2019年5月発売
長年離れて暮らしていた穏蔵が、音羽の顔役・甚五郎の身内になって一月足らず、倅との微妙な間合いに、いまだ戸惑う、付添い屋稼業の秋月六平太。ある夜、仕事の帰り道で鉢合わせた賊を斬り伏せて以来、謎の刺客に襲われはじめる。きな臭さが漂う中、六平太は日本橋の箔屋から依頼を受け、千住の百姓家で暮らす幸七のもとへ、娘のお糸を送り届けることに。ひとり宿に泊っていた六平太だったが、ふと、お糸の父・新左衛門の「なんとしても娘を連れ帰って下さい」という一言が思い浮かび、急ぎ表へ飛び出した。嫌な胸騒ぎが…。王道の人情時代劇第十二弾!
弟・重二郎に藩政をまかせ、江戸に出奔した博打好きの殿さま・百目鬼一郎太は、ひとまず、駒込土物店を差配する槐屋徳兵衛の世話で根津に身を落ち着ける。重二郎可愛さに、嫡男・一郎太の命を狙う実母桜香院とその腹心の国家老・黒岩監物。江戸家老・神酒五十八によれば、黒岩家の用人が密かに羽摺り(忍び)の隠れ里に向かったという。一方、一郎太と暮らす五十八の嫡男・藍蔵の心配をよそに、江戸の賭場八十八か所巡りを企てる一郎太。監物の放った羽摺り四天王との息詰まる死闘。いま明らかになる、突きの鬼一こと一郎太の秘剣・滝止の由来!大好評シリーズ第3弾。
超ド級の映画「空母いぶき」を完全小説化! 巨匠かわぐちかいじの同名コミックを原作とし、壮大なスケールで描かれた映画「空母いぶき」を完全ノベライズ! 【ストーリー】 --そう遠くない未来。東アジア海域における領土争いは激化、日本近海でも軍事衝突の危機が高まりつつあった。 日本最南端の波留間群島沖では、国籍不明の武装集団が海上保安庁の巡視船に発砲し、乗組員を拘束、領土の一部を占拠した。未曾有の緊張が高まる中、政府は航空機搭載型護衛艦『いぶき』を旗艦とした第5護衛隊群を現場海域に派遣する。 戦うか、護るかーー。 敵潜水艦のミサイル攻撃に対し、航空自衛隊のエースパイロットから『いぶき』艦長に抜擢された秋津竜太と、海上自衛隊生え抜きの副長・新波歳也の決断は? この国の未来を左右する運命の24時間。
日本初の水商売を専門に学ぶ都立高校が新宿歌舞伎町に設立されてから二十七年。いじめられ、カンニングの濡れ衣まで着せられた淳史は、通称「都立水商」にしか進学できなかった。しかし、入学の初日にマネージャー科の学級委員長に指名されてしまう。くせのつよい同級生や先輩は、問題を抱えてはいるが、いい人たちで、その道のプロから指導される勉強は、実践的で面白い。やがて、SM科三年の美人生徒会長にあこがれる淳史は、生徒会を手伝うことになるが、水商最大のイベントである文化祭が目前に迫っていた。笑いあり感動ありの傑作青春小説、待望の続編!
伝説的人気コミック原作の映画ノベライズ! 中学生の妹が、妊娠したかもしれない。高校2年生の成田初は、妹のために妊娠検査薬を買いに行くが、よりによって、幼い頃から初をいじめる大嫌いな幼なじみ・橘亮輝にバレてしまう。 「誰にも言わないで、なんでもするから」 「じゃあ、俺の奴隷になれ」 俺様的性格の亮輝に弱みを握られてしまった初は、信じられない要求を飲むことに。 一方、同じく幼なじみで人気モデルとなった小田切梓が、落ち込む初に優しく手を差し伸べる。梓に恋心を抱く初だが……。 累計450万部を突破した相原実貴による伝説的人気コミック原作の山戸結希監督作品「ホットギミック ガールミーツボーイ」(2019年6月公開)をノベライズ。 映画とはひと味違う小説版『ホットギミック』をお見逃しなく!
猪目空我は、かつて少年探偵役で人気を博した子役くずれのイケメン。とくに技能があるわけではないが、過去の栄光を活用し外見重視の雰囲気探偵事務所を開くことに。早速、格安賃料で借りたのは古い屋敷の一角のうえ、他の住人は謎めいたお嬢さまと美しい執事のみ。ここに怪しさ爆発の大家と店子が誕生した。一方、屋敷の執事にも秘密があった。それは彼の正体が死神で、死にゆく者に乞われた場合“カーテンコール”で三回だけ、彼らをこの世に呼び戻せるというもので…。エリート死神執事とハリボテ探偵が贈る人生最後の“やりなおし”ファンタジー!
鬼神と白虎が作る京の和菓子のお味は? 幼い頃から「あやかし」が見える芹沢天音。そのせいでずっと「おかしな人」「嘘つき」と言われていた天音は職場でもうまくやれず、仕事を辞めて、生前祖父が和菓子店を営んでいた京都の家で暮らそうと上賀茂を訪れる。だが、無人のまま放置されていたはずの家に見知らぬ青年が。しかも一階の店舗は開いていて、雲龍庵と書かれた祖父お気に入りの看板も入り口の上に掲げられている。一体どういうこと? おどろく天音に、店主だという青年・北条成清は、祖父に頼まれて味を受け継ぎ、小太郎・小菊という幼い双子と三人で雲龍庵を続けているのだと語る。祖父から「いつか天音が訪ねてくるだろう」と聞かされていたという成清の言葉に、天音は少々怪しく思いながらも菓子作りを手伝うことを決める。ところが、かわいい双子のきょうだいは、眠くなるとなぜか小さな虎に変身!? しかも成清の頭には小さな角が見えて……。 あやかしが営む和菓子店で、あやかしとともに始めた不思議で優しい同居生活。やがて天音は、祖父の和菓子を作り続けることが、あやかしと人間を繋ぐことになると知るーー。京都和菓子×あやかしストーリー。
自分の店を持つという大きな夢を抱き、アパレル業界で頑張ってきたあずみ。だがSNSでの出来事が原因で仕事を失い、故郷へ帰ることに。数年ぶりの地元で、あずみは幼馴染の太一と再会。幼い頃からどんな時もあずみの味方だった太一だが、夢を捨てた自分を恥じて、あずみは素直になれない。そんなあずみが最近気になっているのは、故郷に戻ってから毎晩見る夢。流星の夜、死んだ『誰か』の横で泣き続ける…そんな奇妙な夢を見続けているのだ。やがてあずみは太一の様子がおかしいことに気づいてー。繰り返される死の夢の真実とは。再生と希望の物語!
