2019年9月発売
定年を迎えてもまだまだやれる。安治川信繁は大阪府警の雇用延長警察官として勤務を続けることとなった。給料激減身分曖昧、昇級降級無関係。なれど上司の意向に逆らっても、処分や意趣返しの異動などもほぼない。思い切って働ける、そう意気込んで配属された先は、生活安全部消息対応室。ざっくり言えば、行方不明人捜査官。それがいきなり難事件。培った人脈と勘で謎に斬りこむが…。
冒頭の28ページ。 読み返して気づく、その真実。 鳥肌が止まらない。 愛しているのは誰で、愛されているのは誰? 想いの強さが生んだ 悲劇の物語。 お姉ちゃんが死んだ。 首をつって。 あたしと二人で暮らしていた マンションの自分の部屋で。 姉の明香里は三つ違いで、綺麗で成績も良く、 両親にとって自慢の娘だった。 社会人二年目で、仕事も順調そうだったのに、 何故? 姉の携帯に残されていた四人の男のアドレスと メッセージ。 妹の穂乃花は、姉のことを知るために 彼らに会いに行く。 待ち受ける衝撃のラストに、あなたは愕然とする! (書下し) プロローグ 第一章 佐々木隆也 第二章 巴美智彦 第三章 典宮航星 第四章 益田良一 エピローグ
愛か復讐か 様々な危険が潜む樹海を進む! 天を衝く巨大な樹々、 大地を埋め尽くす深い緑をわずかに切り開き、 人間たちは細々と生きてきた。 森林保護者(フォレストセイバー)は、 その樹海の住人というべき害獣・害虫の異常繁殖、 疫病の蔓延、食糧不足、 あらゆる脅威から文明社会を職業だ。 その一人、フェイはある目的のため、 危険と隣り合わせの旅を続けている。 ある日、息子を正体不明の獣に殺された地主が、 そいつを捕らえるように依頼してきた。 (冒険SFミステリ) 第一話 家鳴り 第二話 螺旋の鬼 第三話 宿怨 第四話 蟻王 第五話 飢餓獣
悲しくて切ない想いが詰まった恋愛小説である この作品は、読者にとって思いがけない結末を 迎える。 まさかどんでん返しで こんなにも 泣かされるなんて 見合いで結婚した夫には好きな人がいた。 十年も前から、今も続いている。 その事実を知っても、平凡な主婦の華美には、 別れて自力で生きていくことが出来ない。 そんな彼女の癒やしは、絵を描くことだけだった。 ある日、自分のデジカメに撮った覚えのない少年と、彼が書いたと思われる詩が写っているのを見つける。 その少年にひかれ、恋をした時、 運命は、とんでもない方向へ動き始めた……。 (ノンストップ・ラブ・ミステリー) 第一章 桜の乱 第二章 バタフライ・エフェクト 第三章 恍惚 第四章 はらわたに棲む悪霊 第五章 炎に魅せられし者 第六章 失われたノート 第七章 持ち寄りピザ・パーティー 第八章 ストーカー 第九章 残されたメッセージ 第十章 逆流の旅 第十一章 怯える住人 第十二章 愛されない者、愛せない者 第十三章 連続放火魔の正体 第十四章 琵琶湖の家 第十五章 タイムスリップ 第十六章 十年前のアルバム 第十七章 めぐり会い 解説 村上貴史
筒井康隆の世紀の奇書が“定本”として三十七年ぶりに復刊!“ドンドンはドンドコの父なり。ドンドンの子ドンドコ、ドンドコドンを生み…”ジャズ・スキャットで使われるバブリングを駆使し、奇想天外なパロディ聖書として読書界を驚倒させた表題作ほか、初刊文庫で未収録だった実験作品「上下左右」(イラストは雑誌掲載時の真鍋博)を収録した完全版。書下しの自作解説を併録。全十篇。
