小説むすび | 2020年3月26日発売

2020年3月26日発売

ホテル・アルカディアホテル・アルカディア

出版社

集英社

発売日

2020年3月26日 発売

ホテル〈アルカディア〉支配人のひとり娘・プルデンシアは、敷地のはずれにあるコテージに理由不明のまま閉じこもっていた。投宿していた7名の芸術家が同情を寄せ、元気づけ外に誘い出すべく、コテージ前で自作の物語を順番に語りだした。突然、本から脱け出した挿絵が「別にお邪魔はしないさ」と部屋に住みつづける「本の挿絵」、何千年も前から上へと伸び続けるタワーマンションの街を調査するも、1万階を過ぎたあたりで食糧が尽きてくる「チママンダの街」など7つのテーマに沿った21の不思議な物語。この朗読会は80年たった今も伝説として語り続けられ、廃墟と化したホテル〈アルカディア〉には聖地巡礼のようにして、芸術家たちのファンが何人も訪れる。80年前、あの朗読会の後、7名の芸術家たちはどうしたのか、そしてひとり娘のプルデンシアはどうなったのか。 創元SF短編賞を受賞し、そのぶっ飛んだシチュエーションと巧みな文体で、全国の目利き書店員さんを驚倒させた作家による、全国民注目の初の長編小説。 【著者略歴】 石川宗生(いしかわ・むねお) 1984年、千葉県生まれ。オハイオ・ウェスリアン大学天体物理学部卒業。約3年間の世界放浪、メキシコ・グアテマラでのスペイン語留学など経て、翻訳者として活動。2016年、短編「吉田同名」で第7回創元SF短編賞を受賞。2018年、受賞作を含む短編集『半分世界』を刊行。

できない男できない男

著者

額賀澪

出版社

集英社

発売日

2020年3月26日 発売

地方の広告制作会社で働くデザイナー、芳野荘介28歳。 年齢=恋人いない歴で、仕事も中途半端な自分に行き詰まっている「できない男」。 ある時、地元の夜越町と大手食品会社ローゼンブルクフードが農業テーマパーク「アグリフォレストよごえ」プロジェクトを立ち上げる。 荘介の憧れの超一流クリエイター、南波仁志率いるOFFICE NUMBERが取り仕切る「アグリフォレストよごえ」のブランディングチームに、地元デザイナー枠として、突然放り込まれることに。 南波の右腕としてブランディング事業の現場担当を務めるアートディレクター河合裕紀、33歳。 彼女に二股をかけられていた者同士で意気投合した、イタリアンレストランオーナー賀川と遊ぶのが唯一の息抜きになっている。 仕事は超有能で、様々な女性と“親善試合"を繰り返しているけれど、河合もまた、独立や結婚など、その先の人生へと踏み出す覚悟が「できない男」だった。 山と田圃しかない夜越町で出会った、対照的な二人の「できない男」。それぞれが抱えるダメさと格闘しながら、互いに成長していく姿が最高に愛おしい、大人による大人のための青春小説。 【著者略歴】 額賀 澪(ぬかが みお) 1990年茨城県生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒。 2015年に『ヒトリコ』で第16回小学館文庫小説賞、『屋上のウインドノーツ』(『ウインドノーツ』を改題)で第22回松本清張賞を受賞。『イシイカナコが笑うなら』『競歩王』『タスキメシー箱根ー』など著書多数。

チンギス紀 七 虎落チンギス紀 七 虎落

出版社

集英社

発売日

2020年3月26日 発売

心にしみこんだ敵は、心から消さねばならない。 草原が二大勢力に分かれるとき、かつての盟友は最大の敵となるのか? ジャムカはテムジンの部将を討ちとった際に深傷を負ったが、それも癒えつつあった。テムジンはケレイト王国のトオリル・カンと結んでおり、ジャムカ、タルグダイ、アインガは、それぞれ単独では対抗できない。タルグダイの妻ラシャーンはタルグダイの意向をふまえ、ジャムカと二人きりで密かに話す機会を得る。タルグダイはすでにアインガとは会っていた。 あとは、ジャムカ、タルグダイ、アインガの三者が出会い、共通の敵について語ることができるかにかかっていたーー。 モンゴル族の各氏族、メルキト族、ケレイト王国が二つに割れ、草原の覇者をめぐる一大決戦の幕が開ける、好評第七巻。 【著者略歴】 北方謙三(きたかた けんぞう) 1947年佐賀県唐津市生まれ。中央大学法学部卒業。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で第4回吉川英治文学新人賞、85年『渇きの街』で第38回日本推理作家協会賞長編部門、91年『破軍の星』で第4回柴田錬三郎賞を受賞。2004年『楊家将』で第38回吉川英治文学賞、05年『水滸伝』(全19巻)で第9回司馬遼太郎賞、07年『独り群せず』で第1回舟橋聖一文学賞、10年に第13回日本ミステリー文学大賞、11年『楊令伝』(全15巻)で第65回毎日出版文化賞特別賞を受賞。13年に紫綬褒章を受章。16年「大水滸伝」シリーズ(全51巻)で第64回菊池寛賞を受賞。『三国志』(全13巻)、『史記 武帝紀』(全7巻)ほか、著書多数。

ギター・ブギー・シャッフルギター・ブギー・シャッフル

出版社

新泉社

発売日

2020年3月26日 発売

ジャンル

朝鮮戦争の傷跡が色濃く残る1960年代初頭のソウル。 戦争で孤児となった主人公キム・ヒョンの心の友は、米軍のラジオ局から流れてくる最新のポップスだった。 どん底の生活を続けていたヒョンは偶然の積み重ねで、憧れの龍山(ヨンサン)米軍基地内のクラブステージにギタリストとして立つことにーー。 新世代の実力派作家が、K-POPのルーツである60年代音楽シーンの熱気と混沌を鮮やかに描く。 第五回秀林文学賞受賞作。 「おもしろすぎて目が離せなかった」「1962年にタイムスリップし、ステージの下で一緒に歓声を上げ、舞台裏で一緒に泣いてきた気分だ」--。作家チャン・ガンミョンが激賞し、第5回「秀林文学賞」を受賞した本作は、韓国にロックとジャズが根づき始めた1960年代ソウルの龍山米軍基地内のクラブステージ「米八軍舞台」で活躍する若きミュージシャンたちの姿を描いた音楽青春小説である。 「タンタラ(河原者)」と蔑まれながらも、音楽への情熱を冷ますことなく、よりステータスの高いステージに立つことを夢見続けた若者たち。米軍基地を通じて欧米の音楽を受け入れることで発展した韓国の音楽史は、現在のK-POPのルーツでもあり、戦後日本のポピュラー音楽の発展と重なる点も多い。 朝鮮戦争が残した傷跡、軍事独裁政権下での人々の暮らし、芸能界に蔓延していた麻薬と暴力など、当時の社会や風俗を知る貴重な資料としても読み解くことができるだろう。 1. 想い出はかくの如く (Memories are made of this) 2. ある少年がいた、不思議な魔法にかかった少年が (There was a boy, a very strange enchanted boy) 3. 何はさておきカネのため、その次にショーのため (One for the money, two for the show) 4. 今日は笑おう、泣くのは明日 (You laugh today and cry tomorrow) 5. とにかく今はソウルを信じよう (Well I believe to my soul now) 6. 愛しすぎると男はイカれちまう (Too much love drives a man insane) 7. 夜のとばりが下りれば (Now when the day is ending and night begin to fall) 8. 忘れないわ、永遠に (Unforgettable, in every way)

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP