2019年6月28日発売
親の顔も知らない貧しい私を、王が娶る。 でも、彼の望みは世継ぎの王子だけ……。 恐れていた日がきた。ショーナは緊張し、現れたマラクを見た。 ウエイトレスとして働く店に、場違いな高級スーツ姿の彼がいる。 21歳の誕生日の夜、恋をして純潔を捧げた私を捨てた男性が。 王子だった彼は王となり、過去の交際相手を調べたという。 ショーナの顔に汗が流れた。やめて、続きは言わないで……。 「出ていって!」この5年間を、マラクには知られたくない! 彼女の不敬な言葉に護衛は気色ばんだが、王は高笑いをし、 プロポーズにはほど遠い傲慢な言葉で、彼女に結婚を迫った。 「君と僕の子は王子に、君は王妃となる。おめでとう、ショーナ」 『授かったのは、王家の秘密』『国王からの結婚命令』『獅子王は惜しみなく奪う』の関連作をお届けします。幼い我が子のそばにいるために、ヒーローの妻となるしかなくなったヒロイン。彼に愛されぬ王宮暮らしは華やかで贅沢でも、不安ばかりがつのり……。
操り人形が愛を求めるなんて、 許されないと思っていた。 父親から愛されず、出世のための駒として扱われてきたジア。 ついに横暴な父に耐えきれなくなったジアは息子を連れて、 密かに別天地へ逃れ、今ようやくささやかな幸せに浸っていた。 だがそんなとき、思わぬ人物と再会する。 実業家サント・ディ・フィオーレ──彼とは4年前、 たった一度だけ熱い情熱を交わし、そのまま別れたきりだった。 ジアは激しく動揺した。もう二度と会えないと思っていたのに。 真実を知ったら、サントはどうするかしら? 彼はすぐに気づくはず。息子はサントと瓜二つなのだから……。 『十八歳の恋は今』『シンデレラを演じる十日間』に続く、名門ディ・フィオーレ家の美しい兄弟たちが繰り広げる熱いロマンスをお楽しみください。不器用ながらも健気なヒロインは好感度抜群! 赤ちゃんの存在がヒーローの心を揺さぶり、変化を起こしていきます。
この契約結婚が終わる日、 私の心は砕け散るーー 父の死後、母が家出し、借金のかたに家屋敷を奪われたカミラ。 衣食住に困って、世界的企業の総帥であるスペイン富豪、 マティアスの館へ向かった。彼が女を雇わない主義と聞くや 髪を切り、ぶかぶかの服で少年のふりをして使用人に雇われる。 泥まみれで働くかたわらを、真っ白な手をした美しい女性と そぞろ歩くマティアスを見て、胸がざわめいたある夜ーー。 「きみは女だな。なぜぼくを欺いた?」 気づかれてしまったわ! くびを覚悟したカミラに彼は言った。 「ぼくと結婚してくれ。あくまで便宜上だが」 ゆえあって結婚を急ぐ富豪ヒーローは、よりによって兄に婚約者を目の前で奪われ、莫大な報酬と引き換えにヒロインと形だけの結婚をすることに。寝室は別と約束したものの、少年から愛らしい乙女へと変わっていく花嫁に目は釘づけで……。
最初にキスをしたのが間違いだった。 二度と会えないとわかっていたのに。 ケイラは嵐の中、事故を起こして大破した高級車に遭遇した。 運転していた男性はアランといい、ひどい怪我をしている。 彼を自宅に連れ帰るものの、天候は悪化し、電話も道路も不通。 世間から断絶され、二人で語り合う時間は、不思議と穏やかで…… 気づけばケイラの心には、ほのかな恋心が芽生えていた。 そして3日目の夜、流されるままにベッドをともにした。 でも、都会から来た大富豪アランにとって、それは一夜限りの関係。 田舎で犬と暮らし、ボランティアに身を捧げる孤独なケイラとは、 まるで住む世界の違う人ーーだからケイラは嵐が去った翌朝、 まだ眠る彼に一度だけそっとキスをして、彼を送り出すのだった。 名うてのプレイボーイで、女性とは軽い関係しか結ばないヒーローもまた、なりゆきで過ごした一夜のことがどうしても忘れられなくなり……。二人のあいだにいるジャーマンシェパードたちと、チャーミングなヒロインが印象的な、優しさと感動に満ちたロマンス!