十津川警部の妻・直子は叔母と石川県の和倉温泉に出かけ、海に身を投げた橋本ゆきを助けた。恋人に死なれ後を追おうとしたのだという。が、直子が目撃した、ゆきの不審な行動。のと鉄道に乗って恋路駅に行き、待合室においてある「思い出ノート」の一ページを破り取って燃やしたのだ!一カ月半後、ゆきと婚約していたという資産家が失踪し、やがて遺体が発見された!?不朽の傑作集。
売れない絵師の家に 厄病神が同居!? 貧乏で災難続き、 おまけに事件まで…… 大名家のお抱え絵師だった葛幸助は、 今、大坂の福島羅漢まえにある 「日暮らし長屋」に逼塞中だ。 貧乏神と呼ばれ、筆作りの内職で糊口を凌ぐ日々。 この暮らしは、部屋に掛かる絵に封じられた 瘟鬼(厄病神)のせいらしいのだが、 幸助は追い出そうともせずに呑気に同居している。 厄病神が次々呼び寄せる事件に、 福の神と呼ばれる謎の若旦那や丁稚の亀吉とともに、 幸助が朗らかに立ち向かう。 (書下し痛快時代小説) 第一話 貧乏神参上 素丁稚捕物帳 妖怪大豆男 第二話 天狗の鼻を折ってやれ
フランスの文豪バルザックの「恋」をテーマにした三つの短編作品を、『物語 フランス革命』の安達正勝による訳と、『摩利と新吾』『杖と翼』の木原敏江による描き下ろしイラストで送る、豪華美麗でエレガントなイラスト絵本! 収録作品 ・侯爵夫人のもとに届いた一通の熱烈なラブレターから始まる恋の空騒ぎ 『リストメール侯爵夫人』 ・上司の〈大佐〉に妻ロジーナを奪われた男が取った、驚くべき行動とは……? 『ロジーナ』 ・乗合馬車で意気投合した青年から託された、恋人ジュリエットへの最後のメッセージ 『ジュリエット』 *木原敏江によるイラスト全点描き下ろし! *史上初のバルザック絵本にして、木原敏江初のコラボ絵本! *豪華仕様:特別小口折表紙製本/本文特漉上質紙使用/原画を忠実に再現した美麗カラー印刷。 *小学館文庫版『杖と翼』4巻(木原敏江)にもエッセイを寄せた安達正勝による、作品の舞台である19世紀フランス文化と時代背景がよく分かるミニコラム付。
合唱コンテストに出場することにした村の男たち。もちろんエヴァンズ巡査も引きずり込まれていた。練習後のビールを楽しみに歌っていたところ、有名なオペラ歌手がメンバーに加わることになってから空気が悪くなってきて……!?
妹が駆け落ちしたうえ、自分についてもあらぬ噂を立てられ、社交界に出られなくなったクロエ。家にも居づらく、今は祖母の親友である公爵夫人の家に身を寄せていた。ある日、公爵夫人が孫のベリック伯爵を家に呼び、祖父の元気なうちに身を固めるよう説き伏せる。偶然居合わせたクロエは、伯爵が結婚に乗り気でないことを知る。伯爵はかつて、ナポレオン戦争に友人を誘って出征した。しかし友人は戦士し、自分だけが大きな怪我を負いながらも生き残ってしまったことに負い目を感じており、幸せになることなどできないと考えていた。彼の影が気になりながらも、クロエは自分との便宜結婚をもちかける。愛など求めていないからと…。魂の癒しと再生を描く“サバイバーズ・クラブ”シリーズ第5弾!
江戸へ戻るや否や、将軍家斎の命により、神君家康公の「拝領猿」を取り戻し、二百年前の罠を見事に解決した正義の浪人若殿・松平竜之介。やっと平穏な生活に戻れると思いきや、信じ難い事件が江戸を震撼させる。「羅切魔」と呼ばれる集団が、なぜか“立派なもの”をもつ男を次々に斬殺しているというのだ。しかもこの悪党は、富商も襲い、「赤地蔵」を奪っているという。果たして目的の異なる二つの事件の共通点とは?そこには、邪教団の恐るべき野望が…。日の本一の艶福家・竜之介は、ついに自らが的となって、最凶の外道に相見える!
