2019年9月発売
行方不明の偵察隊メンバーの使者と称するトルクロート人からメッセージを受けとり、友たちの危機を予感したローダンは、アルマダ工兵の罠と知りつつ、ナコールとともにローランドレに潜入する。そこでナコールのアルマダ王子としての記憶がとりもどせるかもしれないと考えたのだ。だが、ローランドレを掌握したアルマダ工兵に追い詰められてしまう。窮地におちいったかれらを謎めいたヒューマノイドが助け、道を開いた!
記録的な寒波に見舞われるマンハッタンで連続狙撃事件が発生。天才的な空間把握能力を持つ元FBI捜査官の物理学者ルーカスは、かつての同僚の要請で捜査の前線に舞い戻る。犯行が移動中の被害者の頭部を正確に撃ち抜いた長距離狙撃であることを突き止めるがその直後、さらなる犠牲者が出てしまう。犯人に関する憶測が飛び交う中、ルーカスが辿り着いた真相とは…摩天楼で繰り広げられる頭脳戦を鮮やかに描いた傑作!
有名女優のあなたは、夫と3人の子どもに恵まれ幸福の絶頂。それに比べてご近所に住むわたしは、不妊治療を諦め夫に捨てられ、幸せもキャリアの未来も何もない…でも、あなたを一番理解しているのは、毎日の生活を見守るこのわたし。今度のご近所パーティで絶対あなたとお友達になれるはずー不幸の連鎖から目を逸らすべく、女優と仲良くなることに固執していく女性。羨望と落胆が人生を狂わせる、痛恨の心理スリラー。
元警察官の辰司が、隅田川で死んだ。当初は事故と思われたが、側頭部に殴られた痕がみつかった。真面目で正義感溢れる辰司が、なぜ殺されたのか?息子の亮輔と幼馴染みで刑事の賢剛は、死の謎を追い、賢剛の父・智士の自殺とのつながりを疑うが…。隅田川で死んだふたり。そして、時代を揺るがした未解決誘拐事件の真相とは?辰司と智士、亮輔と賢剛、男たちの「絆」と「葛藤」を描く、儚くも哀しい、衝撃の長編ミステリー!
ヘルペスウイルスの研究者が首なし死体となって発見された。現場には引きずり出された内臓のほか、寒天状の謎の物質と、バイオテロを予告する犯行声明が残されていた。猟奇殺人にいきり立つ捜査陣であったが、彼らを嘲笑うように犯人からの声明文はテレビ局にも届けられる。首都圏全域が生物兵器の脅威に晒されるなか、捜査一課のキレ者変人刑事・鎌木らは犯人の手がかりを追いかけるが…。
黒い噂のつきまとう組織犯罪対策部の秋山は、指定暴力団・舎人組の内通者を疑われ、怒りのあまり上司を殴り飛ばしてしまう。部署内で孤立するなか、出会い系サイトの詐欺について、二課の郷間彩香から相談を持ちかけられてー(「警部補・秋山の場合」)。四人のはぐれ者が捜査の過程で女性刑事と関わり、警察官としての矜持を見つめ直していく。「警視庁捜査二課・郷間彩香」シリーズ短編集!
元科捜研の職員が相次いで死体で発見された。現場の一つから検出されたDNA型は、強制わいせつ事件の元被告人・北村のもの。しかし、捕捉された北村は殺人を認めず「過去のわいせつ事件もDNA鑑定を偽造された冤罪だ」と主張する。彼が提示した証拠は驚くべき事実を示しており、事件は予想外の方向へ向かう。全てを操っていたのは誰なのか。「筋読み」に長けた刑事・飯綱が科学捜査の闇に挑む!
黒社会とつながり、警察内部に“黒色分子”として潜む沢渡。義兄弟の契りを結ぶ黒社会「義水盟」の沈は、インドネシアの青年実業家ラウタンを巻き込み、中国スパイ網の摘発に協力する。やがて3人の前にシンシア・ユンと名乗る謎の美女が現れるのだが…。
将来を期待されたエリートが集う秀知院学園。生徒会会長・白銀御行と生徒会副会長・四宮かぐやは互いに惹かれ合う仲だった。しかしープライドが高い2人にとって、告白することは「負け」!2人はいつしか“いかに相手に告白させるか”だけを考えるようになってしまった!!天才たちの恋愛頭脳戦ここに開幕!!大人気コミックを原作とする映画を完全ノベライズ!
