2019年3月14日発売
左手に宿る“兄”と俺。奇妙な2人の逃避行が始まるーある事故以来、左手から死んだ兄・海斗の声が聞こえるようになった岳士。家出した2人は殺人事件に巻き込まれ、容疑者として追われるはめに。濡れ衣を晴らそうと奔走する岳士と海斗だが、怪しいドラッグ「サファイヤ」、そして美しい彩夏との出会いで“兄弟”の思惑はすれ違いだす…予想不可能のラスト、切ない衝撃に涙があふれる。
二十五年勤続にもかかわらず理不尽な理由でリストラされた小野寺かすみ。仕事が好きで頑張ってきたプライドはずたずたに。そんな折、友人から誘われた東京マラソンの応援で心を動かされ、勢いでランニングシューズを買ったが…。たったひとりでも応援してくれる人がいれば頑張れる。エールを贈ることで自分を奮い立たせられる。かすみはマラソンを通して大切なことに気づき、新たな人生の第一歩を踏み出す。読めば元気がもらえる“応援小説”誕生!
十津川警部に辞表を提出して失踪した田中刑事。飲酒運転で人を轢いて死亡させ、遺体を奥多摩山中に埋めたという弟を助けるための決断だった。十津川は捜査を始めるが、埋めたという遺体は発見されず、田中家を監視する謎の男が現れ、さらに兄弟の犯罪を告発する手紙が捜査本部に送られてくる。果たして事件の真相は…!?
売れないシナリオライターだった大多の毎日は人気女優あやめの主演ドラマ「ヒロイン」を手掛けることで、一転する。脚本制作の忙しさに加え、出演者の突然の降板や関係者の死亡事故など数々のトラブルが発生。一方で、自殺未遂をしたところを大多が助け、ドラマのモデルにもなったシングルマザー・奈良本智子は不穏な動きをしはじめる。大多は事件の真相を探っていくが…。
時効間近の事件を追う、刑事である母。捜査線上に浮かんだ人物に、母と娘の胸中はー。40万部超のベストセラー『傍聞き』の表題作(日本推理作家協会賞短編部門受賞)で主人公を務めた母娘が、再び登場!(表題作「赤い刻印」)辛い現実にさらされた人間たちの謎めいた行動と、その先に待つ一筋の希望を描いたミステリー短編集。緻密な伏線から浮かびあがる人生の哀歓が、深々と心に沁みる。
ユーロポール連絡員・村野隼介の任務はサッカー八百長賭博の摘発。そして、ひとりの少年を救い出すこと。かつての恩師が殺された。八百長に加わり、逃亡した元アカデミー生を救出に行った末の惨劇だった。亡き師に報いるため、村野は欧州サッカー界の闇に切り込んでいく。危険な任務に就く熱き捜査員たち、汚れた金で私腹を肥やす悪党ども、利用される無垢な選手たちーそれぞれの思いが交錯し、クライマックスに慟哭必至のサスペンス長編!
ウソを見破る術に長けたベテラン刑事・平間徹とコンビを組んだ新米刑事の目を通して、人間がウソをつくときに見せる仕草や言動を明らかにしていくショートストーリー集。エピソード全35話。瞳の収縮やまばたき、情動発汗など嘘をつく人に表れるクセや生理的反応をベテラン刑事が指南する。
事件は起こる前に潰せーそんな指針のもと、危険な組織や犯罪者を闇処理してきた警視庁特殊企画課工作班に所属する山神翔二。そんな彼が今回手がけるミッションは、日本の危機。仏ルグラン社が、王産自動車を完全子会社化しようと動き出した。背後には仏政府の産業植民地化政策が!?緊急事態に、警視庁は特殊企画課を部に昇格させることを決定。工作課の課長に就任した山神は各部署より精鋭を結集させ、仏政府に対して「暴露工作」を始動させる!
日本最古の温泉「道後温泉」。温泉旅館『湯築屋』は、そんな由緒ある温泉街の一角にある目立たない宿だが、実は誰も知らない秘密があった。そこを訪れることができるお客様は、神様だけなのだ。女子高生でありながら、湯築屋の若女将を務める湯築九十九は、宿のオーナーであり夫でもある稲荷神のシロ、子狐のコマといった仲間と一緒に、今日も神様のおもてなしに全力投球!話題沸騰のキャラクター小説、待望の第二弾!
「北条雫、19歳。どこにでもいる平凡な女子大生のようですが…実はわたし、平成最後の魔女なんです!」祖母から魔女の能力を受け継いだ雫の前に、ある日、10年ぶりに幼馴染の爽太が現れた。「魔法で人助けなんて時代遅れ」とすっかり冷めている雫だが、爽太はかつて約束した「魔女の使命」を果たそうと一生懸命。雫はしぶしぶ六つの魔導具を取り出すが…なぜ、爽太は雫の前に現れたのか?雫が「魔女の使命」を果たした時、その切ない理由が明らかになる。心震える、愛と家族の物語!
大学生の陽輝の下に、ずっと連絡のとれなくなっていた兄から、突然荷物が届いた。中身は、見慣れない眼鏡型のデバイスとタブレット。説明によると、それは他人の検索履歴を見ることができるAR機器「ウィザードグラス」だった。なぜこんなものが存在するのか、そしてなぜ自分の下に送られてきたのか。陽輝は次第に、ウィザードグラスをめぐる事件へと巻き込まれていくー“1億総監視社会”の恐怖と希望を描き切った意欲作!
唯一の身内である弟を医者にすべく、阿漕な金貸しをしてまで仕送りする姉。だが弟は修業先の京から江戸へと密かに逃げ帰っていた。姉の急病を治療した桂千鶴は、同じ医術を志す者として弟に手を差し伸べるが、その厚意は思わぬ事件へと繋がってしまう。追い打ちをかけるように、千鶴の想い人、菊池求馬に大坂勤番の命が下る。累計九十五万部突破の超人気シリーズ、激動の第十二弾!
麹町の飯屋「いろは屋」で常連客に大将と慕われる主、八雲兼四郎。だが、板場に立つのは仮の姿ー兼四郎には町方の手の届かぬ悪を闇に葬る“浪人奉行”の裏の顔があった。桜の蕾も膨らみかけた春先、江戸郊外の中野宿で米問屋一家と奉公人が皆殺しされる惨事が勃発。盟友、橘官兵衞らと成敗に向かった兼四郎だったが、下手人として浮上した型破りの浪人集団に翻弄される。外道に地獄を!民に光を!!大反響シリーズ、堂々の第六弾!!
血と汗を流して江戸への廻米を果たしたものの、米価高騰は続いている。その理由は廻米がさらなる値上げを狙って隠匿されてしまったからだ。この囲米をしているのが、こともあろうか、老中のひとりだとの疑いが濃くなった。廻米に尽力した家臣の死に報いるためにも、囲米は断じて許せない。一万石が老中に闘いを挑む!待望のシリーズ第八弾!
闇御庭番として共に密命を受けてきた川村修就が、将軍・家斉の御賄頭に出頭し、範正にかかる期待と責任はいよいよ増すばかり。そんな中、次の長崎奉行に内定した旗本が前老中首座・水野忠成に千両もの賄賂を贈っていたことが露見した。三百石の旗本にどうしてそんな大金が?金の出所を辿った範正は、思いがけない人物と鉢合わせするー。後に奉行を歴任し、万延元年には幕府の遣米使節として海を渡った幕末を代表する能吏、村垣範正の若き日の活躍を描く、時代エンタメ第二弾!