愛娘が彼に笑いかけるたびに切なくなる。 決して恋してはならない人だから。 1年前に他界した夫が莫大な借金を残したと知り、 生後3カ月の娘を抱えたハーパーは途方に暮れていた。 家を明け渡すまで、路上生活者になるまで、あと1週間。 どうにもできず、恥を忍んでハーパーは亡き夫の親友を訪ねた。 セス・マッカランーーニューヨークきっての億万長者は、 どきっとするほどハンサムな、夫の昔のルームメイトだ。 当時、隣人だったハーパーは、彼のこともよく知っていた。 驚いたことにセスは、しばらくうちで暮らせばいいと言う。 華麗なる独身貴族が、一文なしの母親と乳飲み子と同居する? きっとすぐに追い出されるけれど、ほかに方法もなくて……。 『小さき絆がみちびく恋』の関連作です。自由気ままに生きるプレイボーイ・ヒーローですが、実は学生時代の彼にとって、親友の恋人だったヒロインは、手の届かぬ存在でした。奇妙な同居に始まり、やがては恋人のふりまですることになって……。
氷の富豪が幼子を抱いたとき、 恋のキューピッドが矢を放ったーー イベントプランナーのジャスミンは仕事と妹の世話に追われてきたが、 今は知人の忘れ形見の幼いロージーを引き取り、育児に奮闘中だ。 そんなとき、海運王ロイスから慈善パーティの依頼が舞い込んだ。 冷徹なまでに仕事を最優先するロイスに反感を覚え、 名実ともに心のこもったパーティにするために、 彼もすべての打ち合わせに出席するという条件で引き受けることにする。 多忙を理由に渋るロイスだったが、預かり手がなくてやむなく ロージーを打ち合わせに連れていくと、彼の不機嫌はさらに増した。 ところがある日、ジャスミンの家族が緊急で病院に運ばれ、 たまたま同行した彼が、むずかるロージーを不器用に抱く姿を目にした。 その瞬間、胸に稲妻が走ったーーああ、わたし、恋に落ちたみたい……。 結婚嫌いで子供嫌いの大富豪ロイスの、意外すぎるやさしい一面を目撃したジャスミン。けれど、慣れない手つきで赤ん坊を上下左右に揺する彼に胸をときめかせてみても、仕事一筋で固く心を閉ざした彼を振り向かせることなんて不可能としか思えなくて……。
仕事から一時離れて故郷に戻ったシシィは、宿命の人、ローガンと9年ぶりに顔をあわせた。彼の家は、シシィの家の隣に屋敷を構える富豪一族。かつて自分の弟と18歳のシシィが恋仲にあると疑ったローガンは、弟に身分違いの結婚をさせないためにシシィを誘惑し、身も心も奪ったあとであっさり捨てたのだった。当時の失意と悲しみがよみがえり、シシィは声すら出せないまま、あの日と変わらぬ魅力をたたえたローガンの瞳に欲望の影がよぎるのを見て、心のなかでつぶやいた。彼は知る由もないのねーあれから私が、彼の子を産み落としたことを。
ギリシアを旅行中、運悪くパスポートを盗まれてしまったクロエは、ホテルの計らいで用意されたヘリコプターでアテネへ向かった。安心したのもつかのま、暗闇のなか降ろされたのはアテネではなく、冷血な大富豪レオン・ステファニデスー彼女の夫の屋敷だった。別居中の妻を連れ戻すべく、すべて彼が仕組んだのだ!2年前、クロエはレオンとの子を宿し、幸せの絶頂にいた。ところが、そんな様子に嫉妬したレオンの異母妹が、身重のクロエを階段から突き落とし、お腹の子は不幸にも…。あのとき妻の訴えを信じず妹を守った夫が今、非情に告げた。「ぼくの子を産むんだ。わざと流産した子の代わりに」