幕府を私物化する田ノ倉恒行を老中の座から引きずり下ろすため、四人の配下とともにその悪政の証を立てようとする隠居大名・朧月寒山。寒山は十年前、田ノ倉の謀略によって改易されるという遺恨を持っていた。だが、彼らの仕掛けは田ノ倉を追い詰めるものの、いつもすんでのことで逃げられてしまう。ある日、奇しくも、大川で何者かに襲われようとしていた田ノ倉を救う結果となった寒山たち。事件は寒山に、田ノ倉憎しは自分たちだけではないと知らしめることになったのだ。寒山は、田ノ倉を襲ったのが誰の手のものか調べはじめるが、その背後には思いもかけない大物の名が…。書下ろし長編時代小説、第二弾。
着流しに三つ紋つきの黒羽織を重ねた八丁堀の定廻り同心、暁蘭之介は、今日も韋駄天走りで江戸の町を守り抜くー。ひと房の松葉で頬を撫でながら冴える推理を閃かせ、時に心形刀流の剣で悪を裁く。人情家でありながら、目こぼしは一切許さない蘭之介は、北町奉行の信任が厚い同心であった。ある夜、奇妙な死骸が見つかった。何ひとつまとっていない若い女で、首がないのだ。謎めいた死体を検分し、身分ある武家の女と推察。探りを入れて、ある旗本の名を浮かび上がらせるが、蘭之介の太刀はすでに真の黒幕を捉えていた!成敗の一閃が、事件の驚きの全貌を見事に解き明かす。
元日本人の青年が、オーガ族として魔界に転生した。その名をゴーラン。 魔界は現在、あちこちで戦争が勃発し、下克上上等の大戦国時代を迎えていた。加えて、魔界の住民は脳筋な奴らばかりで、特に謙遜を重んじる日本人には生きにくい世界だ。なにしろ、魔界の住民ときたら半歩下がると2歩踏み込んでくるやつらしかいない。 ゴーランは転生前の境遇により多くの武術を習っていた。さらに、武術以外にも多くの習い事をしていたので、カオスな魔界でもゴーランは単なる脳筋には遅れを取らず、かつ常に理知的であり、論理的思考と行動を実践できた。下克上(決闘)を申し込まれても並みのやつらなら負けることはない。 魔界の軍団長・ネヒョルはそんなゴーランに一目置き、要職に就かせる。軽いノリで就かされた部隊長の座だったが、それはゴーランにとって長い長い「下克上ライフ」の始まりに過ぎなかった。 オーガとして魔界に転生した現代日本人が、己の頭脳と腕っぷしで出世街道を驀進する、少年マンガ的激アツ下剋上物語!
ようやく手ごたえのある探索者(シーカー)と出会えたダンジョンマスターのアユム。しかし、まだまだ物足りない彼は、ゼーロスとケーンという「そこそこ」期待に応えてくれそうな探索者を見つけ、二人にノリノリで様々なトラップを仕掛ける。見立て通りにトラップを回避するゼーロスとケーンに、アユムは更なる楽しみを見つけるのだった。 一方、ペルエール王国の城下では、サリトス、フレッド、ディアリナの3人に、ディアリナの妹であるコロナが加わり、ラヴュリントスの攻略再開に向けて準備を始めていた。次の狙いはフロア3だ。 フロア3に入ったサリトス一行は、アユムの性格の悪さを見抜き、次々とトラップを暴いていく。しかし、アユムが仕掛けたとあるモンスターの一団の攻撃で、ディアリナは深手を負ってしまう……。 現代から転生したダンジョンマスターと探索者たちが頭脳と肉体を駆使して、生死スレスレの駆け引きを繰り広げる迷宮探索型ノベル、第2弾!
世界がゾンビだらけになり「終末」を迎えていたことを知る主人公の女子高生(以下JK)。 セーフティゾーンとなった学校の校舎に立てこもる人々に協力し、JKは生存者の探索などに尽力する。その最中、JKは、頭の中に流れる「幻聴」が自分のレベルが上がっていることを知らせるアナウンスと知る。 幻聴=アナウンスが流れるたびにスキルをチェックし「魔法」が使えるようになったことにテンションが上がりまくりのJK。しかしホビット、エルフ、ドワーフの存在を幻聴からほのめかされ、JKはさすがに驚く。 幻聴の指示により、JKはクエストに出てミッションをこなすことになる。学校を出て、幻聴が指定した「所沢航空公園」まで徒歩で向かうJK。道中、「正義の格闘家」を名乗る謎の女子中学生(JC)から襲撃を受ける。JK対JC。だがJKはJCを軽くあしらい、心を落ち着かせる。JCの名は羽喰彩葉(はくい いろは)。彼女は謎の女からJKを襲うように騙されたとのことだった。 道中が一緒ということもあり、JKとJCはともに西へと向かう。いったい、彩葉にJK襲撃の指示を出した謎の女とは誰なのか。そしてJKの向かう所沢には何が待っているのか。少しずつ、この不思議な世界の真実が明らかになっていくーー。