2019年6月28日発売
夫と二人の快適な生活に満足していた知佳。しかし妹の出産を機に、彼の様子が変わってきて…「1DKとメロンパン」。妊活を始めて4カ月が過ぎた。時間がないとあせる妻に対し、夫の睦生は…「無花果のレジデンス」。独身OLの茂斗子は、単身者しか入居していないはずのマンションで子どもの泣き声を聞いて…「私は子どもが大嫌い」。子どもがいてもいなくても…毎日を懸命に生きるすべての人へ、そっと手を差し伸べてくれる、5つの物語。
29歳にしてすべての仕事をリタイアし、日本にやってきた崎義一、通称・ギイ。彼は晴れて最愛の恋人・託生との甘い同居生活をはじめることに。懐かしい思い出の九鬼島を再訪した2人は、そこで偶然、高校時代の後輩・真行寺と出会う。そしてその10年前、託生は忽然と姿を消したギイに会うためニューヨークへと向かっていたー!オトナになったギイとタクミの物語。第3幕ついに登場!
信長、秀吉、家康ー。天下人が仕掛ける情報戦。翻弄された男たちの悲運とは。桶狭間合戦から大坂の陣までを鮮烈に描いた、戦国小説の新たな金字塔!戦国時代の合戦や主要事件を網羅し、その光と闇を暴く。珠玉の六篇!
平壌郊外の保安署員クム・アンサノは11年前の殺人・強姦事件の再創査を命じられた。犯人として収容されている男にも会うが、杜撰で強引な捜査を再確認するだけだった。実はアンサノの父も収容中。医師で最上位階級である「核心階層」に属していたが、大物政治家の暗殺容疑で物証も自白もないまま収容されていた。再捜査に父への思いが重なり自国の体制に疑問を抱いたアンサノは、ついに真犯人らしき謎の男にたどり着くが…。鉄壁な国家が作り出す恐怖と個人の尊厳を緻密に描き出す、衝撃の社会派ミステリ長編。
六年三組の調理実習中に起きた、洗剤混入事件。犯人が名乗りでない中、担任の幾田先生が放ったその残酷な言葉は、子どもの世界に終わりと始まりを連れてきた。いじられ役、優等生、『問題児』、クラスの女王の親友。教室での立ち位置がまったく違う4人は、苦悩と希望を抱えながら自分の居場所を必死に探し求めていて…。教室というちっぽけな王国の先に、本当の世界が待っている。
邑楽幽々子が長く朧げな夢から目覚めると、そこは荒廃した秋葉原だった。不思議なことに仲の良い友人たち以外は誰もいない。皆でアキバ旅行に来ていたはずが、無人の街で生きていくため幽々子たちは自給自足の生活を送ることに。試行錯誤しながら力を合わせ、少しずつ快適な生活を築いてゆく日々。施設のトラブルなども乗り越えるなかで、彼女たちはとある真実にたどり着くのだが…。ゲーム版メインシナリオライターによるガールズADV公式小説登場!
試練の塔をクリアしたユーリ達は、最終目的地「賢者の塔」への鍵が眠る土の迷宮を目指す。その旅路で“子供が消える町”の噂を聞いたユーリは、予定を変更し、ちびっこ探偵として調査を始めるのだった。ところが、町長の陰謀に巻き込まれたり、再生能力のあるゴーレムと戦ったりで調査は大混乱!そして遂に辿り着いた土の迷宮でユーリ達に立ちはだかるのは、またしても四神獣の一柱であった。新たな魔法を覚えたユーリは強敵に立ち向かうー。今一番保護したいちびっこ賢者の無双ファンタジー、待望の第3弾!特別書き下ろし番外編「アルにーさまの家族」収録!
欲しいのは銃か、ウイルスか、クロームメタルの心臓か。ヤクザ組織にスカウトされて、クローンどもと殺し合うか。それとも頭に電脳埋め込んで、暗黒メガコーポに無謀な戦いを挑んでみるか。生きるか死ぬか。ニューロンを焼き切るか、焼き切られるか。それともアサシンの放った銃弾が、お前の頭を吹き飛ばすのが早いか。シリーズ累計150万部突破!!『ニンジャスレイヤー』執筆陣による最新作!!
谷の神の加護を得て、諸族の帰依を集め自らの国を築き始めたラグ村の少年カイ。“守護者”としての使命を果たすため小人族を引き連れ灰色猿族の首都へ向かうと、王城の奥に座していたのは、地を腐らせ、触れるだけで生命を奪う呪われた存在…悪神。灰色猿たちが蹂躙されるなか、「大首領派」を率いる“賢姫”は、従えていた神狼を悪神へと解き放つ。カイたちは種族の垣根を越え、この世界を生きる者としての戦いを始めるのであった。そして人族の地では、州都・バルタヴィアにて、辺土領主が一堂に会する大祭「冬至の宴」が催されようとしていた…。
会社員の後藤静華は、昼間の商店街に突如現れた通り魔に刺され、瀕死の重傷を負う。その瞬間、頭の中に鳴り響くのは…“他者から倒されました。消滅カウントダウンを開始します”「夜の案内者」の導きにより命を取り留め、常人には持ち得ない能力に目覚めた後藤。そして、世界はその時から異界との繋がりを持ち、徐々に魔物が出現を始めた…。滅びの気配が忍び寄る東京で魔物への対抗を決意した後藤は、あっけらかんと即・脱サラ。持ち前のポジティブさで、あくまで気楽に、大胆に。レベルアップや武器作り、そして来るべき終末サバイバル生活に心トキめかせながら戦いに身を投じていく!豪快奔放な規格外ヒロインのバトル&サスペンス活劇、(気ままに)開幕!!
