小説むすび | 2020年11月27日発売

2020年11月27日発売

新宿特別区警察署 Lの捜査官新宿特別区警察署 Lの捜査官

出版社

KADOKAWA

発売日

2020年11月27日 発売

まったく新しい、『女』の警察小説! 子持ちの女性幹部と、「警察官らしくない」レズビアンの部下が、 新宿歌舞伎町と二丁目で起こった猟奇事件に挑む! 歌舞伎町、新宿二丁目、三丁目を管轄する「新宿特別区警察署」。その担当区域の地図上の形から、「新宿L署」と呼ばれている。 その「L署」に本日着任の新井琴音警部は、小3の息子のインフルエンザで初出勤すら危ぶまれていた。 夫の敦は警視庁本部捜査一課の刑事だが、琴音のほうが階級は上で、夫婦仲はぎくしゃくしている。 大幅に遅刻しつつも琴音がなんとかL署に到着した途端、個性的な服装の女性部下・堂原六花巡査部長から管内で殺人事件が発生と聞く。 歌舞伎町のホテルで全裸の中年女性の遺体が発見され、その女性の息子がノコギリを持ち逃走中というのだ。 琴音は、レズビアンであることをカミングアウトしている六花から、L署が管轄するこの独特な界隈の歴史や情報を聞き、捜査に入る。 その夜、二丁目のショーパブで六花に会った敦だが、上階のイベントスペースで無差別殺傷事件が発生。犯人はその場で自殺したが……。 母であり妻であり警察署幹部である琴音と、レズビアンの異色捜査官として男性中心組織の中で闊歩する六花。 L署の他の面々と共に、事件解決に向けて奮闘する! いまの世の中の、全ての「生きにくい」と思っている方々に読んで欲しいーー(著者より)。 猟奇事件の捜査を縦糸に、二人の女性刑事の生き様を横糸に、エンタメ性たっぷりの物語の中、現代日本を生きるうえでの「息苦しさ/生き苦しさ」をリアルに抉っていく、新しいタイプの警察小説です! 第一章 貝女 第二章 スカーレット 第三章 浴室の美女 第四章 三つ編み 第五章 椎茸 第六章 愛と蛇

アルマアルマ

自らの祖先に関心を寄せ、島を調査に訪れる大学人フェルサン。 彼と同じ血脈の末裔に連なる、浮浪者同然に暮らす男ドードー。 そして数多の生者たち、亡霊たち、絶滅鳥らの木霊する声……。 父祖の地モーリシャス島を舞台とする、ライフワークの最新作。 ノーベル文学賞作家の新たな代表作!  ぼくは帰ってきた。これは奇妙な感情だ、モーリシャスにはこれまで一度も来たことがないのだから。見知らぬ国にこうした痛切な印象を持つのはどうしてか。父は、十七歳で島を離れて以来、一度も戻ったことがない。(…)父は戦後母と出会い、二人は結婚した。父は故国を離れた移住者、今で言う「一族離散(ディアスポラ)」による移住者だった。(「砂嚢の石」より)  アルマ。この名はごく小さいときから言える。ママ、アルマと言う。ママとはアルテミジアのこと。母さん(ママン)のことはよく覚えていない。母さんはおれが六つのときに死んだ。(…)意地の悪い奴らは、母さんがよそへ行けばよいと思っている、レユニオン島生まれのクレオールで、分厚い縮れた髪をしているからだ。(「おれの名はドードー」より)  主な登場人物  フェルセン家略系図  モーリシャス島略図 序に代えて、人名 おれの名はドードー ゾベイード 砂囊の石 ラ・マール・オ・ソーンジュ ラ・ルイーズ クリスタル アルマ マヤ クレーヴ・クール マカベ ラルモニー エムリーヌ トプシーの話 クリスタル ……ドードー…… 森のなかで ポンポネット 洗足式 クリスタル(続) ある賭け マリ=マドレーヌ・マエの身の上話 パリ 罠 アディティ アショクの身の上話 ドードーは旅する レ・マール ある結婚式 幽霊 サクラヴーの身の上話 ブラ・ドー トカゲ 預言者 刑務所のクリスタル ディティの誕生 最後の旅 南へ 海 二つの家 楽園最後の日々 おれは名無しだ 変わり者、終章に代えて  参考文献、証言、教示など 感謝を込めて  訳註  訳者あとがき

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