青が破れる」、そして尾崎世界観氏との対談を収録。
大観衆に湧く競馬レースの最中、男が刺殺された。偶然居合わせた警視庁特犯課の新米刑事・小湊進介はベテラン刑事・海方惣稔とともに捜査を開始。鮮やかな手口からすぐに容疑者の名前が挙がるが、この殺人を皮切りに容疑者が次から次へと殺されていく殺人リレーがはじまり…果たして真犯人が仕組んだ謎を、二人は解けるのか?
日本を代表するシャーロキアンにして、『シャーロック・ホームズ全集全9巻』(単行本と文庫版)を刊行した両著者による決定版入門書。最も信頼でき、最も充実して、最もバランスのとれたコンパクトな手引書で、「ホームズ物語」全六〇篇の基本情報を収録、ホームズの人となり、読み所やエピソードも満載。小林エリカによる楽しい漫画も必見。
あの世とこの世の狭間に佇む写真館では、訪れた死者が年の数だけ自身の写真を選び走馬燈を作る。案内人は過去の記憶を持たない青年・平坂。来訪者は最高の写真を撮るべく希望する過去へと一日だけ平坂とともに戻ることができた。九十二歳の老女、四十七歳のヤクザ、七歳の児童、それぞれが写した人生最期の写真とは。そして平坂の悲しくも優しい秘密とはー。三つの物語が紡ぐ、感涙のミステリー。
71歳の老婆が自宅で殺された。片手に握っていたのは将棋の「歩」、ポケットに入っていたのは「銀」の駒。その後、名古屋市の老人が次々に殺害されるが、なぜか全ての現場には将棋の駒が残されていた。被害者の共通点も見いだせず行き詰まるなか、捜査一課の女性刑事・水科と佐田はある可能性に気がついてー。事件が描く驚愕の構図とは?被害者たちの意外な繋がりとは?衝撃のデビュー作!『このミステリーがすごい!』大賞第17回優秀賞受賞作。
「脳の血腫など特定の三徴候が出た場合、その幼児は被虐待児である」。堀尾雄次は子どもに三徴候があったことから、虐待を疑われて警察に連行された。雄次は容疑を否認。捜査に当たるのは、永久出向制度で警視庁から故郷に戻ってきた刑事・栗秋と若手の細井。栗秋の能力を疑う細井だったが、栗秋は上層部の意向を無視して、血腫について捜査を進める。「出向」刑事が、医療業界の闇を暴く!
東雲清一郎は、大学生活のかたわら書家として活動し、筆跡鑑定も行う超絶イケメン。だが、中身はトゲトゲなハリネズミのような毒舌家だ。おしゃれなカリグラフィー、図書館本の落書き、離別した父からの手紙、そして過去からのメッセージー「気持ちに嘘はつけても、文字は偽れない」。そう断言する彼の秘密が、また一つ明らかになっていく…古都・鎌倉を舞台に、文字と書、人の想いにまつわる事件を描く大人気ミステリー、第4弾!