夢の中で訪れることのできる街パリンプセストに魅せられた四人の男女。彼らは肌にパリンプセストの地図を持つ相手と次々に体を重ね、眠りの中で街を歩く。失われたものを取り戻せる街パリンプセストでは、鮫頭の将軍を打ち負かし勝者となった女カシミラが移住者を求めていた。何度か夢で訪れるうちに四人の男女は次第にパリンプセストに永住したいと願うようになるが…。ミソピーイク賞、アンドレ・ノートン賞作家がおくる、幻想と夢が交錯する摩訶不思議な物語。
手話通訳士・荒井尚人は、結婚後も主夫業のかたわら通訳の仕事を続けていた。そんなある日、ろうの妊婦から産婦人科での通訳を依頼される。荒井の通訳は依頼者夫婦の信頼を得られたようだったが、翌日に緊急のSOSが入りー。(「慟哭は聴こえない」)旧知のNPO法人から、荒井に民事裁判の法廷通訳をしてほしいという依頼が舞い込んだ。原告はろう者の女性で、勤め先を「雇用差別」で訴えているという。かつて似たような立場を経験した荒井の脳裏に、当時の苦い記憶が蘇る。法廷ではあくまで冷静に自分の務めを果たそうとするのだがー。(「法廷のさざめき」)コーダである手話通訳士・荒井尚人が関わる四つの事件を描く、温かいまなざしに満ちた連作ミステリ。『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』『龍の耳を君に デフ・ヴォイス新章』に連なるシリーズ最新作。
渡英した女優マーシャ・テイトをめぐり、契約が残っていると連れ戻しに来たハリウッドの関係者、ロンドンでマーシャ主演の芝居を企画するブーン兄弟、芝居ばかりか私生活の後援もしかねない新聞社主らが不穏な空気を醸し出す。その不穏さを実証するように、スチュアート朝の雰囲気に浸るべく訪れたブーン家所有の屋敷“白い僧院”の別館で、マーシャは無惨な骸と化していた…。
1889年夏。元オペラ歌手のアイリーンと親友のペネロピーは、パリで毒殺されかけた男性を介抱する。偶然にも、彼クウェンティンはペネロピーの古い知人だった。彼は身の危険をかえりみず、かつてアフガニスタンの激戦地で自分を助けてくれた軍医を探しだし、その命をねらう敵から守ろうとしていた。軍医の名はワトスンー。アイリーンたちは名探偵ホームズとまたもや相まみえる!
アフガニスタン帰りの男クウェンティンは誰にも告げず姿を消した。手段を選ばず襲ってくる神出鬼没の敵を、旧知のペネロピーやアイリーン夫妻から遠ざけるためだ。ペネロピーたちは彼を追い、パリからロンドンへ渡る。自分がねらわれているとはつゆ知らないワトスン博士を守るため、名探偵ホームズの力を利用しようとするのだが、折しもホームズはある事件の極秘捜査中だった…。
特殊技術で開発され、航空機の歴史を変えた小型飛行船“ジェリーフィッシュ”。その発明者である、ファイファー教授たち技術開発メンバー6人は、新型ジェリーフィッシュの長距離航行性能の最終確認試験に臨んでいた。ところがその最中に、メンバーの1人が変死。さらに、試験機が雪山に不時着してしまう。脱出不可能という状況下、次々と犠牲者が…。第26回鮎川哲也賞受賞作。
地球を失った人類は銀河共同体に加盟を許され、弱小種族ながら繁栄を享受していた。宇宙船“ウェイフェアラー”は超光速航行用の“トンネル”建造船。多種族混成クルーのこの中古船に突如、「銀河系中心部への新航路を拓く」という大仕事が舞い込んだ。かくして彼らは長く賑やかな航海に乗り出す…。個人出版から人気を博し、ヒューゴー賞候補作となった傑作スペースオペラ!
銀河共同体政府からの大仕事を受注したトンネル建造船“ウェイフェアラー”。一年近くに及ぶ長い航海で訪れる様々な天体と、そこで出会う異星種族たちー訳あって火星を逃げ出してきたばかりの新人乗組員ローズマリーにとっては、すべてが驚きの連続だ。彼女たちはいくつもの危機を乗り越えて、未知の種族トレミが支配する銀河系中心部をめざす。そこで待ち受けていたものは?
米沢藩の第9代藩主で、領地返上寸前の米沢藩再生のきっかけをつくり、「江戸時代屈指の名君」として知られる上杉鷹山。その鷹山公が、米沢に初めてお国入りをして今年(2019年)で250年を迎えます。 本書は、単行本として出版される以前、約1年にわたって連載された「山形新聞」掲載時の『小説 上杉鷹山』と、ビジネス書としてベストセラーになった『上杉鷹山の経営学』に加え、著者最新の上杉鷹山論、そして600冊近くにわたる童門冬二著作リストを収録。「上杉鷹山・総まとめ」となる一冊です。 名藩主はどのようにして、人の心を蘇らせたのか?--愛民の思想にもとづく、やさしさと思いやりに満ちた地域づくりに目標をおいていた鷹山の改革は、SDGs(国連サミットが全会一致で採択した持続可能な開発目標)の先駆けとなるものであるという研究者もおり、世界標準の中での地域づくりという視点からも、再び熱く注目されています。