子爵は乙女に近づいたーー 非情な企みを胸に秘めて。 両親亡きあと堕落した弟の世話に明け暮れてきたデボラは、 ある日ヴィクターと名乗る謎めいた紳士に声をかけられた。 「一曲踊っていただけませんか? 僕の傷が怖くなければ」 頬の傷さえ魅惑的な彼にダンスを申し込まれ、 おずおずと応じたデボラはなじみのない高揚感を味わった。 一曲だけーーただ、それだけ。私に恋などできるはずはないのだから。 ああ、でも、彼に触れられるだけでこんなに胸が高鳴るなんて……。 心と体に残る傷をつかのま忘れて人並みの幸せを夢見た瞬間、 デボラは残酷な運命に絡め取られた。 彼が子爵だとはつゆ知らず、無垢な瞳をきらめかせたまま。 知らぬ間に罠に落ちたデボラと、純真な彼女に惹かれながらも欺き続けざるを得ないヴィクター。偽りと真実のはざまでなす術もなく、熱く惹かれ合うふたりの運命は……。リージェンシーの名手と名高いサラ・マロリーの、繊細かつドラマチックなラブストーリーです。
兄が幸福な結婚をして以来、エミリーの心はときおり孤独に沈んだ。運命の人はどこに…だめ、美人でもない私が、幸せを夢見たりしては。ところがある日、外出中に運悪く高所から下りられなくなった彼女は、野性味漂う美しき紳士の腕に抱きとめられ、思わずキスを許してしまう。ウィリアムは花嫁候補として舞踏会で紹介された地味なレディが、先日出会った甘やかな唇の娘だと気づき、絶句した。名も知らぬ男にキスを許す娘が、社交界で評判の模範的な淑女だと!がぜん興味を引かれたウィリアムは“あのこと”を秘密にする代わりに、しばし彼の下で働かないかとエミリーに持ちかけるー。
セレブが集うパーティで、派遣ウエイトレスのモリーが 客から執拗ないやがらせを受けていたとき、 見たこともないほどすてきな長身の男性が現れ、助けてくれた。 スペインの銀行家にして公爵、レアンドロ・カレーラ・マルケスだ。 モリーはたちまち心奪われ、その夜、彼の邸宅で純潔を捧げた。 だが翌朝、信じがたい言葉に打ちのめされる。 「愛人として君をぼくのそばに置いておきたい」 初めて恋した男性にお金で買われた気がして、 モリーは涙をこらえ、屋敷を飛びだした。 まさか新しい命を授かるとは夢にも思わずーー。 孤独な生い立ちにめげず、けなげに生きる貧しきウエイトレスが、富も権力も名誉もほしいままにする傲慢スペイン貴族と出逢ったら……。予測不能な恋物語を描くのが得意な大スター作家、リン・グレアムの劇的シンデレラ・ロマンスをお贈りします。
医師に脳腫瘍と診断され、余命4カ月と知ったウェンディ。 両親もなくひとりぼっちの彼女は、 家財をすべて売り払い、豪華客船で最後の旅に出た。 その船上で出会ったのが、ローマ時代の彫刻のような品格を漂わす、 たくましくハンサムな富豪ガース・リヴァーズだ。 やがて二人の距離はじょじょに縮まっていくが、 彼に惹かれれば惹かれるほど、ウェンディは切なくなるのだった。 どれだけ恋い焦がれようと、彼とは決して結ばれないーー 私が生きられる時間は、あとわずかしか残されていないのだから。 悲劇的な宿命を背負ったヒロインは、燃え尽きる寸前の蝋燭のごとく、熱く激しく恋心を燃やして……。ハーレクイン黎明期から活躍するベテラン人気作家アン・ハンプソンが描く、激愛ロマンス!