十一代将軍家斉の正室寔子と密かに想いを寄せ合う白野弁蔵は表向き、提灯奉行という軽輩者だが、その実、御目付神保中務から陰扶持を頂戴する直心影流の達人だ。その弁蔵が神保に呼び出されて絶句した。こともあろうに、寔子の実父にして元薩摩国鹿児島藩主・島津重豪が捕縛されたというのだ。早速、品川宿に出向いた弁蔵が宿役人から話を聞くと、重豪が旧知の旅籠・利久屋で働く女中母娘を助けようとして三人の破落戸を成敗したらしい。だが、事件の背後には、性懲りもなく寔子の命をねらう織田信長の残党・影母衣衆の気配があった。シリーズ第3弾完結篇。
ときは平安、華やかなりし京の都のそこかしこー夜の暗闇や澱みには、人ならざるものたちが跋扈していた。陰陽寮の新米役人・大江春実の夢は、立脈な陰陽師になること。しかし未熟者ゆえ、その道のりは遠そうだ。さて頻発する怪事件の調査のため、左大臣の豪邸に遣わされた春実は、自分の式神がほしくなった。さっそく召喚したところ、現れたのは飄々とした美形のあやかし・雪羽。両者の能力差は歴然としており、あっという間に敗北した春実は、雪羽の食事がわりに自らの寿命を提供する羽目に。こうして世にも奇妙な凸凹コンビが誕生したのだが…。
日本一の盗賊霞の丑松か否かを見極めてほしいと、越後出雲崎の代官に頼まれた伊坂八郎兵衛。拷問蔵へと渋々向かったが、縄で繋がれた男を目にした途端、勘が働いた。素知らぬ顔で数日ー。出雲崎から離れ、小千谷で宿を取った八郎兵衛に、泣きぼくろのある女が近づいてきた。嘘か真か、女は丑松の情婦おきくと名乗り、丑松殺しを引き受けてくれとまで言う…。賞金首となりながらも、次々に襲いかかる刺客たちを返り討ちにする八郎兵衛。しかし、中山道板橋宿で思いも寄らぬ“七曲がりの罠”が仕掛けられていた!?悪党を薙ぎ倒す、大反響の剣豪放浪記第三弾!
弘化三年(一八四六)日本海に浮かぶ隠岐・島後に、はるばる大坂から流された一人の少年がいた。西村常太郎・十五歳。大塩平八郎の挙兵に連座した父・履三郎の罪により、九年に及んだ親類預けの果ての「処罰」だった。十六歳になった常太郎は、狗賓が宿るという「御山」の千年杉へ初穂を捧げる役を、島の人々から命じられる。下界から見える大満寺山の先に「御山」はあったが、そこは狗賓に許された者しか踏み入ることのできない聖域だった。やがて医師になった常太郎は、島を覆う幕末の狂乱に巻き込まれていくー。第19回司馬遼太郎賞受賞作!
警察学校の卒業式の夜、事故で視力と最愛の弟を失った浜中なつめ。人生に絶望する中である日、車の接触事故に遭遇するが、後部座席からは少女の叫び声が聞こえてきた。なつめは警察へ赴き、自分の“目撃”した情報を提示して誘拐事件だと訴えるが、捜査は打ち切りに。もうひとりの目撃者である少年、春馬を探し出し、ともに少女の行方を追ううちに、家出少女を救う“救様”の存在を知る。そして四体の惨殺死体が発見され、少女連続殺人事件が浮上。真相を追うなつめは殺人鬼から逃れ、少女を救えるのか!?五感を震撼させるノンストップ・スリラーをノベライズ。
十代半ばで両親を失い、姉妹二人で生きてきた陽菜と元菜。陽菜は女優として活躍し、元菜は付き人をつとめている。ある日、元菜はロケ現場でカメラマンの生駒と出会い、彼に惹かれていく。そんな折、役を降ろされて窮地に陥った陽菜は、生放送の番組で写真家と交際していると宣言してしまう。「元菜を愛しているなら、私と交際宣言をして」-二人の関係に気づいていた陽菜は、話題作りのために、生駒に無理難題を持ちかける。深い絆で結ばれた姉妹の関係と、元菜の恋の行方は!?究極の三角関係を通して一人の女性の自立を描く新しい恋愛小説。
帰宅途中の美香がゴミ捨て場で見つけた、小さな金管楽器コルネット。なんの気なしに掴むとなぜか近くで声がする。「あ、そこ触らないでほしい」-そのコルネットには天才演奏家だった少女、紫乃の幽霊が憑いていたのだ!小さい頃から練習漬けだったという紫乃に“青春”を教えようと、美香は吹奏楽部へ入部。紫乃に体を預けることで天才的な演奏を披露する。だが今ひとつ真剣味が足りない美香の態度は、紫乃を怒らせるばかりか、級友の吹奏楽男子・川崎も苛立たせて…。幽霊少女と生み出す音色がイマドキ女子高生を変えていく。感動吹奏楽小説!
今年に入って江戸の町は続けて火災に見舞われていた。相次ぐ災厄に江戸の町人の不安が高まっていたところ新たな火の手が上がる。後に振り袖火事と呼ばれるこの大火災で、町は灰燼に帰し、江戸城は天守閣まで焼け落ちる。火炎地獄を彷徨う水戸光圀一行は、火元がさる幕閣の屋敷であることを突き止める。そして怪しげな騎乗の侍たちによる付け火の疑惑が…。黒い陰謀に若き黄門様が迫る!
修学旅行中の高校生、結木寿子がスカウトマンの目に留まり上京。アイドルの階段を駆け上がる。一方アイドルを目指していた同級生の上田ルミは自分がスカウトされるか不安を抱えていた所、思わぬ縁で現役大臣と知り合い芸能人への道が開ける。だが強盗殺人犯の出現が二人の将来を揺るがし事態は思わぬ方向に。泥棒の今野淳一と妻で刑事の真弓は大人の卑劣な思惑から少女たちを守れるか?