人工惑星ゴルゲンゴルを襲った冷気の正体は、混沌の勢力に属する者がはなってきた武器、“エレメントの十戒”のひとつだった。コスモクラートのタウレクによって起爆されたゴルゲンゴルは、冷気を吸収し危機を回避したのち、巨大な炎の標識灯となって銀河系に向かっていった。最初の目的地はブルー族のハネ人が居住するプリイルト星系だ。炎が接近して通過すれば、大惨事を招きかねない。レジナルド・ブルは焦っていた!
一日百円で何でも預かります。東京の下町でひっそりと営業する「あずかりや」。13年前に封筒を預けた老女の真実、鳴かず飛ばずの中年作家はなぜか渾身の一作を預けようとし、 半年分の料金を払って手紙を預けた少女と店主が交わした約束とは……。ベストセラー待 望の第三弾。
ぶつかりながらも無罪に向けて二人は準備を整えてきたはずだった。しかし、隠された「ある嘘」が、誰も予期せぬ展開と、感動の結末へと導いていくーー。 私達が目をそむけてきて、私達が向き合わなければいけない「世界の現実」に挑んだ衝撃作、待望の日本上陸! <刊行までの編集者の裏側話はこちらで公開中> https://note.mu/poplar_bungei/n/n72f2d454ab58 <著者プロフィール> ジョディ・ピコー Jodi Picoult 1992年「Songs of the Humpback Whale」で作家デビュー。2004年刊行の『私の中のあなた』は大きな反響を呼び、ベストセラーとなった。03年にはニューイングランド地方を舞台に活躍する作家に贈られる、ニューイングランド・ブックセラー・アワードを受賞。 川副智子 Kawazoe Tomoko 早稲田大学文学部卒。主な訳書に『マジック・キングダムで落ちぶれて』『サーカス象に水を』『19分間』『私の中のあなた』『晩夏の墜落』『ジェーン・スティールの告白』『ビール・ストリートの恋人たち』など多数。
ダー子、ボクちゃん、リチャード、そして五十嵐の正体は、華麗に人を騙すコンフィデンスマン(信用詐欺師)。香港マフィアの女帝が持つ伝説のパープルダイヤを狙うが、事態は予測不能な展開にーー? 大注目の脚本家・古沢良太による脚本を、人気作家・山本幸久が豪華小説化! <プロフィール> 古沢良太 脚本家。1973年神奈川県生まれ。東海大学文学部卒業。2002年、『アシ!』で第2回テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞を受賞しデビュー。 代表作に『キサラギ』、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ、『相棒』シリーズ、『リーガル・ハイ』シリーズ、『エイプリルフールズ』『ミックス。』など多数。 山本幸久 作家。1966年東京都生まれ。中央大学文学部卒業。編集プロダクション勤務などを経て、2003年「笑う招き猫」で第16回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。著書に『ある日、アヒルバス』『幸福トラベラー』『店長がいっぱい』『誰がために鐘を鳴らす』など多数。
壊滅された城で生き残ったチョンカ。まだ幼い彼女の前に現れたのが「西京先生」と自称したエスパー。世の中の人々から忌み嫌われるエスパーだが、西京の弟子となったチョンカは、そんな世の中の誤解(?)を解きたくて、西京や、友達のラブ公と共に旅に出る。襲い掛かってくる変態度マックスのエスパー達に、チョンカはどう立ち向かう!?笑いあり涙ありのエスパー冒険譚、今、開幕!第2回「MAGNET!」小説コンテスト金賞。
地元のラジオ局で番組をもつ、高校3年生の華菜と智香。智香の声が好きでラジオに誘った華菜は、東京に行く日をひたすら夢見て、退屈な学校生活をやり過ごしている。リスナーを増やしたいとがんばる華菜だったが、ある日、収録中に突然、智香から番組を休みたいと告げられて…未来への夢がすれ違い始めた二人の友情を描く、せつなさ120%の青春小説。
『黒死館殺人事件』で有名な博覧強記の名探偵・法水麟太郎。住職の変死事件に挑む初登場作「後光殺人事件」から、礼拝堂内で起きた殺人の驚愕の動機が解き明かされる傑作「聖アレキセイ寺院の惨劇」、最終篇「国なき人々」まで、法水の活躍する奇想天外でペダンチックな探偵小説全短篇。
天球教会から追われる身となったワンたち一行は、兎人の少女ユーリアを連れてアルゼキア王国の脱出を図る。目指すのは山脈の向こう側にあるユーリアの生まれ故郷、オーテルロー公国だ。道中、法外な渡橋税によって足止めを食った一行は路銀を稼ぐために冒険者ギルドへと登録するが、一行を待ち受けていたのは、ギルドでも予測していなかった強大な魔物の存在だった。果たして一行は、オーテルロー公国にたどり着くことができるのか!?