2歳の息子をひとりで育てるサビーヌのもとを、 かつての恋人で大富豪のギャビンが突然訪ねてきた。 「なぜずっと隠していた、ぼくの息子を?」 詰問され、サビーヌは動揺した。なぜ今になって現れたの? 住む世界が違いすぎると別れを切り出したあの夜、 彼の目にはなんの感情もよぎらなかった──怒りも、悲しみも。 ただそっけなくうなずいただけで、彼は私を人生から切り捨てたのだ。 ギャビンは官能的な唇を固く引き結び、 怒りに燃える瞳をぎらつかせて言った。 息子のDNA鑑定が済み次第、すぐに親権を要求すると。 心優しくときに大胆なヒロイン像が光る、スター作家アンドレア・ローレンスのシークレットベビー・ロマンスをお楽しみください。斬新で予測不能な展開で読者を魅了する大スター作家、リン・グレアムの作品がお好きな方に、特におすすめします。
レイチェルは逃げだしたかった。母の野心に押し切られ、もうすぐ老いた権力者との結婚式のベルが鳴らされるのだ。未練がましいとは知りながら、逡巡する彼女の前に現れたのは、魂まで覗きこむような、暗い目をした貴族オーランドだった。「君には勇気が欠けている」と断言されて、その言葉に背中を押されるようにレイチェルは式場から抜けだし、車をひた走らせた。オーランドの屋敷へ、彼のもとへとー月光射す、闇のなかでオーランドは静かに抱き締めてくれたが、やがてレイチェルは、彼が失明しかけているのを知る。RNAロマンス小説賞受賞作。
パーティの間じゅう、ナターシャは部屋の隅で微笑んでいた。今日、突然フィアンセから婚約解消を言い渡された彼女には、悲しみにくれる心の置き場がわからないのだ。そんなナターシャを、熱を孕む瞳で見つめるひとりの男がいた。敏腕経営者でプレイボーイと名高い、ジョー・ファラルだ。わけもわからずナターシャが、震えて吐息をのむと、ジョーは彼女の手を優しく取り、そっと外に連れだしーいますぐ消えてなくなりたいナターシャは身をゆだねたのだ。一夜の夢に。その代償に、妊娠してしまうとは思いもせずに。
出逢ったばかりなのに、どうしてこんなに目が離せないのかしら。アニーは、唇を噛みしめ、こらえきれず胸をかき抱いた。不良少年に絡まれているところを助けてくれたとはいえ、ゲイブという名以外、素性もわからぬ謎の放浪者だというのに。その日以来、彼もまた片時すらアニーから離れようとしないのだ。誰にも打ち明けていないが、アニーは不治の病を患っていた。人知れず命の幕を閉じるつもりでいたが、ある日気づいてしまう。彼は私の魂の片割れだと。人生が終わる間際に出逢うなんてー運命の皮肉さに、胸の奥の、さらに奥深いところで心が痛んだ。
住み込みの子守りに応募したところ、ファビアンヌは 地味で真面目そうだからという理由で採用された。 雇い主は一流企業を率いる、精悍な美男子ヴェレ・トラダイン。 亡き弟の妻の子を引き取っており、子守りを探していたのだ。 ファビアンヌは胸をときめかせるが、男性といるところを見られ、 それ以来、ヴェレに蔑まれるようになった。 密かに落ち込むファビアンヌは、やがて気がついてしまう。 冷たいヴェレが、死んだ弟の妻にだけはにこやかだ。 彼は義理の妹を愛しているのではないかと……。
ジェニファーは、もう二度と誰も愛したくないと思っていた。婚約者を飛行機事故で喪い、生きる意味を失ってからはー打ちひしがれる彼女は仕事を辞め、奨められるままに、ある老婦人の付き添い人をすることになった。ところが彼女を見るなり、雇い主のハンターは声を荒らげたのだ。母と話があうように、年配の女性を希望したのに、と。追い打ちをかけるような、その冷たい物言いに心底怯えてしまうジェニファーだったが、彼が幼なじみには優しくするのを見て、なぜか胸の中心がずきりと疼くのを感じた。
「いいえ! 先生とベッドを共にしたことなど一度もありません」 恩師であるミゲルの離婚調停の証人台に立ったニッキーは、 彼との関係を否定しつつも、いまにも胸が張り裂けそうだった。 本当にミゲルの恋人だったら、どんなに嬉しかっただろう。 いつか彼に抱かれる日を夢見てきたが、妹以上にはなれなかった。 ついに離婚は成立し、ミゲルは独りになったものの、 つきまとう痛みに耐えきれず、ニッキーは彼のもとを去った。 すべてを忘れ、新たな人生を歩むためにーー ところがある日、突然ミゲルが彼女の前に姿を現した。